1.09キロの小型軽量ボディに安心機能/保証が満載――デル「3400MP」
デルのモバイルデータプロジェクター「3400MP」は、DLP方式ならではの超小型・超軽量ボディが最大の特徴。本体価格も手頃で標準付属品も充実、万全のサポート体制も合わせて、トータルパフォーマンスはかなり高い。
米国の直販PCメーカーであるデルは、日本国内でも早くから高性能・高品質のデスクトップ製品を低価格で提供しており、10年ほど前にはすでにユーザーから一定の評価を得ていたように思う。
最近はノートブックPCにおける展開も順調なうえ、PCだけにとどまらず、液晶ディスプレイや、TVチューナー搭載のマルチメディアモニタなど、いわゆる周辺機器の分野でもオリジナリティに溢れた製品を送り出している。1920×1200(WUXGA)というフルスペックハイビジョンにも相当する高精細液晶パネルを採用し、コンポーネント映像入力も備えたUltraSharp液晶ディスプレイ「2405FPW HAS」が、ユーザーの間で話題となったのも記憶に新しい。
もちろん、デルはすでにプロジェクター製品も手がけており、現在は4機種をラインアップしている。ハイパフォーマンスモデルの「5100MP」(本体価格36万円)、ミドルレンジモデルの「2300MP」(同19万8000円)、エントリーモデルの「1100MP」(同9万9000円)、そして、今回紹介するのは“モバイルモデル”という位置づけの「3400MP」(同18万9000円)だ。これらはすべてDLPTM方式を採用し、高輝度・高コントラスト比を特徴とする。
モバイルモデルと呼ばれるだけに、「3400MP」は外形寸法と重量の面でも、DLPTM方式の恩恵を最大限に活用した。本体は204×154×73.7ミリという超小型で、設置スペースはA5程度もあればいい。重量も1.09キロと超軽量だ。まさに手のひらに載せていても、苦ではないレベルといえる。実際のところ、ノートブックPCと一緒に持ち歩くのなら、これくらいの重量レベルで済ませたいものである。
モバイル用途を前提とする製品だけに、専用キャリングケースも標準付属する。アタッシュケーススタイルで、外装にはハードな樹脂素材を採用。また内部には、本体の形状に合わせて切り抜かれた、衝撃吸収用のスポンジが詰められ、プロジェクターをすっぽりと包み込む。その分、サイズはやや大きめだが、プロジェクターを安心して持ち運べるのは、やはりありがたい。もちろん、リモコンやケーブル類も収納可能だ。
スペックには記載されていないが、この「3400MP」でも0.7インチDMDチップを採用しているようだ。解像度は1024×768(XGA)で、縮小表示により1600×1200までの入力に対応する。本体サイズとの兼ね合いだろうが、光源には156Wランプを搭載しているため、明るさは1500ルーメンにとどまる。ただ、実際に見ても特に暗い印象はなく、実用上はほとんど問題ないレベルといっていいだろう。
入力端子も、「モバイル」を実現するために、コンパクトにまとめられている。本体側に搭載しているM1-DA端子は機能的にデジタル、アナログの両方をサポートできるので、付属のケーブルを使用してVGA入力に対応するほか、将来的にデジタル端子への接続も可能となる。また、本体にはリモコン操作のために必要なUSB接続インタフェースも兼ね備えている。
なぜ、USB接続が必要かというと、この製品のリモコンにはポインティングスティックがついており、マウス代わりに使えるためだ。スティックとはいえ、かなりストロークが短めだが、メニュー操作用カーソルボタンの流用ではない点は貴重といえる。実際、意外と思ったとおりにポインタを移動でき、操作はなかなか快適だ。もちろん、マウスの右クリック、左クリックに相当するボタンも個別に用意されている。
この製品には1.15倍ズームレンズが内蔵され、多少の画面サイズ調整も可能。ただし、その際の操作は手動で、本体上面のレンズ寄りにあるズームタブを使って調整を行う。また、フォーカスも手動で、これは投写レンズの周りに取り付けられたフォーカスリングを回せばいい。一方、台形補正については、リモコンの「Keystone」を押せば、自動的に調整してくれる。台形補正はプロジェクターの傾斜による垂直方向への歪みにのみ適用可能で、上下各16度まで対応できる。
最短投影距離は1.5メートルで、この場合、画面サイズは約32~37インチ程度となる。80インチ前後の画面にしたいなら約3.5メートル、120インチ前後にしたいなら約5.5メートルの距離を確保すればいい。明るさと投影距離を考慮すると、この製品では80インチあたりが最適なサイズといえるだろう。
デルでは、直販メーカーという立場を最大限に生かし、プロジェクターに関しても、多彩なサポートをユーザーに提供することで、他メーカーの製品との差別化を図ろうとしている。
まずは、テクニカル電話サポートの実施。PCに対するサポートと同様に、24時間365日、フリーダイヤルでの問い合わせに対応し、経験豊富なサポートスタッフが技術的な問題を解決してくれる。気軽に使えるようになったといえ、プロジェクターはまだまだ特殊な部類に入るので、いつでも直接相談できるのは心強いかぎりだ。
また「3400MP」には標準で、2年間まで有効な保守サービス(いわゆる保証期間)がついてくる。これは購入から2年以内に、正常な使用方法および環境下において故障した場合、保守サービスを受けられるというもの。実際には、製品本体の交換というかたちで履行され、デル・テクニカルサポートが交換が必要と判断した場合、16時以前であれば当日発送、そうでなければ翌営業日発送で代替品を提供してくれる。また、故障した本体については、交換後にデルが手配する宅配業者が引き取り回収を行う。オプションとして、最長3年間までの「延長保守サービス」も利用可能だ。ただし、消耗品となる投影用ランプ部については、当然ながら2年間の有効期間は適用されず、90日間の保証となっている。もっともこの製品の場合、標準で3000時間、エコモードなら4000時間というランプ寿命の長さにも注目したい(一般的な製品の場合、標準で2000時間)。
ただ、保守サービスは正常な環境下での故障には適用されるものの、火災や不測の事故に対しては有効ではない。そうした際の保障も必要なユーザーには、デルではコンプリート・ケアを提供している。プロジェクターの場合、1年間:5040円~(盗難対応オプションつきなら、1年間:8400円~)で利用可能だ。
この製品は、まさしく“ポータブルプロジェクター”という呼び名がふさわしく、DLPTM方式ならではの超小型・超軽量ボディが最大の特徴といえる。しかも、それだけではなく、本体価格が手頃な点も魅力的だ。標準付属品やサポート体制も合わせて、トータルで考えると、コストパフォーマンスはかなり高く感じられる。
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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年11月30日