中古スマホ市場、23年度は前年度比16.6%増で過去最高 MM総研が調査
MM総研は、2023年度の中古スマートフォン国内市場規模の推移/予測を発表。販売台数は過去最高の272.8万台で前年度比16.6%増と5年連続で過去最高を記録し、2024年度以降も増加傾向が続くと予想する。
MM総研は、7月25日に2023年度の中古スマートフォン国内市場規模の推移/予測を発表した。伊藤忠商事グループのBelongが運営する中古スマートフォンECサイト「にこスマ」のデータを参考に推計したものとなる。
2023年度の販売台数は272.8万台(前年度比16.6%増)と、5年連続で過去最高を更新。円安や物価高騰での生活費の圧迫が中古スマートフォンの購買意欲に影響したこと、海外からの旅行者数がコロナ禍前の水準まで戻りつつあり外国人観光客の購入が増えていることなどが考えられる。
また、中古スマートフォンは端末ごとにキズの状態やバッテリー残量が異なるため、店頭で実際に手に取って購入を検討するのが主流だった。現在は端末の状態に関する詳細な記載や画像の掲載、端末の外装状態のランク付けなどでオンラインでも購入しやすくなっている。
中古スマートフォンは店舗ごとに置いてある端末の在庫や状態/価格が異なるが、Webサイトでは効率的に端末を探しやすく、一方で店舗では独自のキャンペーンを実施していること、掘り出し物の端末が見つかることもあるなど、店舗とオンラインそれぞれにメリットがあるとしている。
2024年度以降の市場規模は、2024年度:315万台、2025年度:357万台、2026年度:388万台、2027年度:414万台、2028年度:438万台と増加傾向が続くと予想。主な要因として物価上昇や新品の値上がり傾向の他、過度な端末値引きの規制やSDGsなどの観点から法人の中古端末利用が伸長していることなどが挙げられる。2023年度は新品/中古の合算台数に占める中古比率は9.7%で、同社は2024年度に10.8%まで成長すると予測している。
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