News 2001年6月6日 11:00 PM 更新

N+I 2001 Tokyoが開幕,ブロードバンドとIPv6が熱い!

ネットワーク関連の総合イベント「NetWorld+Interop 2001 Tokyo」が開幕した。NSPIX2と9.6Gbpsで繋がる「ShowNet」をはじめ,ブロードバンドやIPv6などネットワークの最先端を体験することができる。

 千葉・幕張メッセで6月6日,ネットワーク関連の総合イベント「NetWorld+Interop 2001 Tokyo」が開幕した。今年で8回目となるN+I は,幕張メッセの1〜11の全ホールを使用し,出展社は約350を数える。N+Iといえば,最先端のネットワーク技術を駆使して構築される「ShowNet」が有名だが,今回は会場と各ISPの相互接続地点であるNSPIX2を過去最高の9.6Gbpsで接続。さらに初の試みとして,ShowNetと出展者のオフィスを1.5Mbps〜1Gbpsでシームレスに接続する「ShowNet+MAN(Metropolitan Area Network)」プロジェクトも実施されている。なお,NetWorld+Interop 2001 Tokyoの開催期間は6月8日まで。期間中に13万人の来場者が見込まれている。

 展示会場での注目は,やはり,ブロードバンド関連とIPv6関連のデモンストレーションだ。NTT東日本では,N+I会場内に独自にNOCを設置し,コンテンツサーバのあるデータセンターとギガビットイーサネットの「Ephelio」ネットワークで接続。NOCからのアクセス回線は100Mbpsで,転送レート6MbpsのMPEG2ムービーが会場に配信されている。「これは,DVD相当の品質だが,光ファイバー網が各家庭に行き渡れば,このレベルの映像を配信できるようになるだろう。システム的には,ビットレートを20Mbpsまで引き上げることができるが,ベストエフォート型のサービスでは現実的ではない」(NTT東日本)という。

 また松下電器産業も同様に,MPEG2形式で転送レートが6Mbpsの動画をリアルタイム再生するデモンストレーションを行っている。ただ,NTT東日本とは異なり,ブース内に設置したストリーミングサーバからセットトップボックス(STB)にデータを転送する仕組みで,ストリーミングサーバとSTBは光ファイバーで直結されている。


手前の“奇抜な物体”がストリーミングサーバ

 このデモは,同社ブースでも大きな注目を集めていたのだが,それは,デモの内容ではなく,強烈なデザインのストリーミングサーバが目を引いていたからのようだ。通信中を示すLEDがいくつも点滅し,有刺鉄線のような針金で囲われた外観は,SF映画にでも登場しそうな雰囲気だが,これは単に「イベントだから目立つようにしただけ」(松下)とのこと。もちろん,このまま発売されることはない。

 またアジア・グローバル・クロッシングでは,同社の太平洋横断IPバックボーン(MPLS)を使用し,米国フェニックスに設置されたストリーミングサーバからMPEG2ムービーをリアルタイム再生するデモンストレーションを行っている。転送レートは2Mbpsで,コマ落ちもほとんどなく,安定した動作を見せていた。

IPv6のデモも盛んに

 IPv6関連では,特別ゾーンとして「IPv6 ShowCASE」が設置されているほか,ネットワーク機器メーカーのブースにはIPv6対応を謳う製品が参考出展を含め多く展示されており,IPv6への移行に向けた動きが活発化していることを伺わせる。

 松下では,同社ブースおよびIPv6 ShowCASEゾーンにIPv6/IPv6 over IPv4 によるホームネットワークを構築。インターネット対応FAXに,IPv6アダプタを接続してデータを送信するデモや,固定電話とIPテレフォニユニットを組み合わせたVoIPのデモンストレーションを行っている。さらに,DVカメラが接続されたIPv6対応のホームゲートウェイとディスプレイが接続されたホームゲートウェイの間で映像を送受信するというデモンストレーションも披露。IPv6では,データ転送時に帯域を保証することが可能なため,「リアルタイムの映像配信時には大きな効果を発揮する」(松下電送システム開発部の片山幸治氏)という。


参考出展されていたIPv6対応のホームゲートウェイ。側面から見ると“青いPS2”のよう。インタフェースは,100BASE-T×2,IEEE 1394×2,ならびにIEEE802.11b×1を備える。ちなみに,このホームゲートウェイは,松下が以前披露したピラミッド型の後継機種だという


左側のDVカメラが接続されたホームゲートウェイが送信するデータを,右側のホームゲートウェイが受信。IEEE 1394で接続されたディスプレイに映像が表示されている

 また,NECでは,IPv6ネイティブならびにIPv4 over IPv6の2台のノートPCを使い,ストリーミング映像の品質を比較している。「現在NECでは,IPv6,およびIPv6 over IPv4をサポートするスイッチルータを用意しているが,IPv6への移行時期としては今年秋頃が現実的なライン。その辺りからSIが動き出し,本格的な普及が始まるだろう」(NECネットワークスIPソフトウェア技術本部の石橋博樹氏)

 一方ノキアでは,携帯電話などモバイル機器向けの「Mobile IPv6」を実装したペンタブレット型PCを使いデモンストレーションを実施している。内容は,IEEE 802.11b準拠の無線LANカードを使い,ストリーミングの映像を再生している最中に,ルータを切り替えるというものだ。「現行のネットワークであれば,ルータを切り替える際に遅延が発生するが,IPv6ではセッションを確立する際に,端末のグローバルIPアドレスを取得するため,ルータを切り替えてもコマ落ちなどは起こらない」(ノキアマーケティングサービスマネージャーの長田新子氏)


ソフトウェアでルータを切り替え,擬似的にハンドオーバーの状況を作り出している

 なおノキアによれば,Mobile IPv6を実装した第3世代携帯電話は,2002年末〜2003年にかけて登場する予定だという(昨年9月19日の記事参照)。

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▼ IPv6の現在,そして未来(下)

関連リンク
▼ NetWorld+Interop 2001 Tokyo公式サイト

[中村琢磨, ITmedia]

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