コラム
鉄道の「自動改札機」はどのように進化したのか 97年の歴史と未来の姿(3/3 ページ)
日本の鉄道で自動改札機が1927年に登場してから97年。昭和の時代はスローペースで進化していたが、平成に入ると多機能化などが目立つようになった。現在は交通系ICカードが普及し、QRコード乗車券の台頭できっぷの投入口が消えつつある。
顔認証改札も実用化
2020年代に入ると、大手の鉄道を中心にクレジットカードでも“タッチ&ゴー”ができる自動改札機がお目見えした。普及すると交通系ICカードを脅かす存在になりそうだ。
究極の自動改札機は顔認証システムで、あらかじめ顔を登録すると、自動改札機が容易に通過できるもの。きっぷの投入、交通系ICカードの読み取り部にタッチする必要がなく、“手ぶらの改札”といえる。2024年6月15日(土曜日)に山万で初めて実用化された。あわせて乗車券も磁気券からQRコードに切り替えた。自前の住宅地にアクセスする鉄道なので、エリアが小さく、導入しやすいのだろう。
未来の自動改札機はこうなる
2023年11月8日(水曜日)から11月10日(金曜日)まで開催された第8回鉄道技術展(2年おきに開催)で、日本信号は“未来の自動改札機”を展示した。
1つ目は、ガラス張りでオシャレな交通系ICカード専用機。2つ目は交通系ICカード、クレジットカード、QRコード乗車券、顔認証の4つに対応したマルチ認証改札機である。
特にマルチ認証改札機は、磁気券の投入を除き、あらゆるシーンに対応できるのがウリ。山万の顔認証改札機は利用客が限定されることから、大都市にはうってつけであろう。
第8回鉄道技術展での取材内容。日本信号が展示していた未来の自動改札機は、44分01秒〜45分13秒で取り上げている
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