携帯電話のホッピング問題、「6カ月以内の継続利用を認める」方向で決着か 2026年夏に結論
総務省の有識者会議で、携帯キャリアやMVNOから、ホッピング対策についての意見が出た。大手3キャリアは、特典付与の条件として、1年以上の継続利用を設けるべきと主張。一方でMVNOからは「6カ月内を上限とすべき」との意見が出た。
MNPでの特典目当てで携帯電話サービスを短期解約し、さまざまなキャリアの乗り換えを繰り返す「ホッピング行為」が問題視されている。総務省で4月20日に開催された「利用者視点を踏まえたモバイル市場の検証に関する専門委員会(第6回)」では、携帯キャリアやMVNOから、ホッピング対策についての意見が出た。
電気通信事業法第27条3では、通信の継続利用を条件とした利益提供が禁止されているため、ユーザーはキャリアを契約するだけで還元を受けられる。そこで、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社は、特典付与の条件として、一定期間の継続利用を設けるべきとの意見を示した。
ドコモは継続利用の上限を「30カ月」が望ましいとする。その計算方法として、「利益提供額」÷(モバイルARPU×営業利益率)」を示す。例えばMNPで2万円相当を還元する場合、2万円÷(約4097円《3キャリアの平均ARPU》×約16.5%)となり、29.6(カ月)が算出される。
この数字は「キャリアが提供した利益を、契約者の通信料金収入から回収し終えるまでの期間」であり、月に675円を還元する計算になる。675円×29.6カ月で2万円になるので、約30カ月を継続利用の基準として示した形だ。ソフトバンクも同様の計算で、同社のARPU(3750円)と営業利益率(15%)を根拠に、35.3カ月が妥当とする。KDDIは「1年以上」が合理的だとする。
一方、楽天モバイルは「1年を超えない期間」が許容できるとの考え。これは、現行のガイドラインでは、違約金を請求できる期間として「1年以内の解約」を許容しているためだ。
MVNO側は、オプテージが「長期拘束とならないよう、期間は数カ月程度の必要最小限にとどめるべき」と主張した。MVNO委員会は、「お試し割」の期間が最長6カ月とされていることから、「最長でも6カ月」が適切だとした。
短期解約のうち、MNPの還元を目的とする悪質な解約を特定することは、キャリア各社とも「困難」だと述べている。従って、ルールを改正することでホッピングを抑制するという方向性が基本線となっている。
総務省は論点整理の中で、継続利用の期間としてMVNO委員会と同様に、お試し割の最長期間を引き合いに出して「最小6カ月」を妥当とした。特典の提供方法として、通信サービスの利用に連動して分割提供する方法と、一定期間経過後に提供する方法も認めるべきだとした。
ドコモやソフトバンクが算出した利益提供の回収期間は、「短期解約の対処として度を超えているのではないか」と指摘した。30〜35カ月は2〜3年に及ぶので、行きすぎた囲い込みだと判断される可能性が高そうだ。
短期解約問題については、2026年夏までに一定の結論を出す予定だ。
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