値上げが続く、携帯キャリアの事務手数料まとめ【2025年10月版】:契約事務手数料を節約する方法も解説(1/3 ページ)
スマートフォンの契約や機種変更時には、料金、端末価格に加え手数料にも注意が必要です。直近ではソフトバンクとドコモが相次いで事務手数料を値上げしました。主要キャリアの契約事務手数料と機種変更手数料を整理した上で、手数料を節約する方法も解説します。
スマートフォンの契約や機種変更時には、料金、端末価格に加え手数料にも注意が必要です。せっかく料金が安いキャリアに乗り換えても、手数料で損になることもあります。直近ではソフトバンクとドコモが相次いで事務手数料を値上げしました。
そこで今回は、主要キャリアの契約事務手数料と機種変更手数料を整理した上で、手数料を節約する方法も解説します(料金は全て税込み)。
ソフトバンクが各種手数料を値上げ、Webも有料に
8月にキャリアの事務手数料の値上げ発表が相次ぎました。口火を切ったのはソフトバンクです。2025年8月20日から、新規契約、機種変更やその他の手数料を値上げしました。これまで3850円だった店舗の手数料は4950円になり、無料だったWebの手数料は3850円になりました。ソフトバンクだけでなく、Y!mobileやLINEMOも同様に値上げされています。
今回の値上げで驚いたのがWebの有料化です。Webもサーバ代やサイトのメンテンナンスに費用がかかる上、ここ数年は人件費も増加しており、有料化自体は理解できます。ただ、これまで無料だったものがいきなり3850円になったのは急だと感じました。値上げ後もWebの方が安いものの、店舗との差額は1100円です。これなら即日で手続きが完了し、サポートも手厚い店舗に行く人が増えるかもしれません。
なお、同時にPayPayカードの保有者向けに、新規契約、機種変更やブランド間の乗り換えなどの手続き後にPayPayポイントを還元する特典を開始しました。簡単にいえば、PayPayカードで料金を支払っている人は実質的に手数料を割引または無料にする特典です。新規契約と機種変更時は1100ポイントが還元され、Webの手数料は実質2750円になります。ブランド間の乗り換え時は最大4950ポイントが還元され、プランに応じて手数料が実質無料になります。
比較的緩い条件で手数料が実質割引になるものの、仕組みはより複雑になった印象です。もともと大手3キャリアは自社サービスのセット利用で割引になる複雑な料金プランですが、それが事務手数料にまで及んできてしまいました。
また、この特典を含めた場合の契約事務手数料は、店舗は実質3850円、Webは実質2750円です。店舗は特典で値上げが相殺されるのに対し、Webは特典を含めても実質2750円も値上げになるのも納得感がありません。Webより店舗での手続きを促進したいという意図でもあるのでしょうか。
ドコモも値上げしたがWebの無料は維持
ソフトバンクと同じ日に、ドコモも事務手数料の値上げを発表しました。値上げは9月5日からで、店舗での契約や機種変更などの手数料が3850円から4950円に値上げされました。ただ、Webの手数料はこれまで通り無料が維持されたため、SNSなどでも安堵(あんど)の声が聞かれました。
今後は店舗とWebで事務手数料の差が5000円近くになり、ますますWebで手続きする人が増えるでしょう。筆者も先日、妻の家族3人が契約中のドコモ回線のプランを変更しました。このときは手数料がかかるのを承知で店舗で手続きしましたが、値上げ後は1万5000円近くかかるようになるため、次回はWebで行うかもしれません。
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