News 2003年3月13日 08:03 PM 更新

激戦の国内デジカメ市場に“Polaroidブランド”が参戦(2/2)


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 本体サイズは96(幅)×62(高さ)×32(厚さ)ミリ。キヤノンのIXY DIGITALを一回り大きくした感じのボディは、特に際立った特徴はない。「デジカメに必要な機能を一通り装備したベーシックモデル」(ニチメン)。

 主な仕様は以下の通り。

製品名PDC3370
撮像素子有効310万画素CCD(総画素数330万)
記録画素数静止画:最大2088×1550ピクセル、動画:320×240ピクセル(最大20コマ/秒)
画像形式静止画:JPEG(Exif2.1)、動画:AVI
レンズ光学3倍、5.8−17.4mm、F2.8−4.8(開発中のため予定値)
焦点距離0.5メートル〜∞(マクロ時15センチ〜)
デジタルズーム4倍
フォーカスオート
フラッシュ自動発光/強制発光/発光禁止/赤目軽減
露出制御オート/マニュアル
記録媒体SDメモリーカード
ファインダー光学式
液晶ディスプレイ1.6型TFT
撮影関連機能セルフタイマー、ムービー(音声付き)
インタフェースUSB接続端子
電源専用リチウムイオン充電池
サイズ96(幅)×62(高さ)×32(厚さ)ミリ
重さ未定
価格オープン(実売4万円前後)
発売日4月中旬

真打登場は6月から?

 ニチメンとエヌエイチジェイは2000年6月から低価格なデジカメ「Che-ez!(チーズ)」シリーズを投入。量販店を中心に販売網を広げ、トイデジカメ市場では高いシェアを誇っている。Che-ez!シリーズなどで築き上げた販売網と、インスタントカメラの代名詞にもなっているPolaroidブランドを生かして、本格的なデジカメ市場へ参入する構えだ。

 「Polaroidブランドのポジショニングは、技術とデザインを両立するソニーやカシオと同じ位置と考えている。将来的には世界市場の5%(台数ベース)を目指している」(ニチメン)。


Polaroidブランドのポジショニング

 トップメーカーと肩を並べるブランド力を自負し、競合ひしめくデジカメ市場でシェア5%という高い目標を掲げる両社。

 だが今回発表された2機種を見ると、同スペックの競合機種よりも“若干安めの実売価格設定”という点以外、これといった特徴がない。これでは、激戦の国内デジカメ市場でシェア獲得する以前に、生き残りも危ぶまれる。

 「確かに今回の新製品は、基本性能を重視した仕上がりになっている。だが、女性ユーザーをターゲットにしたコンパクトデジカメ“MISS by Polaroid(仮称)”を6月に、動画撮影を重視した“PDC3180(仮称)”を7月に、それぞれ発売する予定。また、2004年度中には欧米で合計28モデルのPolaroidブランド・デジカメを予定している。その中にはFoveonのX3イメージセンサーを使った500万画素モデルも含まれる。さらに、HDDレコーダにデジカメが収納されるような新システムも試作中。シェア5%は、決して無理な数字ではない」(ニチメン)。


6月に発売予定の女性ユーザーをターゲットにした「MISS by Polaroid」(上)と、動画撮影を重視した「PDC3180」(下)


PDC3180は330万画素のCCDを搭載し、MPEG-4で動画を記録する

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関連リンク
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[西坂真人, ITmedia]

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