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mineo「50GBコース」新設の背景は? 大手キャリア30GB化の影響は大きく受けず(1/2 ページ)

オプテージは2月3日、MVNOサービスのmineoでアップデート内容を発表した。コンシューマ事業推進本部 モバイル事業戦略部長の松田守弘氏が登壇し、発表内容や現況を語った。基本データ容量で選ぶプラン「マイピタ」に50GBコース(月額2948円)を新設するなどの発表があった。

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 オプテージは2月3日、MVNOサービスのmineoで、月間データ容量が50GBの料金プランを新たに用意するなどのアップデート内容を発表した。コンシューマ事業推進本部 モバイル事業戦略部長の松田守弘氏が登壇し、発表内容や現況を語った。記事内の金額は全て税込み。

 発表内容は大きく2つ。1つは基本データ容量で選ぶプラン「マイピタ」に50GBコース(月額2948円)を新設したこと。もう1つは最大通信速度で選ぶプラン「マイそく」のプレミアム(月額2200円)の最大通信速度をアップデートしたことだ。

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「マイピタ」「マイそく」のアップデートに関して発表するコンシューマ事業推進本部 モバイル事業戦略部長の松田守弘氏(画像=右)

50GBコース新設の背景に「データ利用量の増加」も、「他社の30GB化の影響を大きく受けていない」

 これまでマイピタでは、月額1298円で1GB、月額1518円で5GB、月額1958円で10GB、月額2178円で20GBの4つのコースを用意していたが、3月13日から50GBのコースがを新設し、合計5つのコースを選べるようになる。

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オプテージが3月13日から提供するマイピタの50GBコース
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50GBコースはデュアルタイプ(音声通話付き)でも月額2948円となっている

 松田氏は「50GB新設の背景」に消費者のデータ利用量が増加していることを挙げる。総務省が公開している「我が国の移動通信トラヒックの現状」によれば、20代を中心に大容量プランの契約が増加しており、「データ使用量は2018年からの6年間で約5GBから約12GBと、実に2倍以上に増加している」と松田氏は紹介する。

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データ使用量が年々増加していることが分かる総務省の「我が国の移動通信トラヒックの現状」

 オプテージがマクロミルに委託した調査では、20代の約3人に1人が30GBを超える料金プランを契約していることが分かった。「その他の年代でも依然として5GBまでの低容量の契約を選択される方が多い状況ではあるが、30GBを超える大容量の契約を選択している人が一定数いらっしゃり、確実に存在感が増している状況」(松田氏)

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20代の人の月間契約容量の分布を表したもの。「3人に1人に相当する約35%の人が30GBを超える契約を選択している」(松田氏)という
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20代ではなく30代、40代、50代以上の世代でも、30GBのニーズが一定数あることが分かる

 さらに、松田氏はエリクソンの「モバイルモビリティレポート2024年11月版」を引用し、「2020年には月間9GBだったところが、2024年〜2025年にはおよそ20GBと倍増しており、5年後の2030年には40GBとさらに倍増する、と想定されている」と述べた。

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世界の月間平均データ使用量の推移と今後の想定を表している。2020年は9GBだったところ、2024年には20GBに増大。5年後には現在の2倍の容量が必要とされる

 「この新コース(50GBコース)を加えることにより、マイピタは1GBから50GBまでの5コースのラインアップとなり、ちょっと未来の当たり前までカバーする」(松田氏)という。50GBでできることの例は、「動画視聴なら100時間程度、音楽ストリーミングなら800時間程度、SNSなら50時間程度」(松田氏)となっている。

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松田氏いわく、標準音質なら「約1カ月は(ストリーミングサービスで)聞きっぱなしが可能」とのことで、実質的にほぼ使い放題だ

 通信容量の大容量化はmineoに限ったことではない。2024年、ドコモがahamoのデータ容量を30GBに増やしたことを皮切りに、競合他社が料金プランの見直しや値下げに踏み切る動きが加速した。業界では「第二のahamoショック」と表現される。

 KDDIはUQ mobileの「コミコミプラン」を「コミコミプラン+」に改定し、データ容量を特典込みで33GBに増量。残るソフトバンクもY!mobileとLINEMOで料金改定を実施した。MVNOでは日本通信が「合理的30GBプラン」のデータ容量を30GBから50GBに増量し、「合理的50GBプラン」として月額2178円で提供している。

 松田氏は「50GBの大容量コースを新設するだけではmineoではない」として、「50GBコース限定でmineoならではの3つのオプションサービスを無料で利用できる」ことを紹介した。具体的には、通信速度1.5Mbpsでデータ通信が使い放題になる「パケット放題Plus」、無期限で余ったパケットをためられる「パスケット」、毎日夜間(22時半〜7時半)に通信速度やデータ容量の制限なく使い放題となる「夜間フリー」の3つのオプションサービスを無料で利用できる。

 一方、松田氏は「MNO(大手キャリア)による30GB化の影響は大きく受けていない」との見解を示す。これは「既存の20GBのコースでも、パケット放題Plusや夜間フリーを活用すれば、実質的に20GBを超えるような容量を使える」ためだという。「MNP転出による大きな影響を受けていない」のは、こうした「mineoらしさ」が寄与したのだろう。

・→mineo、月額2948円で50GBのプランを追加 1.5Mbps使い放題/夜間使い放題のオプション込み

データ無制限プランも高速に 具体的には何ができるようになる?

 マイそくのプレミアムについては、最大通信速度を向上させ、「データ無制限プランをもっと速く快適に」利用できるようにした。具体的には、通常時の最大通信速度を3Mbpsから5Mbps、昼時間帯の最大通信速度を32kbpsから200kbpsに大きく引き上げる。「5Mbpsなら720〜1080pの動画視聴の他、アプリやOSのダウンロードが可能で、200kbpsならアプリ通話やスマホ決済が可能」(松田氏)とする。

 マイそくのプレミアムの月額料金を据え置いた点にも注目で、松田氏は「音声通話付きでも月額2200円で、お得感が増した料金となっている」と紹介した。

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オプテージは3月13日から、マイそくのプレミアムの最大通信速度を向上する予定だ。料金は2200円のままだ
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マイそくのプレミアムでできることの一例。特に混み合う昼の時間帯に「スマホ決済ができる」というのは、ユーザーにとってうれしいところだ

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