今だからこそ知りたい「Leitz Phone 3」の実力 ガチの「Leica(ライカ)カメラ」っぽく使ってみたら?:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)
ライカブランドのスマートフォン「Leitz Phone」も気付けばもう第3世代。周知の通り、その「Leitz Phone 3」の中身はシャープの「AQUOS R8 Pro」ベースなのだが、Leitz Phoneに求められる「どれだけライカっぽい味付けをした、アーティスティックな写真を撮れるか?」「どれだけライカっぽい操作感を味わえるか?」というところにある。その辺を、ちょっと試してみたい。
「Leitz Looks」でライカっぽく楽しもう!
「Leitz Looks」は、ライカ風の写真を撮れる機能だ。ポイントは3つある。
ポイント1:レンズ
最初に行うは、レンズ選び。ライカを代表する3つのMマウントレンズから選べる。
基本は「SUMMILUX 28」。SUMMILUX(ズミルックス)はライカの有名にして定番な、開放F値が1.4のレンズシリーズ。28は「28mm」を指す。
2番目は「SUMMILUX 35」。同じくSUMMILUXの「35mm」版だ。
3番目は「NOCTILUX 50」。NOXはラテン語で「夜」。つまり、NOCTILUX(ノクティルックス)は夜でも撮れる明るいレンズということで、ラインアップはF0.95とF1.2の2つがある。Leitz Lookでは、F1.2の方で「50mm」となる。
ポイント2:フィルター
続いて、撮影時のフィルターを選ぶ。モノクロームやシネマクラッシックなど、オリジナルを含めて6つの色調を選べる。
ずらっと並べてみると、絵作りが結構違うことが分かる。
ポイント3:可変絞り
そして新機能「可変絞り」だ。
SUMMILUXはF1.4〜F8、NOCTILUXはF1.2〜F8の範囲で絞りを選べるのだ。といっても、物理的な絞り機構を持っているわけではないので、ここで行うのはF値のシミュレーションとなる。もっとぶっちゃけていえば、そのF値に応じた「ボケ」のシミュレーションだ。ボケの大きさやピントの合う範囲をシミュレートする、疑似的な可変絞りだ。
やっていることはいわゆるスマートフォンのボケ(ポートレートモードみたいなもの)調整なので、エッジが不自然になったり距離感を誤ることもある。うまくいかないときは、F8にしちゃうとボケの処理が施されない。
上記A〜Cを組み合わせて撮るのがこのLeitz Phoneの醍醐味といっても過言じゃない。
撮ってみるとどう?
では撮ってみよう。ガスタンクをLetiz Lookモードで。通常の写真よりシャドー部がぎゅっと締まって少しアンダー目になるようだ(ただしシーンによる)。
【SUMMILUX 28 + ORIGINAL】
ウオーターマークをオンにすると、撮影データや機種名、ライカのバッジがつくのだけど、せっかくLeitz Lookで撮ったのだから、撮影情報の端っこにでも「SUMMILUX 28 F1.4」と撮影時の設定は書いてほしいよね。レンズの実F値が「F1.9」だとしても。
【SUMMILUX 35+シネマクラシック】
デフォルトでF1.4になるので、基本がポートレートモードみたいなものと思っていい。なのでそれで人を撮るのだ。
まずはSUMMILUX 35。フィルターを「シネマクラシック」にし、後ろのガラスに彼女の背中と撮影している自分が並ぶように狙ってみた。“いい感じ”である。
【NOCTILUX 50+モノクローム】
モノクローム(モノクロ)もいい。NOCTILUX 50にすると、背景もより大きくぼけてくれる。笑顔の写真も撮ったのだけど、なんかこのモノクロの雰囲気にはなんてことない表情の方が似合うと思ってこっちを採用してしまった。すまん。
なお、元々19mmのカメラなので、35mmとか50mmで使うのでどうしてもディテールの解像感は落ちる。そこはしょうがない。
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