News 2001年5月21日 08:42 PM 更新

Weekly Top10(5月13日〜19日)

バタフライと謎のノートPC

【国内記事】 2001年5月21日 08:42 PM 更新

Weekly Top10 5月13日〜19日
1位 “ノート付きノートPC”日本上陸
2位 プログラマーの「VB離れ」が進む?
3位 待ちに待った「Itanium」,間もなく登場
4位 18インチで10万円を切る? 液晶ディスプレイの価格破壊――ディナー
5位 E3,間もなく開幕――Xboxの価格は?
6位 不正コピー防止機能付きCDは著作権を守れるか?
7位 AnchorDesk:Microsoftは狂ったサンタか
8位 ツーカーは浜崎あゆみだけではない
9位 Windows 2000 SP2登場。だが「売上への貢献は期待薄」?
10位 「クズのような発言」とTorvalds氏――MS vs. オープンソースの舌戦

Weekly Top10 先週に引き続き,ノートPC関連の記事がトップになった。Transnote自体は米国記事でも紹介したことがあるが,今回はやはり「バタフライキーボード」というキーワードが人目を引いたのだろうか。

 バタフライこと「分割収納式TrackWriteキーボード」は,1995年始めにThinkPadシリーズの高級機「ThinkPad 701C/CS」に採用された。前回,ThinkPad 701Cがビジネス的に成功せずに後継機が出なかったと書いたが,補足するなら「出てきた時期が不運だった」という見方もできる。

 1995年といえば,年末にWindows 95が登場し,それまでのパソコンが一気に陳腐化してしまった時期。ThinkPad 701Cもご多分に漏れず,数十万円というレベルで値引きされ,秋葉原の量販店などで大量に処分されていた。出荷台数自体はそこそこあっただろうが,おそらく利益はほとんどもたらさなかっただろう。

 前回登場した「バタフライエバンジェリスト」の某編集者は,新入社員の薄給でローンを組み,発売直後の701Cを入手した。ご想像の通り,年末になると劇的に値下げされた701Cを周りの人たちが次々と購入。彼は残ったローンの回数を数えながら,空しい日々を送ることになった。なんて可哀想なカツ・シバッチ。その後,彼の701Cはネットランナー誌のネットオークション企画に出品され,2万円で売られてしまったらしい。

 それはともかく,最近はサブノートPCでも“打ちやすいキーボード”が1つのトレンドになっているようだ。東芝の「Libretto L」しかり,シャープの「メビウスノート PC-MT1-H1」しかり,小さな,あるいは薄いきょう体で,いかに快適なキーボード入力を実現するかという点にフォーカスした製品が登場してきている。個人的には,とても嬉しい。

 美術館に展示されるほど評価されたバタフライ(ニューヨークの近代美術館には,ThinkPad 701Cが永久コレクションとして保存されている)。それを世に送り出したIBMも,どうやら面白いノートPCを計画しているらしい。本日行われたインテルの発表会では,きょう体からキーボードがはみ出した謎のThinkPad(の写真)が展示されていた(別記事を参照)。写真を見る限り,ディスプレイを閉じた状態でもはみ出ているのでバタフライではないようだが,やはり期待は高まる。さて,発表はいつだ?

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関連リンク
▼ ThinkPad主な製品系譜(IBM)

[芹澤隆徳, ITmedia]

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