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コラム

ポケモンGO「ムゲンダイナ」のイベントが酷評された理由 ワクワク感なく「単なる作業」に、強まる“課金圧”に不満も(2/3 ページ)

8月23〜24日に開催された「Pokemon GO Fest 2025:マックスフィナーレ」が批判の的になっている。「過去最悪のイベント」「鬼畜すぎる」「無理ゲー」などのコメントが相次いだ。目玉ポケモンの「ムゲンダイナ」をマックスバトルで倒しても手に入らない異例の仕様だった。

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たった2日の開催期間、猛暑日の開催は正しかったのか

 イベント期間中、無課金でムゲンダイナをフル強化することは可能なのか。2倍リワード+GOパスデラックスを加味してマックスバトルが合計174回必要だとして、2日に分けると、1日あたり約87回。イベントの開催時間は10〜18時なので、1日87回マックスバトルに参加するには、1時間あたり約11回という計算になる。

 これをこなすには、5〜6分に1回バトルで勝利する必要がある。しかし、同じパワースポットで1日に何度もマックスバトルに参加することはできないため、移動時間を考えると、このペースでバトルをこなすのは不可能だ。パワースポットが密集していたとしても、毎回、必要な人数が集まるとは限らない。アメとアメXLを効率よく集めるには、リモートレイドパスで遠隔からバトルに参加する必要がある。

 つまり、2日間でムゲンダイナをフル強化するには、2倍リワード+GOパスデラックス+リモートレイドパス+マックス粒子を合わせて2万〜3万円ほどの課金が前提となる。もちろん、フル強化しなくてもマックスバトルのアタッカーとしては十分活躍してくれるだろうし、GOバトルリーグをプレイしていない人にとってはPL50まで強化する必要性は薄い。それでも、課金要素が強くなったことは確かだ。

 例えば開催期間を2日だけでなく1週間に延ばしたり、翌週の30〜31日にも開催したりすれば、課金も抑えつつ、余裕を持ってアメやアメXLを集められたはずだ。イベントの趣旨を考えると、2日の開催期間はあまりにも短いと感じる。

 また、開催日の8月23〜24日は、都内では最高気温36度前後を記録した猛暑日だった。そんな中でイベントを開催する必要はあったのだろうか。しかも、パワースポットは屋外に設置されているところが多いので、現地でマックスバトルをするには、トレーナーは猛暑の屋外を歩き回る必要がある。

 Pokemon GO Festは、2023年まで8月開催だったところ、2024〜2025年はトレーナーの体調に配慮して、より気候が涼しい5月の開催に変更している。それだけに、同じGO Festの最後を締めくくるイベントが真夏の開催になったことには疑問を感じた。

火に油を注いだ「『ムゲンダイナ』は再びやってきます!」の告知

 イベント終了翌日の8月25日21時に、公式アカウントで「『ムゲンダイナ』は再びやってきます!」との告知があったが、これにも批判が集まっている。

 投稿によると、ムゲンダイナのアメを集める機会や、ムゲンダイナを捕まえる機会は、今後もあるという。この投稿のリプライには「もっと早く言ってほしかった」「今回しかないと思って課金してフル強化した人がふびんすぎる」「勘弁してください」「やり方が汚い」といった意見が集まっている。

 もちろん、ムゲンダイナが金輪際、登場しないことは考えにくいが、イベント終了翌日の告知は悪手だったと思う。期間が近いのならイベント前に告知すべきだと思うし、期間が空くのなら次回出現の直前に告知すべきではないだろうか。

 あえて事前に告知をしないことで、ユーザーに課金を促進させたいという思惑があった……と受け取られても仕方がないだろう。

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