Innovative Tech
遠距離でも恋人の足裏をこちょこちょ 独研究チームら、小型ブラシ内蔵インソールを開発
Innovative Tech:
このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
ニュージーランドのThe University of Aucklandと、ドイツのTechnical University of Applied Sciences Lubeckの研究チームが開発した「TickleFoot: Design, Development and Evaluation of a Novel Foot-tickling Mechanism that Can Evoke Laughter」は、足の裏をくすぐることで笑いを誘発するアクチュエーター内蔵ウェアラブルインソールだ。靴の中敷きに間隔を空けて小型ブラシを整備し、磁力で動作させてくすぐる。
通常の歩行や日常の動作を妨げずに、インソールにくすぐり機構を組み込むには、薄いフォームファクターでありながら笑いを誘発させる効果的な動きを必要とする。
最近の研究では、磁気運動を利用したアクチュエーターを検討しているが、研究チームはこの作動原理をさらに発展させ、柔軟で薄いインソールに組み込んだ。
このアクチュエーターは、電磁界を発生させるプリント基板や永久磁石(ネオジム磁石)、その磁石に取り付けたブラシで構成する。プリント基板は、4つのコイルで設計しており、コイルによる発生した小さな磁界で永久磁石を引き寄せる。
ブラシは、ユーザー調査の結果から一番くすぐったいと分かったゴールデンセーブルの毛で作成した。磁石を含めたブラシの平均的な高さは15mm。足のアーチ部分には、平均の高さ40mmとやや長めのブラシを使用し、足の裏にわずかに触れる高さにそれぞれを設置した。
足の裏の最もくすぐったい場所とくすぐり方を特定するため、ユーザー調査を行った。調査結果から、アクチュエータを配置する刺激箇所を12か所から3か所に絞り、ブラシの動作パターンや周波数などを含む、作動パラメータを決定した。ブラシの配置と動作パターンを最適化したプロトタイプを作成し、被験者数人に笑いを誘発できるか検証したところ、効果的に笑いを誘発できると分かった。
被験者のフィードバックを参考にした活用方法には、遠隔にいる恋人とのくすぐり合いや、仕事中の眠気防止、リフレッシュ(ブラシの代わりに堅い素材を使いツボを刺激する使い方)、動画を見ている際の笑うポイントでの動作などを提案した。
Source and Image Credits: Elvitigala, D.S., Boldu, R., Matthies D. J. C. and Nanayakkara, S.C., 2021 TickleFoot: Design, Development and Evaluation of a Novel Foot-tickling Mechanism that Can Evoke Laughter ACM Trans. Comput.-Hum. Interact (Accepted to be published in ToCHI Special issue on Digital Touch).
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
5
auメールで朝から障害 全国で利用しづらい状況に
-
6
Apple、M6搭載の14インチ「MacBook Pro」発表 AI性能向上、33万9800円から
-
7
IPO目論見書に「AIは人類の存亡リスク」「コードの9割はClaude製」 Anthropicが示した規格外の見立て
-
8
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
9
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
10
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR