「iPhone Duo」を試して分かった9つの疑問と本音 36万円超の折りたたみスマホは「買い」か?(2/3 ページ)
Apple初の折たたみスマホ「iPhone Duo」を発売前に試用し、気になる9つの疑問を検証した。洗練されたヒンジ機構や複数アプリの同時表示は魅力的だが、254gの重量やTouch IDの操作性には課題が残る。最低でも36万円を超える高価格帯ゆえ、一般的なユーザーよりも先進性を重視する層に向けた一台だ。
(4)折り目は気にならない?
少なくとも現状は、全く気にならない。もっとも、神経質なタイプの人なら「折り目がある!」と、気になるのかもしれないが。
Apple Parkの発表会で何十台というiPhone Duoを見たところ、多くの個体はほぼ折り目が目立たないが、多少折り目が目立つ個体も存在した。つまり、個体差、もしくは経年劣化(会場では多くの人が閉じたり開いたりを繰り返している)が存在する可能性は高い。
Appleはヒンジ部分を目立たなくすることに相当こだわったようだ。公開されている情報によると、ディスプレイは薄い10層のガラスとポリマーで構成されており、それらの層は交互に逆方向に動くようになっている。そしてその隙間は特殊な透明接着剤で満たされており、微妙な動きを吸収する。
ヒンジは100以上の細かい部品で構成されており、さらに組み立て時にヒンジ部品の個体差を吸収するために、多くの部品の個体差をAIでマッチング。さらにレーザーで個々のユニットの表面形状を3次元的に計測。微妙なズレを最大25層の光硬化樹脂をプリントして埋め合わせているという。
さらに、表面はNano-texture仕上げとして、うねりが目立たないようにしている。
手前がiPhone Duo、奥がGalaxy Z Fold8。ちょっとZ Fold8にとって意地悪なシチュエーションだが、奥に照明を置いて、ヒンジ部分のウネリを撮影してみた。iPhone Duoの方もうっすらと分かる。ただ、ディスプレイが点灯すればここまでの違いはでないし、逆にNano-texture仕上げの白っぽさを嫌う人もいるだろう
ただ、そこまでしても、指で触ってみると、うねりはゼロではない。例えば、2026年中の対応が発表されているApple Pencilを使って線を引けば、このヒンジ部分で線がブレるだろう。だから、Apple Pencilの利用については、「絵が描ける」ではなく、「メモが取れる」程度にイメージしておいた方がいいだろう。傾き検知には対応しているが、筆圧検知には対応していないという点も注意が必要だ。
(5)ヒンジの感触はどうか?
前述の通り、Appleはヒンジの設計に非常にこだわっている。操作感にしても同様だ。
ボディー形状が角丸なので、そもそも指を入れやすいし、開け始めもスムーズだ。一定のしっとりした感覚の操作感で、どこでも任意の場所でしっかりと動作を止めることができる。また、一番開いた状態になる直前はスッと遷移し、ピッタリと全開になる。開けやすく、閉じやすく、任意の場所で止められるのに、全開と全閉ではピタリと動く操作感が心地よい。
折れ曲がるのに、IP68の防水性能を維持しているのがすごい。ヒンジ外側をカバーする部品は、100%リサイクルチタンの3Dプリントという最新のApple Watch Ultra 4のボディーと同じ方法で生産されている
あまりにきれいに動くので、落としてヒンジ部分にダメージを受けたらどうなるんだろうか? などと先のことを心配してしまったりもするほどだ。
(6)Face IDがTouch IDに変わって便利になったか
意外と不便。
それだけ筆者がFace IDに慣れていたということだと思うのだが、顔を向けてもロックが解除されないというのはこんなに不便なのかと思った。
レジの端末に掲げてApple Payを使うときなどは便利だとは思うが(まだ人前に出せない端末なので試していない)、折りたたむことでフォームファクターが変わるので、Touch IDの位置を把握しにくいのが戸惑う理由だと思う。
例えば、閉じて左手で縦持ちすると、左手人差し指がTouch IDに触れる。しかし開いて横持ちすると、右手の人差し指が使いやすい。この状態ではTouch IDは右端にあるが、縦持ちに切り替えると、Touch IDは上辺左側に移る。つまり、iPhone Duoを閉じた状態、開いた状態、持ち方によって、Touch IDの向きや、触れる指が変わるのだ。
Touch IDには複数の指を登録できるが、ロック解除という最初にすることに対し、どの指を使って操作するのかを考えるのは面倒。慣れるだろうか?
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