News | 2001年7月11日 11:58 PM 更新 |
ブロードバンド・インターネット時代に向けた先進的取り組みや,インターネットを活用した具体的なソリューションを紹介する「富士通ソリューションフォーラム2001」が,7月11〜13日の期間で開催されている。展示会場では“世界をリードするIT企業”を目指す富士通グループが研究開発している最先端技術のさわりををフォトレポートで紹介しよう。
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路車間IP通信デモシステムの車載用PC。USBやPCカードスロット,PS/2端子など各種インタフェースを装備 |
5.8GHz帯の無線を使って,自動車と高速通信を行う通信技術DSRC(Dedicated Short Range Communications:狭域無線通信)を利用した「路車間IP通信デモシステム」。移動する端末に対し,最大4Mbpsの高速通信でリアルタイムに情報伝達が可能なこのシステムは,ETC(Electronic Toll Collection System)に代表される料金収集システムで実用段階にある,ITSの要素技術だ。
通信範囲が30メートル以内とやや狭いが,4Mbpsの通信速度を活かして,音楽や動画など大容量コンテンツの配信サービスへの応用などが期待されている。「百貨店やコンビニエンスストアの駐車場に設置し,買い物している時にコンテンツを自動にダウンロードするという使い方も考えられる」(担当者)。
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光走査形入力パネルを装備したディスプレイ。ハネやハライといった筆使いを実現する |
「光走査形入力パネル」は,光をスキャニングすることによって,ペンの位置と太さを同時に検出する入力パネル。富士通高見澤コンポーネントで開発している。感圧方式などに比べ高精細入力が可能という。
透過型と違って表示画面を遮らない構造のため視認性を損なわないほか,構造が単純なため,大型画面ディスプレイにも対応可能。専用ペンも不要で,習字の筆にも対応しており,毛筆のハネやハライといった繊細な筆使いを実現できる。25インチで10万円程度の価格となるが,商品化は未定という。
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エルゴポイント 3D。手に優しいエルゴノミクスデザインを採用 |
業界初という独立6軸制御の3Dコントローラー「エルゴポイント 3D」。こちらも富士通高見澤コンポーネントの製品。回転操作や平行移動という6軸の制御を,4個のアナログ方式ポインティングデバイスに割り当てたPCコントローラーだ。
エルゴノミクスデザインを採用し,指先のわずかな操作で,3次元オブジェクトをコントロールできる。3DのCG制作やCAD/CAM,バーチャルリアリティの研究,医療分野,産業用ロボットなどの操作に利用できるというが,問題はその価格。「現段階では10数万円となる予定。ゲーム用などにも応用できるので,ニーズがあれば廉価版も検討したい」(担当者)。年内には発売予定という。
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