京大総長「式辞で歌詞紹介」にJASRACが著作権料求める Webサイト掲載分めぐり
京都大学の山極寿一総長が今年4月の入学式式辞で、歌手のボブ・ディランさんの歌詞を取り上げたところ、日本音楽著作権協会(JASRAC)が、同大Webサイトに掲載された式辞の歌詞分の著作物使用料を求めていたことが、このほど分かった。京大広報課は「JASRACから詳しい説明がなく、特に対応はしていない」という。
山極総長は式辞で、京都大学の学生に求める「常識にとらわれない自由な発想」を、ディランさんの歌詞の一部を取り上げて説明。ディランさんの歌詞部分は、式辞全体のおよそ5%に当たる。式辞が掲載されたページを見ると、文末には「“ ”は、Bob Dylan氏の『blowin' in the wind』より引用」と記されている。
同大広報課によれば「ゴールデンウイーク明けに(JASRACから)電話があり、Web上に歌詞を掲載する場合、使用料に関わる手続きが必要と伝えられた。明確にいくらとは聞いていない」「JASRAC側からそれ以上の詳しい説明はなく、特に対応はしていない」という。
JASRAC広報部は「利用状況の確認という形で、手続きをするように案内はした。どれくらいの使用料を、いつまでに支払うようにといった具体的な請求はしていない」と話す。「一般論としては、歌詞や楽譜をWebサイトに掲載する場合、利用の手続きが必要」「料金体系は、サイト運営者が個人か会社かどうかで変わる」(同社)と説明している。
他人の著作物を「転載」する場合は、相手の許諾が必要だが、「引用」の場合は許諾は必要ない。著作権法上、引用が認められる基準に明確な定義はないが、一般的には(1)公表作品であること、(2)引用先と引用元の区別が明確に分かること、(3)引用先の言葉がメインにならないこと、(4)引用の必要性があること、(5)引用先の言葉を改変しないこと、(6)出典を明記すること――などが考慮される(関連記事)。
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