三井物産、BSデジタル新規「2程度」に「三分の計」で挑む
三井物産は9月14日、BSデジタル放送への新規参入について説明する会見を開いた。13日までの受け付け期間に同社を含め4社が電波の割り当てを申請したが、総務省が割り当てを予定している新規事業者は「2程度」。これに対し三井物産は3社が参入可能になる帯域割り当てで申請し、参入枠の確保を狙った。
人工衛星・BS-4先発機を使用しているアナログハイビジョンの停波に伴い、総務省は2007年度にBSデジタルハイビジョン放送の新規参入を認める。募集に対し、13日までに三井物産のほか、ビックカメラ系の日本ビーエス放送、伊藤忠商事や住友商事が出資する映画専門局「スター・チャンネル」、「World Independent Networks Japan」の4社が申請した。
総務省は当初、新規参入について「2」としていたが、パブリックコメントなどで三井物産が「3にすべき」と要望した結果、「2程度」に変更された。ただ、日本ビーエス放送とスター・チャンネルはBSデジタル放送で実績があるため、割り当てレースでは2社が先行しているとの見方がある。
新規に開放されるのは、BS-4先発機の48スロット(1スロットは1.086Mbps)。三井物産が割り当てを申請したのは16スロットだ。同社によると、16スロットなら15Mbps(1080i)のHDTVコンテンツを放送でき、14Mbpsの地上デジタル放送のHDTV品質を上回るという。
48スロット÷16スロット=3社──同社は「16スロットなら3社が新規参入でき、国民の共有財産たる電波の公平かつ能率的な利用に貢献できる」と“三分の計”を提案する。同社の篠田文治メディア事業部長は「3社参入は十分可能性があると考えている」と話す。総務省は年内に参入事業者を決定する見通し。
ピュアHDTVが80%以上、完全無料
免許取得を前提とし、三井物産はBSデジタル放送局「ワールド・ハイビジョン・チャンネル」を2006年9月に設立する。資本金15億円は同社が全額出資。24時間放送、完全無料を打ち出し、放送のうち80%はアップコンバートなしのピュアHDTVコンテンツとする計画だ。というのも「ピュアHDTV比率も総務省の審査対象になる」ためだ。
コンテンツはディズニーやナショナル・ジオグラフィック・チャンネル、MTVなどが提供する予定。オリジナル番組制作も行う。
同社予測によると、放送開始を計画している2007年12月には、BSデジタルの普及世帯は現在の倍となる2000万世帯。篠田事業部長は「準基幹メディアとして媒体価値が上がる」と見ており、仮に申請が認められなかった場合でも110度CSなどに転換する考えはないとした。
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