News | 2003年4月30日 08:43 PM 更新 |
カメラマンとして選んだのは、筆者の妻で、日ごろはキヤノンの「IXY DIGITAL 200」を愛用し、ガーデニングをメインとした草花を撮影してる。筆者のEOS D30を用いたこともあるが、「重い!」、「液晶モニターを見ながら撮影できない!」といって使い続けることはなかった。
彼女がふだん使っているIXY DIGITAL 200での撮影モードは、もっぱら「AUTO」モード、つまり全自動だ。自分で操作をするといえば、ズームの操作と撮影後の映像確認操作程度である。
そこで、筆者はほとんど使用することはない「AUTO」モードにセットして、レンズとしてはズームの手ぶれ防止機能IS(Image Stabilizer)を装備しているEF28mm−135mm/F3.5−5.6 IS USMレンズを装着して使ってみてもらった。
撮影した結果は、手ぶれはもちろん皆無であり、フォーカスもほとんどがぴったりと合っており、デジタル一眼レフカメラ初心者でも問題なく使いこなせることが立証された。
しかし、重いというのは女性の場合、かなり応えるようである。ボディとレンズを合わせると1キロを軽く越してしまうEOS 10Dの場合、それなりの体力(特に腕力)が必要となるようだ。その後、EF50mm/F1.4 USMへレンズを交換したところだいぶ軽く感じたようであったが、ズームが使えないというのは彼女にとって不評だったようだ。
しかし、彼女にとって、EOS 10Dの撮影結果には大満足のようだ。特に、EF50mm/F1.4 USMで撮影した背景のボケ加減は、IXY DIGITAL 200では再現できない点であり、いたく感動していた。
EOS 10Dを彼女が使いこなしてくれれば、マクロレンズの購入に道が開けるかもしれないと、内心は喜んでいる筆者なのであるが、どうなることやら、現状では定かでない。
EOS 10Dを1カ月使用してみたが、キヤノンの一眼レフカメラとしては及第点といえるだろう。これまでのEOS D30/D60とは全く異なり、銀塩EOSにかなり近づいていると感じた。キヤノンのEFレンズを持っている銀塩EOSユーザーで、デジタル一眼レフカメラを欲しいと考えているならば満足度は高いと思われる。しかし、同じ銀塩EOSユーザーでも、EOS 7やEOS 5のユーザーでは、不満な面が多いのも事実だろう。
EOSデジタル一眼レフカメラのフラグシップモデルであるEOS 1Dsとあえて比較した場合(比較するべきではないのだが)、圧倒的なパフォーマンスの違いがある。かたやプロ用であり、かたや初心者向けという位置付けなのだから仕方がない。
だが、EOS 10Dを、それまでのEOS D30/D60と比べてみれば、コストパフォーマンスはEOS 10Dの方が上なのも、また事実である。そういう意味では、EOS D30/D60のユーザーであれば、EOS 10Dへの乗り換え、あるいは買い足しは、十分に満足できると筆者は思っている。
EOS 10Dの発売タイミングは、桜の開花に合わせて決められたようで、キヤノンのEOS 10Dによる「桜フォトキャラバン2003」も、南の九州から桜前線を追うようにして、北上している。
このキャラバン、5月の連休に最後の開催地である北海道で行われるのだが、連休中にEOS 10Dで試し撮影をと考えているならば、このキャラバンに応募してみるのも良いだろう。
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