ナノテクでお湯を早く沸かす方法、米大学が発見
ナノテクノロジーを使ってお湯を沸かす方法を、米レンセラー工科大学が発見した。
同校の研究によると、金属容器の底に目に見えないナノ素材の層を置くことで、お湯を沸かす際の効率を大幅に向上させられるという。この成果は、コンピュータプロセッサの冷却や熱伝導システムの改良などに大きな影響を及ぼすかもしれないと研究者らは述べている。
水を沸騰させるには、水と空気の接触が必要になる。例えば鍋で湯を沸かす場合、水は鍋の上の空気だけでなく、鍋の底のミクロンサイズの微小なくぼみにたまっている空気とも接触する。鍋の中の水のほとんどが100度に達しても、ほかの水分子に囲まれていて空気と接触しない場合には沸騰しない。底部のくぼみにたまった空気は通常、蒸気圧に押されて気泡となって上昇する。空気が入っていたくぼみにはお湯が流れ込み、それ以上気泡が生成されなくなる。
研究者らは、銅のナノロッドの層を金属容器の底面に重ねた。これにより、多数のナノロッドの間にたまった微細な空気の固まりが容器のくぼみに送り込まれ、くぼみが水で埋まってしまうのを防ぐ。これで空気と水の接触が増え、沸騰が進むという。研究者らは、活発に気泡が生成される場所の密度が30倍に増えたとしている。
「水の沸騰にかかる時間が大幅に短縮されれば、かなりのコスト削減につながるはずだ」と同校のニクヒル・A・コラトカー氏は述べている。沸騰は熱の移動であるため、今回の発見は、プロセッサの銅製インターコネクトにナノロッドを蒸着させて、冷却に利用することもできるだろうと同氏は考えている。
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