News 2003年10月9日 03:56 AM 更新

CEATECに集う“小粒でピリリ”のディスプレイたち(1/2)

今年のCEATECも、最先端技術を駆使したさまざまなディスプレイが数多く出展。付加価値を備えた“液晶”、本格実用化に向けて秒読み体制の“有機EL”、次世代の次を狙う理想のディスプレイ“FED”など、注目の最新技術・製品を紹介しよう

 CEATECでは毎年、ディスプレイ関連での最新技術・製品が数多く紹介される。今年も、最先端技術を駆使したさまざまなディスプレイの参考出展が、来場者の注目を集めていた。

 携帯電話・ノートPC・薄型TVなど、身の回りのエレクトロニクス製品に搭載されるディスプレイの代表格といえば「液晶」。近年は、高輝度・高精細・高画質といった単なる基本性能だけでなく、さまざまな付加価値を備えた液晶が各社から提案されている。

 この分野では、“液晶のシャープ”ブースをチェックしないことには始まらない。今回は、独自の“CGシリコン”技術応用製品として、「300ppi高精細システム液晶(別記事参照)」と「オーディオ回路内蔵システム液晶(別記事参照)」を参考出展している。


300ppi高精細システム液晶はCGシリコン応用製品

 昨年のCEATECでは、東芝松下ディスプレイテクノロジーが229ppiの低温ポリシリコン液晶を参考出展して話題を呼んだ(別記事参照)。これはPDA向けに適した3.5インチサイズで、VGA(640×480ピクセル)の解像度を可能にするというもの。今回の300ppiは、液晶サイズが2.6インチでVGA表示を可能にしている。


VGAなら、Excel表示もこの通り

 現在、携帯電話向け液晶ディスプレイでは、主流サイズが2.2インチのQVGA(320×240ピクセル)にシフトしつつある。だがこれまでも、携帯電話の高機能化に対応して搭載ディスプレイのサイズは徐々に大きくなってきた。今回の300ppiが実用化されれば、携帯電話もいよいよVGA表示となるわけだ。「2.6インチVGA液晶は、2004年度にサンプル出荷開始を予定。携帯電話だけでなく、デジタルカメラ向け用途にも提案していく」(同社)

 300ppi液晶の横で、リスニングルームまで設けてアピールしていたのが、オーディオ回路内蔵のシステム液晶。CGシリコン技術で液晶パネルのガラス基板上にオーディオ回路を一体形成し、液晶のガラス面から音声を出力したり、液晶に接続した外部スピーカーをダイレクトに鳴らすことができる。


スピーカーを外付けにしたオーディオ回路内蔵システム液晶。リスニングルームでは、1メートルぐらい離れても聴こえるぐらいの十分な音量が出ていた

 また、液晶TV「AQUOS」向けパネル生産の新拠点として2004年1月に本格稼動する亀山新工場の試作品がお披露目されていた。試作液晶パネルのサイズは37インチと32インチ。コントラスト比800対1以上/応答速度12ミリ秒/輝度600カンデラ(いずれも37インチのスペック)の高性能パネルだ。


亀山新工場のTV向け液晶パネル試作品として、37インチ(左)と32インチ(右)をお披露目

 現在、液晶TV向けパネル生産が行われている多気工場のマザーガラス基板サイズは640×880ミリだが、亀山の新工場では1500×1800ミリと大型化され、1枚のマザーガラス基板からより多くの液晶パネル生産が行えるようになる。「30インチ以上の大画面サイズで“1インチ1万円”も、遠い将来ではない」(同社)

 ユニークな液晶応用技術でブースに人垣を作っていたのが、東芝松下ディスプレイテクノロジーが参考出展した「インプット・ディスプレイ」。今年4月に発表したこの独自技術は、液晶ディスプレイ上にSOG(システムオングラス)で光センサーを内蔵することで、画面上に当てた写真や名刺などをキャプチャーできる。今回は、CEATEC開幕直前に発表されたカラー対応モデルを紹介していた。


カラー素材の読み取りが可能になった新インプット・ディスプレイ

 光センサーの構成はモノクロ対応モデルと同じだが、撮像時にRGBの液晶画素を順次読み込んで合成するという処理ステップが加わったため、スキャニング速度が従来の約6秒から約15秒と2倍強に増えている。

有機ELは“本格実用化の秒読み体制”

[西坂真人, ITmedia]

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