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「iPhone 15 Pro」「Pixel 8 Pro」のカメラを北欧旅で比較 総合点の高いiPhoneか、とがった機能が光るPixelか(2/3 ページ)

「iPhone 15 Pro」と「Google Pixel 8 Pro」を、旅に出る機会があったので北欧に持ち込んでみた。AppleとGoogleはそれぞれ自社設計のチップセットを搭載した独自のハードを展開する類似性はあるものの、どちらも特異なスマホといえる。この2種のスマホの、どちらが「旅スマホ」に向いているか?

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望遠の圧縮効果が魅力のPixel

 一方で、PixelがiPhoneよりよかった点は望遠領域です。Pixel 8 Proの望遠カメラは48MPセンサーを搭載した5倍ペリスコープ望遠となっており、iPhone 15 Proの12MP+3倍望遠よりも拡大して撮影可能です(Pro Maxは5倍望遠だが、センサーが12MPと画素数が低い)。

 それゆえに、北欧のかわいらしい町並みの一部を切り取るようなスナップ写真を撮る場合は、Pixelの望遠の方が役立つ場面が多かったです。

iPhoneとPixel北欧に持ち込んでみた
望遠で撮影、建物が全て縦に伸びるほどの望遠が楽しめる。
iPhoneとPixel北欧に持ち込んでみた
望遠で撮影、圧縮効果で本棚が整然と並ぶ。左上の光芒も美しい
iPhoneとPixel北欧に持ち込んでみた
望遠で撮影、遠くにいても断端に構図が取れるのも望遠のよさ

 特にiPhoneよりもよかったのが夜景×望遠の性能です。iPhoneだとノイジーとなってしまうようなシーンでもPixelはピクセルビニングを活用しているのか、高解像度でパキッとした写りとなります。

 どのようなシーンでも望遠カメラを活用した切り取る形でのスナップは、Pixelの方が高画質で撮れました。

iPhoneとPixel北欧に持ち込んでみた
Pixelで撮影、トンネルの中でも明るく、はっきりと構造が見てとれる
iPhoneとPixel北欧に持ち込んでみた
iPhoneで撮影、そもそも画角が広いし、ノイズも多くて微妙

超広角マクロが美しい

 PixelはPixel 8 Proから超広角カメラも48MPセンサーとなったため、超広角カメラを使ったマクロ機能も実用的になりつつあります。

 iPhoneや従来のPixelは超広角カメラのセンサーが12MPしかなかったため、近づきすぎると影が落ちてしまい、影が落ちない位置からデジタルズームすると画質が落ちてしまうというジレンマがありました。一方で、Pixelは超広角も広角カメラ同様に48MPと高画素なため(現時点で8 Proのみ!)、デジタルズームしても画質が落ちることがなく、マクロが使いやすいです。

 欲をいえば望遠領域でマクロが利用したいですが、それは双方非対応。あくまでiPhoneとPixelで比較するのであれば、高画素のPixelの方が比較的マクロが美しく撮れると思います。

iPhoneとPixel北欧に持ち込んでみた
被写体から4センチのマクロ撮影、水滴の立体感や奥行き、葉脈の筋1つ1つの質感が伝わる

長時間露光/アクションパンモードでクリエイティブな写真撮影体験が可能

 Pixelには長時間露光や流し撮りができる専用のモードが用意されています。

 ただ、意識して利用しようと思うシーンが少なく、それゆえに利用機会は少ないものの、こういった機能が用意されているからこそ創意工夫を働かせて撮影できるのはPixelのいいところでした。

 例えば、決まった動きをする鉄道は乗るときは長時間露光・撮るときはアクションパンで撮影できます。動画を撮ってしまうのもいいですが、1枚の写真で動きを表現するのもまた楽しいです。

iPhoneとPixel北欧に持ち込んでみた
Pixelの長時間露光モードで撮影、鉄道の躍動感が伝わる

 iPhoneでも夜景モードやLive Photosなどを使えば似たような写真は撮れますが、Pixelの方がより一眼カメラに近い使い心地と仕上がりになります。個人的には一眼カメラに流し撮り専用モードがあるのと同じで、Pixelの方が手になじみやすい感覚がありました。

iPhoneとPixel北欧に持ち込んでみた
iPhoneのナイトモードで撮影、アブストラクト系としてはあり

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