三つ折りや極薄のスマホが新トレンド、カメラは“飛び道具”に注目 MWCで見えたスマホ進化の方向性(3/4 ページ)
今後のスマホ業界においてトレンドになりそうな3つのトピックを紹介しよう。折りたたみや薄型などのハードウェア、カメラとAIの進化を占う。
2025年は真の意味で「AIスマホ元年」になるか
MWC2025の会場を巡ってみて感じたのは、2025年は真の意味でAIスマホ元年になるということだ。
もちろん、スマホにおけるAIを用いたサービスは今に始まった訳ではなく、テキスト生成や画像生成、文字起こしや翻訳機能といった機能はすでに多くの機種で利用できる。
これらの機能はメーカーの独自機能として動作するもので、他のアプリやサービスに連携したりすることはできなかった。あくまでスマホ内、自社サービス内で完結するAIであった。これが自社内に限らず、さまざまなアプリやサービスと連携して「あらゆるものをつなげるAIスマホ」が真の意味でのAIスマホと筆者は考える。
GoogleのAIサービスである「Gemini」が万能そうに見える場面もあるが、これもあくまでGoogleアプリ間でのみ動作するAIだ。YouTubeの内容を要約したり、Google検索を用いた膨大なデータと連携できるものの、Geminiに指示を出して直接Instagramに投稿したり、タクシーを呼んだり、飛行機を予約することはできない。
そんなAIスマホもさまざまなアプリと連携できなければ、もはや旧世代のスマホになってしまうと感じた。
特にiPhoneなどで利用できるApple Intelligenceがさまざまなアプリと連携できることをアピールするなど、この分野での進化は今後1〜2年で加速的に進むと考える。
これに先行してSamsung ElectronicsのGalaxyでは、自社アプリとGoogle Geminiを接続できるようになった。この流れにHONORやXiaomiも追従しており、自社アプリの機能をGoogleアプリと連携させて、組み合わせて使うことができるようになってきた。
そのような状況を踏まえ、驚いたのがZTEのAIアシスタントだ。ここでは音声で指示を出したのち、「bookingアプリを起動してMWC会場近くのホテルを予約する」「会場から空港までのタクシーを予約する」「「ギャラリーアプリ内に保存してある画像をSNSに投稿文とタグを付けて投稿する」といったデモを行っていた。
内容を要約して表示するだけではなく、対象となるアプリを起動し、そのアプリ内で目的地を入力する。利用者は決定ボタンを押すか否かというところまで進めてくれる。これは中国で利用できる高度なアプリ連携がグローバルでも利用できる様子を示したものだ。AIアシスタントが目指す最も進んだ形が見えてきた。
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