スマホ購入時の「割引制限緩和」はメリットばかりではない? 携帯ショップ店員が語る“率直な意見”:元ベテラン店員が教える「そこんとこ」(3/3 ページ)
総務省の検討会が、スマートフォンの購入時における端末値引き規制の見直しを行っている。ユーザー間の不公平の緩和と、過当な競争を是正するために導入された値引き規制だが、その緩和はメリットばかりではない。どういうことなのだろうか。携帯電話ショップのスタッフに話を聞いた。
携帯電話市場の“活気付け”に値引きは必須だが……
あるベテラン店舗スタッフから話を聞いていると、「法改正前の値引きはやり過ぎだった」と反省の弁が漏れた。一方で、「昨今の物価高騰と最新スマートフォンの販売価格を考えると、分かりやすくて大きな値引きは必須」との見解を示した。
新型のiPhoneの発売も、以前ほどは盛り上がらなくなりました。そして、土日でも売り場で身動きが難しいほどにお客さまが来るわけでもありません。私の勤務先はターミナル駅前にある家電量販店の旗艦店なんですが、それでも今の販売台数は全盛期に比べたら目も当てられない状況にあります。他店だと携帯電話コーナーが縮小されたり、エントランスフロア以外に移転させられたりということも珍しくありません。
仕事柄、通りかかるお客さまの端末を観察したりしてしまうのですが、数年前と比べると“古いスマホ”を使っていらっしゃる方が増えました。お客さまが「スマホを買えなくなってきている」っていうのをしているところです。
この状況を打開するには、やっぱり「大きくて自由な割引」によって、お客さまが欲しい機種を安く売れることが必要だと考えます。
筆者個人としても、転売や割引の過剰な利用をする一部のユーザーをどうにか排除する仕組みの導入には大賛成だ。「できなくはない」と感じられる話も多かったので、ぜひ通信事業者や国は現場(店頭)任せではなく、割引に関する仕組み作りをしっかり行い、より新しいスマホで高速通信やAIといった最新サービスの恩恵にあずかりやすい環境を整備してほしい。
このことが、国内の携帯電話市場に活気を取り戻す唯一の方法ではないかと考えている。
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