ソロデビューからすでに12年。元「おニャン子の…」なんて形容詞が不要なことは、30枚を超すシングルや22枚を数えるアルバムが物語っている。
マルチに活躍する彼女だが、歌手としては今年6月から行われた全国ツアーで、最新アルバム『Full of Love』で大きくフューチャーしているダンサブルなナンバーと、懐かしい大ヒット曲を織り交ぜたステージを披露した。
「コンサートって“お祭り”でしょ。やっぱり盛り上がって、立ち上がりたくなるような雰囲気が大事。今年はとくに、ダンスをふんだんに盛り込んでみました」という。
一方、ディナーショーでは、「しっとりと聞いてほしいので選曲から変えています。こじんまりとしたディナーショーって、結構好きだったりしますね」と彼女自身がいうとおり、コンサートとは違う工藤静香が楽しめると好評だ。
女優としては、久しぶりに連続ドラマに登場。少年マンガの大ヒット作をテレビ化した『サイコメトラー EIJI 2』(日本テレビ系・土曜夜9時、10月16日スタート)でエリート美人警部補(志摩亮子役)を演じる。
「バリバリの警部補の役なので、説明セリフや警察用語が多くて大変ですが、ドラマ『ゆずれない夜』で共演した松岡クン(主人公・明日真 映児役の松岡昌宏さん)が一緒だし、ストーリーも特殊能力を生かして難事件を解決するスピーディな展開なので撮影はとても楽しんでいます」
多忙な彼女だが、もともと睡眠時間は少なくても大丈夫なタイプで「4時間寝ればOK!」だとか。早めに目が覚めてしまったら、朝のうちだけサーフィンに出かけたり、メールを書いたり…。とにかくボーっとはしてないそうだ。
年初から少しずつ時間を作って描き上げた作品が、今年もみごと二科展に入選。これで10年連続の入選となった。
「これはうれしかったです! テーマを『誕生』にして酒井法子さん(デビュー同期、学年も同じ10年来の友人)をイメージして描いた作品だったんです。世の中、不況だ世紀末だって暗く不安な話しばかりなので、こんなときこそ前向きで明るい未来が想像できる“誕生”を表現したかったので、そんな気持ちを込めました」
iMacを買って、一時“絵心”もデジタルに移りかけたそうだが、iMacはいまはもっぱらメール用に活用している。
「電話では話にくいことや、いまかけてもいいタイミングなのかなんて相手の様子を伺いながら、話さなければいけないけれど、メールなら自分も相手も好きなときに連絡が取れるでしょ。インターネットってなんてありがたいだろう思いましたよ」
いまでは毎日のようにメールを送り合う友だちもいるそうだ。
最後の「20代にやり残したことは?」との質問には、「そうね…、恋愛くらいかな?」と意味深なご発言。この秋は、彼女から目が離せなくなりそうだ。