Y!mobileの新料金プラン「シンプル3」は何が変わった？ 現行プランと比較、乗り換えて得するケースも（2/3 ページ）

ソフトバンクが、Y!mobile向けの新料金プラン「シンプル3」を9月25日から提供する。基本料金は値上げだが、割引後の金額はシンプル2から据え置きとなった。シンプル2からシンプル3に乗り換えて得になるケースもある。

[田中聡，ITmedia]

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PayPayカード ゴールドを使えば値下げも可能に

　ここまで、割引適用後の価格は据え置きと説明してきたが、シンプル3の方が安くなるケースもある。その鍵を握るのが「PayPayカード ゴールド」だ。PayPayカード ゴールドでY!mobileの料金を支払うと、PayPayカード割が330円から550円にアップする。これはS、M、Lどのプランも同じ。これにおうち割 光セット（A）の割引を加えると、月額料金はシンプル3 Sが858円、Mが1958円、Lが3058円になり、シンプル2よりも220円安くなる。

PayPayカードとPayPayカード ゴールドの違い

PayPayカード ゴールドも含めた料金

　しかし、PayPayカード ゴールドは1万1000円の年会費がかかるので、この金額を加味すると値下げどころか値上げになる。「値下げではないじゃないか」という指摘が入りそうだが、この年会費相当額以上の還元ポイントを得られれば問題ない。

　PayPayカード ゴールドでは、ソフトバンク／Y!mobile、SoftBank光／Airの料金支払いで最大10％還元、PayPayの利用で最大2％還元、Yahoo!ショッピングやLOHACOでの買い物で最大7％還元という特典が付く。Y!mobileとSoftBank光やPayPayを使っている人なら、年会費のもとを取るハードルは低くなる。ソフトバンクやPayPayの経済圏にいる人にとっては、魅力的な特典といえる。また、これまでPayPayカードを使っている人にとって、PayPayカード ゴールドにアップグレードするきっかけにもなりそうだ。

　ソフトバンクにとっては、PayPayカード ゴールドの契約者を増やしてソフトバンク経済圏での支払いが増えることで、グループ全体の収益改善にもつながる。

新料金プランのシンプル3と現行プランのシンプル2を比較

シンプル2は9月24日に新規終了　現時点で値上げの予定はなし

　シンプル3の提供に合わせて、シンプル2の新規申し込みは2025年9月24日22時で終了する。小容量帯のシンプル2 SでY!mobileの回線を持ちたい人は、それまで申し込んでおきたい。

　他キャリアを見ると、KDDIは、2025年11月1日からUQ mobileの旧プランを110円〜220円値下げし、データ容量を増量する。この動きにソフトバンクは追随するのかは気になるが、シンプル2については、現時点では値上げは予定していない。既存プランの値上げについては「社内で議論をしている」と寺尾氏は明かす。「値上げに見合う価値を提供し、納得いただけるかのコンセサスを得ていない」ため、今のところ据え置きという状況だが、値上げの可能性がゼロではないとも受け取れる。

　UQ mobileのようにデータ容量を増やした上で値上げするのか、シンプル3で提供しているような付加サービスをシンプル2にも加えるのか（そうするとプランの差が少なくなってしまうが）、今後の対応について注視したい。