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Today on ITmedia 2004年09月13日 19時55分
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YIG Yahoo! Internet Guide 2001年10月号より
#018 - Yahoo! BB High Speed Access

ADSL業界を激変させた
Yahoo! BBショック

 Yahoo! BBショックが業界を駆け抜けている。同社が超価格破壊ADSLサービスを6月に発表してからというもの、他の事業者はYahoo! BB対策に大わらわだ。So-net(回線提供はアッカ・ネットワークス)を皮切りにHighway Internet(回線はイー・アクセス)が3000円を切る価格で応戦してきた。それより約1000円高い価格帯ではあるが、4000円弱のレンジにも@niftyやOCNといった大手プロバイダが参入してきた。各社の値下げによりADSL料金の主戦場が、これまでの6000円台から一気に2000〜3000円台の攻防となった。

価格設定の根本が変化
東西NTTの動向も注目

 今回の騒動を見て感じるのは、競争原理はユーザーを幸せにするという事実。Yahoo! BBが登場する以前、ADSL各社の料金設定は、機器、設備、運営コストを積み上げて算出したもので、すべて提供者側の論理で決まっていた。そのため似たり寄ったりの横並び現象が起こっていた。しかしYahoo! BBは「一般の利用者がネット接続に支払える金額は月額3000円以下」という、まず価格ありきの料金設定を行ったのだ。一部には「採算割れを承知」「継続性が心配」などの声も聞かれたが、続々と追従しはじめた他社のADSLサービスを見て、多くの人が「なんだ、やればできるじゃなか」という思いを抱いただろう。

 ちなみに、この競争から蚊帳の外に取り残されたフレッツ・ADSL*1だが、NTT東西地域会社とて、このまま他社に顧客を奪われるのを黙って見過ごすハズはない。ただし、NTT地域会社はNTT法*2によってプロバイダ事業への参入を禁止されている。しかし、電気通信事業法が改正され、今年の末からはNTT地域会社にもプロバイダ事業への参入が認められる見通しだ。そうなったとき、この競争にどう参入してくるのかが最大の関心事だ。

 さて、台風の目となったYahoo! BBだが、当初8月1日から開始する予定だった本サービスを1か月遅れの9月1日とした。遅れの理由として、Yahoo! JAPANの影山工編集長は「NTT局舎間を接続するバックボーン*3の構築が遅れており、検証などが済んでいないため」と説明する。だが同社では年内100万加入達成の目標はあきらめておらず「楽ではないが努力してなんとか達成したい」(同氏)と意気込む。

現在の開通件数は数万
東京以外の都市へも提供へ

 気になるYahoo! BBの開通状況だが、東京およびその周辺都市の一部の局では着々と開通しており、すでに数万人のユーザーが無料の実験を利用しているそうだ。また、東京だけでなく周辺都市の申込者にも開通予定日を知らせるメールが送付されている。「見込みが立った時点で送付している」(同氏)ということなので、メールを受け取ったユーザーはもう少しの辛抱で開通するだろう。ただ、今後エリアを展開してユーザーを増やすためには、NTT電話局内へのさらなる機器設置工事が不可欠。しかし、他のADSL事業者も含めて、NTTの工事受け入れ体制に対する不満は依然として大きい。「NTTは自分たちのルールのもとで対応しているのだろうが、あまりにスピードが遅すぎる」(同氏)となかなか埋まらない温度差、いや企業文化の差を指摘する。Yahoo! BBだけでなく、ADSLのエリア展開の進捗状況は、ある意味電話回線と局舎をガッチリ押さえているNTTがカギを握っているともいえるのだ。

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