インターネットの中で活動するときに「ツール」の存在は欠かせないものとなっている。インターネットで広く頒布されている数多くのツールは、自分の手足となり、インターネットにおける活動の幅を大きく広げてくれる。ネットランナーでは、そんな優秀なツールたちを常に追い続けてきた。
ここで今一度、その軌跡を振り返り、将来を見据えて、今後の機能強化やバージョンアップに期待するソフトを「ベスト・オブ・悪用厳禁ツール」として選出するのが今回の企画の目的だ。そして、選出されたツールがさらなる発展を遂げられるように応援したいという気持ちから、開発環境の整備などに必要な資金をネットランナーからツール作者に進呈することにした。今回用意した寄付金の総額は300万円を超える。このような目的からノミネートされたツールたちはどれもこれも一級品だ。→ノミネート作品一覧
ノミネート作品は、ネットランナー読者が知りたいと思われる最も旬なジャンルに絞った。また、開発資金援助寄付金という今回の企画の趣旨から、フリーソフトで個人作者のものを中心に優秀作品のピックアップが行われた。シェアウェアやメーカー製でお勧めの作品や、カテゴリーに分類し切れなかった優秀な作品は、各部門に用意されている「その他」および欄外で紹介しているので、そちらもツール選びの参考にしてほしい。
部門は、「ブラウズ」「ダウンロード」「ファイル観賞」「サーバ&コミュニティー」の4つを用意。部門の下の「カテゴリー」ごとに評価項目を決定し星取表を作成。星取表のポイントに審査員の点数を加算して上位3本を「金賞」「銀賞」「銅賞」に決定した。さらに、金賞を獲得したツールの中から、ネットランナーが今後の開発に最も期待するものを「部門賞」として計4本選出。選び抜かれた4本の部門賞ソフトから、2002年のイチオシツールを「大賞」として選出した。
審査員にもツールに詳しい玄人たちを集めている。選ぶならば一切の妥協を許さないという姿勢を表すためだ。そして厳正な審査の末に選ばれたのが、これから紹介されるツールたちだ。ネットランナーが自信を持ってお送りする70ページ(誌面)に及ぶ大企画、隅から隅までじっくりと堪能してほしい。