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「Galaxy Z Fold6」をカメラ視点で検証 閉じても開いても半開きでも安定感抜群 AIフォンならではのワザも荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/3 ページ)

早いもので、フォルダブル(折りたたみ)スマートフォン「Galaxy Z Fold」も第6世代になった。今回は本体のスリム化も相まって、カメラとしての使い勝手も向上した。AI機能と併せて試してみよう。

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閉じて撮る、開いて撮る

 Galaxy Z Fold6は、何しろ従来モデル比で薄くなり、ヒンジも改良されてしっかりしたものになり、少し丸かった角もカシッとした。そのことで、畳んだ状態での使い勝手がよくなった

 もうカメラとして使うときは、畳んだままが最高にいい。カメラをすぐに起動できるし、持ちやすいし、画面の大きさも写真を撮る分には申し分ない。

折りたたんで使う
閉じたときの形状はシリーズ最高の安定感と薄さ。そのままスリムなスマホとして撮影するのが一番使いやすい
標準カメラアプリ
閉じたときのカメラアプリの画面。「0.6x」「1x」「3x」の3つがデフォルトで表示されている。使い勝手的に2xも入れてほしかった。なお、倍率は最高で「30x」まで上げられるが、実用性を考えると「10x」くらいがいい
和光の時計台
10xで撮った銀座四丁目の和光の時計台。このくらいならギリギリ使えそう
おめんやさん
3xで撮った、おめん屋さん。神社の境内で行われた盆踊りに合わせて出ていたお店だ

 暗いときは、自動的に「ナイトモード」に切り替わる。この辺のクオリティは、今更いうまでもないな。

ナイトモード
自動的にナイトモードに切り替わり、1秒くらいかけて撮ったカット。Galaxyらしい夜景写真だ
ナイトモード
同じく夜の1枚。こういうシーンは強い。

 続いて、端末を開いて撮ってみる。

 開くと大画面になるわけだが、カメラとしては扱いづらいサイズになる。でも、シャッターボタンがちゃんと右端に移動して、両手で横向きで持つとちょうどいい感じになるのがよく考えられている。

端末を開いた図
端末全開の図。全開にすると「ちょっとでかいな」って感じだけど、開くと大きく使えるのが折り畳み式の良さだから、当たり前といえば当たり前だ
全開時の撮影画面
端末全開にした場合のカメラアプリの画面。シャッターボタンが右側に移動し、(分かりづらいけど)設定アイコンは上に撮影モードは下に表示される

 ここで左上にある画面分割ボタンをタップすると、画面が2分割され、片方は撮影画面に、もう片方は直前に撮った写真の表示となる。こっちの方が一目で構図全体を把握できるし、ボタン類が隠れないし、直前のカットを見ながら調整できるので、おすすめだ。

分割表示
分割すると右側がカメラ画面、左側には直前に撮影した3枚の写真が並ぶ構成に。これは分かりやすくてよい
C11を撮影
ということで2xで撮影したC11。2xは画質もいいので、積極的に使いたい倍率だ

 端末を横向きにすると、画面上半分がプレビューに、下半分が各種操作系と直前に撮ったカットの表示となる。

横向きビュー
横向きにすると、上の画面にプレビュー、下の画面に操作系と直前に撮った1枚が表示される
C11を撮影
ちょっと違うアングルから、2xで撮影したC11

 面白いのは開いた状態で「カバー画面プレビュー」をオンにすると、前後両方の画面に画像が表示できること。これなら、撮られる方もどんな感じなのか画面で確認できるから、ポーズや表情を作りやすい。

カバー画面表示
カバー画面プレビューをオンにした図(再掲)
カアープレビューをオンにした成果
ポートレートを撮るときにカバー画面プレビューは優秀。ただ、撮影の瞬間だけは画面ではなくレンズを見てもらうように声がけをしておきたい

 この状態で自撮りに切り替えると、メインカメラで自撮りできる。カバー画面についている小さなカメラに比べると、画質はずっといいし、ポートレートモード時のクオリティも高いし、0.6xの超広角で自撮りできるので、背景をより広く入れたいときにもいい。フォルダブルスマホならではの技だ。

 このときに、メインディスプレイには「端末を裏返してリアカメラで自撮り」と表示されてタッチパネルはロックされるので、不用意に触って操作しちゃうこともない。

プレビュー
カバー画面プレビューを見ながら自撮り。超広角カメラも使えるし画質も高い
自撮り
自撮り中は、メインディスプレイにこんな表示がされ、画面操作もロックされます
超広角
超広角カメラで自撮り。超広角の自撮りができるのは、結構楽しい

 自撮り時は、Galaxyではおなじみの「手のひらシャッター」も使える。ポートレートモードでアウトカメラ自撮りしてもらった。

手のひらシャッター
広角カメラでポートレートモードで背景をぼかして自撮り

“半開き”撮影が楽しい!!

 閉じる/全開の次は“半開き”。これは、フォルダブルスマホならではの技だ。

 こんな風に山にしたり、こんな風にぺたっと置いたり――けっこう微妙な角度でもぴたっと止まるのでありがたい。

テント置き
こういう使い方をする人は少ない気がするけど、できます
ラップトップ置き
こっちの方がありかな。すぐセッティングできるし

 で、オンライン会議なんかのときはインカメラを使えばいいし、机の上に置いてメモ代わりに写真を撮りながら作業してもいいし、フォルダブルスマホの醍醐味(だいごみ)だよね。

 このときは、プレビュー画面を上のディスプレイに置くか下のディスプレイに置くかを切り替えられる。これは下をプレビュー、上を最後に撮影したカットとした場合。

映り込み
互いのディスプレイ表示が写り込んじゃっててややこしいことになってるけど、まあ下の画面を見ながら撮影できて楽なのだ

 それぞれのスクリーンショットを撮ると、こうなる。

上にプレビュー
上にプレビューを持っていった場合
下にプレビュー
下にプレビューを持っていった場合。プレビューを上に置くか下に置くかを切り替えるのは、右端のボタンだ
テーブルに置いて撮影
テーブルに置いて広角カメラで撮ってみた
ローアングル撮影
半開きの状態で手に持って、ローアングルで招きネコの皆さんを撮影

 この多彩な撮り方こそが、Galaxy Z Foldシリーズの面白さだ。

 カメラ性能自体はGalaxy S24と変わらないけど、ブラウジングや編集で大きな画面を使えることや、折り畳んだ状態でのカメラはスリムで扱いやすいこと、そして折り畳みならではの自由な撮り方ができるのは素晴らしい。

 画質もGalaxyならではの安定感があるので、めちゃ魅力的だ。

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