News | 2001年1月22日 04:08 PM 更新 |
Weekly Top10(1月14日〜20日)
【国内記事】 | 2001年1月22日 04:08 PM 更新 |
先週のトップはNTT東日本が計画しているSSDSL関連の記事。電話,FAX,高速データ通信の3つを同時に使えるという利便性の高いサービスだが,少なくとも,“今年度中にサービス開始”は無理な情勢となった。たとえ,ゴーサインが出たとしても,実際には,早くても“年度内サービス発表,年末サービス開始”といったところだろうか?
ところで,記事のリソースとなったNTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)主催の技術シンポジウムでは,NTT東日本の成宮憲一技術部長が,ADSLサービスの現状について詳しく語ってくれた。中でも注目したいのは,「フレッツ・ADSL」のスピードに関する実力データだ。サービス発表当初,G.liteのAnnex Cを採用しているフレッツ・ADSLは,業界関係者に「1.5Mbpsなど出るわけない。研究所レベルの数字を持ってきただけ」などと陰口を叩かれていた。しかし,NTT東日本が試験サービス時に速度上限値(当時512Kbps)を解除し,最高速度(1536Kbps)の速度可変モードに設定するという検査を行った結果(サンプル数は150),概ね30dB以下の低線路損失領域では,大半の回線が1532Kbpsでリンクしていたという。これを実際のサービスに当てはめた場合,「7割が1.5Mbpsを使えるはずだ。試験の結果は,ほぼ理論計算通りだった」(成宮氏)という。
全体の7割という数字で「1.5Mbps」を謳うのが適切かどうかは,受け取る人の解釈による。個人的には“ギリギリセーフ!?”という印象だが,果たして今後はどうか? つまり,この検査自体が東京や大阪といった大都市圏を対象としたものであり,電話局とユーザー宅の距離が最も短い場所だったということ。今後,フレッツ・ADSLが地方に拡大していったとき,数字はこれよりも落ちていく可能性こそあれ,上がる要素は少ないのだ。NTTは,有利な条件で検証した数字を,そのまま全国に持っていって良いのだろうか?
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