大きく薄くなった「Apple Watch Series 10」実機レポート Ultra 2の「Hermesモデル」にも注目(1/2 ページ)
「Apple Watch Series 10」の実機を写真で解説する。先代よりも1mm薄くなっており、装着感がより快適になった。ステンレススチールからチタニウムにケースの素材を変更したことで、重量も減少している。
Appleは9月10日に「Apple Watch Series 10」を発表した。これまで、Apple Watchは同一シリーズで2サイズ展開していたが、Series 10では小さいモデルを42mmに、大きいモデルを46mmに拡大した。ラグの部分のサイズは変更していないため、過去に発売されてきた小サイズのバンドは42mmに、大サイズのバンドは46mmに装着できる。
ディスプレイの大型化に加え、大幅な薄型化を果たしているのもApple Watch Series 10の特徴だ。42mm、46mmともに厚さは9.7mmを実現。前作が10.7mmだったため、ちょうど1mm薄型化していることが分かる。数値で見る以上に見比べた際の厚みの違いは大きく、装着感もより快適になった。
左が41mm、右が42mm。1mmの差だが、見比べるとディスプレイサイズが大型化している(訂正:2024年9月12日20時20分 初出時、41mmと42mmのキャプションに誤りがありました。おわびして訂正いたします)
チタニウム採用でもステンレススチールと同様の高級感
これまでのApple Watchは、アルミケースとステンレススチールケースの2つが中心で、シリーズによっては「Edition」などとして、セラミックなどの素材を追加することがあった。これに対し、Series 10ではステンレススチールを廃しており、代わりにApple Watch UltraやiPhone 16 Proなどで採用されているチタニウムをケースの素材に採用した。
ステンレススチールからチタニウムにケースの素材を変更したことで、重量も減少。41mmのSeries 9はステンレススチールモデルが42.3gだったのに対し、42mmのSeries 10のチタニウムモデルでは、重量が34.4gと一気に8g弱軽量化している。筆者は普段からステンレススチールモデルを装着しているが、チタニウムモデルは軽いと感じたほどだ。
磨き上げた光沢が売りだったステンレススチールモデルだが、その高級感はしっかり継承されている。チタンというとiPhone 15 Proのようなつや消し処理を想像してしまうかもしれないが、Apple Watchのそれは、既存のステンレススチールモデルに近い輝きがあった。同時に装着し、見比べても素材の違いが分からなかった。雰囲気は、きちんと踏襲している。
一方で、Series 10ではアルミモデルもジェットブラックは従来のような素材の質感を生かしたつや消し処理のケースとは異なり、光沢感が強めの加工が施されている。少し離れた位置から見ると、アルミモデルであることが分かりづらい。どちらかというとスポーツ用のバンドなどと相性がよかったこれまでのアルミモデルだが、Series 10のジェットブラックは一気に高級感が増した印象を受けた。
スピーカーから音楽再生が可能に 水深計や水温の検知にも対応
機能面ではスピーカーを一新しており、Apple Musicなどの音楽をそのままApple Watchから出力できるようになった。展示会場のザワザワした環境でも最大音量であれば普通に音楽を聞くことができた。側面に開けられた小さな穴から音が出る使用で、スリットのように溝になっていたこれまでとはデザインも異なっている。
また、新たに水深計や水温の検知に対応。シュノーケリングやカヤックなど、海や川でのアクティビティーに活用できるようになり、応用の範囲が広がった。デザインやケースの素材を変え、新機能も加わったことで、Apple Watch Series 10はフルモデルチェンジと呼ぶにふさわしい仕上がりになっている。
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