国立西洋美術館の所蔵品をiPhoneでガイド iPhoneアプリ「Touch the Museum」
国立西洋美術館(東京・上野)は、所蔵する美術品を解説するiPhoneアプリ「Touch the Museum」を3月31日から無償公開する。美術館の所蔵品をガイドするiPhoneアプリは、日本の国立美術館としては初めて。音声・映像・画像を交えた解説コンテンツを視聴しながら、展示を鑑賞できる。今まで来館しなかった層にも興味を持ってもらうのが狙いだ。
1本2分程度の音声映像ガイドを57本収録。ロダンの「考える人」やルーベンス「眠る2人の子ども」などの所蔵作品に関する48本、同館の建築に関する7本、館長のお出迎えメッセージ2本のガイドを楽しめる。ほかの美術館が所蔵する関連作品の画像や、NHKアーカイブスの映像などを活用し、解説に厚みを持たせている。
「新館1階」「新館2階」など展示エリアを選び、見たい作品のサムネイルをタッチするとコンテンツを再生。それぞれの作品ガイドの構成は統一していない。音声ガイドで始まり、追って映像・画像を表示するものもあれば、1本の映像に学芸員が登場してみっちり解説するものまでさまざま。1つ1つの作品の良さが伝わる最適の形にしたとしている。
展示室内での作品鑑賞を前提に開発した。目の前の作品に集中してもらうため、音声ガイド中は画面に意味のないアニメーションを表示。映像や画像を表示する際には「端末をご覧ください」というナレーションが流れる。
同館の監修のもと、コンテンツはNHKエデュケーショナルが制作。アプリケーション開発はシネティクスが担当した。
同館は2006年から、従来の音声ガイドと異なる新しい美術館鑑賞ガイドシステムの開発に取り組んできた。東京大学の坂村健教授が開発した携帯端末「ユビキタス・コミュニケータ」、携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」などを閲覧端末に利用した実証実験も実施している。
07年には、「美術展示物の鑑賞を助ける音声・映像案内の高度化にかかる調査研究」を文化庁から受託し、iPod touchを鑑賞端末に使ったガイドの実証実験を実施。実験の結果を受け、iPhoneアプリを実用化した。
同館の青柳正規館長は「コンテンツは世界でも冠たるものと自負。これ以上のものは作れない。たくさんの人に使ってもらう努力をしたい」としていた。
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