“息遣い”まで再現する音響技術、ATRと京大が開発
国際電気通信基礎技術研究所(ATR)は、京都大学と共同で音楽の演奏など「音のある空間(音場)」を忠実に再現する技術を発表した。演奏はもちろん、その場の“息遣い”まで目の前に再現することができるという。
3次元的に拡がる音の波を自在に制御する「境界音場制御の原理」を用い、あたかも目の前で実際に演奏が行われているような音場を再現するシステム。収録には、70素子ものマイクを球状にしたマイクロフォンアレイを使用。再生時はドーム状のスピーカーシステム内で椅子に座り、収録した音場を聴く仕組みだ。
「従来のサラウンドシステムの技術では、収録された音をアーティストやエンジニアの手によって操作し複数の音を組み合わせて臨場感を擬似的に作り出しているため、音の距離や上下左右の方向をはっきり区別することはできなかった。新システムでは、音の波をあるがままに再現するため“その場にいる”感覚が得られる」(同社)。
ATRでは、まず2009年までに離れた場所にいる人と同じ音の環境を体験できる双方向通信システムを開発する方針。音響空間コンテンツの配信という新たな通信サービスやの実現や産業分野の創出が期待できるとしている。
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