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イオンモバイルのお得度を検証 “大容量を家族でシェア”がお得、ただし損する場合もスマホ料金プランの選び方(1/2 ページ)

イオンモバイルは4月1日から料金プランを改訂しました。200GBまでの大容量プランが選べるようになり、容量をシェアできる回線数の上限も増えました。特に家族でデータ容量をシェアする場合は他社よりお得ですが、逆に損する場合もあるので注意が必要です。

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 イオンモバイルは4月1日から料金プランを改訂しました。200GBまでの大容量プランが選べるようになり、容量をシェアできる回線数の上限も増えました。特に家族でデータ容量をシェアする場合は他社よりお得ですが、逆に損する場合もあるので注意が必要です。今回は改訂されたイオンモバイルの料金プランと、お得になる場合/ならない場合を解説します(料金は全て税込み)。

イオンモバイルの料金プラン

 まずはイオンモバイルの料金プランを簡単に解説します。イオンモバイルにはメインとなる「さいてきプラン」と、60歳以上のみが契約できて、下りの通信速度が最大500kbpsに制限される「やさしいプラン」の2つがあります。

 メインのさいてきプランは、データ基本料(データ通信のみのプラン料金)に、音声利用料(月額220円)を追加して料金が決まる仕組みです。月のデータ容量は0.5GBから200GBまで選べ、1GBから10GBまでは1GBごとに料金が110円、10GBから100GBまでは10GBごとに550円上がります。合計金額は0.5GBが月額803円、3GBが月額1078円、6GBが月額1408円、20GBが月額1848円です。

イオンモバイル
メインとなる「さいてきプラン」は、データプランの料金に音声利用料を追加する仕組み。複数人で容量をシェアする場合は、シェアプランの基本料に加え、シェアする人数に応じて音声利用料やSIMカード利用料が加算される(画像はイオンモバイル公式サイトより)

 2人以上で容量をシェアする場合は、シェアプランの基本料に加え、シェアする人数に応じて音声利用料やSIMカード利用料が加算されます。例えば6GBを2人でシェアする場合、データプランの基本料金(月額1188円)に音声利用料(月額220円)、シェアプラン基本料(月額330円)、2人目の音声利用料(月額220円)が追加され、2人合計で月額1958円になります。音声3GBプランをそれぞれが契約すると月額2156円なので、シェアプランの方がお得です。

 同じく、家族5人で30GBをシェアする場合は合計で月額4158円です。6GBプランを5人それぞれが契約すると月額7040円なので、月3000円近く安くなります。

 イオンモバイルの料金プランは、設計はしっかり整理されているものの、この説明だと結局自分がいくらになるかは正直分かりにくいです。ただし、イオンモバイルは店舗で契約する人が多いため、ショップスタッフが相談に乗りながら提案するので「それほど悩まれていない」とのことでした。公式サイトでも利用人数とデータ使用量に応じて料金シミュレーションができる仕組みになっているため、こちらで自分の料金を試算するのがよいでしょう。

イオンモバイル
イオンモバイルの料金一覧表
イオンモバイル
イオンモバイルの料金はやや複雑。店舗で相談するか、公式サイトでシミュレーションしよう(画像はイオンモバイル公式サイトより)

大容量を家族でシェアがお得

 イオンモバイルの料金プランで4月1日に改定されたのは、主に以下の4点です。

  • 中容量帯(30/40/50GB)の値下げ
  • 60〜200GBの大容量帯のプラン新設
  • シェアプランの上限回線数を5→8回線に
  • やさしいプランの料金体系変更(0.2GBと1〜10GBが選べるように)

この改定により、中〜大容量のプランを家族でシェアしやすくなりました。そこで今回は、大容量プランを家族でシェアした場合にどれだけお得か検証します。

家族5人で、合計100GBを使う場合

 例として、家族5人で計100GBの容量を使っている場合を考えます。楽天モバイル、ahamo、LINEMO、Y!mobile、mineo、IIJmioと比較しました。

イオンモバイル
全員が月20GBずつ使うと仮定するとイオンモバイルで100GBをシェアするのが最も安い。他の容量の組み合わせでも多くはイオンモバイルがお得になるだろう。

 実際は家族5人のデータ使用量はバラバラだと思いますが、ここでは仮に全員が20GBずつ使う場合で計算します。その場合、イオンモバイルのシェアプランが月額8008円と最も安いです。IIJmioも契約回線間で容量をシェアでき、最大50GBまで選べるので月20GB×5人以外にもさまざまな組み合わせができますが、それよりもイオンモバイルが安くなります。今回の試算以外の組み合わせでも、ほとんどの場合で家族5人がそれぞれ契約するより、イオンモバイルのシェアプランで容量を分け合った方がお得になるでしょう。

 ただし、家族5人のデータ使用量の偏りが大きい場合はイオンモバイルが最安にならない場合もあります。例えば5人のうち4人は月2.5GB(4人合計で月10GB)で、1人だけ月90GB使う場合を考えてみましょう。この場合、イオンモバイルのシェアプラン(100GB)は合計8008円ですが、全員が楽天モバイルなら月額1078円が4人、月額3278円が1人、最強家族プログラムで550円割引されて合計は月額7040円です。さらに、使用量が少ない4人はイオンモバイルのシェアプランで10GBを分け合い、たくさん使う人だけ楽天モバイルにすれば合計は月額6336円になります。データ使用量の偏りが大きい場合は、たくさん使う人をシェアから切り出した方がお得になる場合もあるので注意してください。

5人のうち4人は月2.5GB、1人が月90GBの場合

  • イオンモバイルのシェアプラン(100GB):月額8008円
  • 全員が楽天モバイル:月額7040円
  • 4人はイオンモバイルのシェアプラン(10GB)、1人は楽天モバイル:月額6336円
イオンモバイル
データ使用量が極端に多い人がいる場合、楽天モバイルを活用すればさらにお得になる場合もある

家族5人で200GBを使う場合

 同じく、家族5人で合計200GB使う場合も比較します。

イオンモバイル
全員が月40GBずつ使うと仮定した場合も、イオンモバイルで200GBをシェアするのが最も安い。ただし、使用量が大きい人がいる場合はよりお得な組み合わせもある

 実際は家族5人のデータ使用量はバラバラだと思いますが、5人がそれぞれ40GB使うと仮定すると、それぞれが40GB用のプランを契約するより、イオンモバイルのシェアプラン(200GB)を契約した方がお得です。

 ただし、この場合も家族の誰かが突出してデータをたくさん使う場合は他社の方がお得な場合もあります。例えば家族のうち1人が120GB、残り4人が20GBずつ使う場合、全員が楽天モバイルなら最強家族プログラムを含めて月額3168円が1回線、月額2068円が4回線で合計1万1440円です。120GB使う人は楽天モバイル、20GBずつ使う4人はイオンモバイルのシェアプラン(80GB)にすれば、月額9746円にまで安くできます。

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