グループ社員が落とし物のICカード着服 3人で約22万円分 西鉄
西日本鉄道は1月14日、グループ社員3人が遺失物のICカードを着服していたと発表した。乗客の申告から発覚し、詳細を調べた結果、調査中の事案を含め計82件の不正が判明。被害総額は22万5592円に上る。
着服していた3人のうち、2人(A、B)は同社から子会社の西鉄ステーションサービス(福岡市)に出向していた社員。残りの1人(C)は子会社である西鉄バス久留米(福岡県久留米市)の社員だった。件数と被害総額の内訳は、Aが58件(被害額13万56円)、Bが2件(被害額不明)、Cが1件(同1万2318円)。残る21件(同8万3218円)は調査中。
このうちAは2025年6月以降、遺失物として届けられた「nimoca」などの無記名ICカードのうち、残高があった58枚を着服。私的な買い物に使っていた。残高が少なくなったカードを同種の別カードと取り換え、発覚を防ごうとする偽装行為もあった。
Bは6月から7月ごろ、西鉄福岡(天神)駅において、遺失物として警察から届けられたICカードの1枚を抜き取り、1枚を他のICカードと取り換えていた。
Cは12月10日、バスターミナル「久留米バスセンター」にて、遺失物として届けられたICカードを、乗客に返却したように見せかけ着服。私的な買い物に使っていた。3人とも行為を認めているが、Bのみ私的流用は否認しているという。
一連の不正は12月11日、交通系ICカード「nimoca」を紛失した乗客が、西鉄福岡(天神)駅で駅員に相談したことで発覚した。駅員が乗客のものとみられる落とし物のICカードを確認したところ、入場記録や残高が申告と異なっていた。
さらに、カード番号も拾得時の記録と異なっていたため、すり替えの可能性があるとして詳細を調べるに至った。調査は12月11日から26年1月10日にかけて実施。拾得時の登録情報と、西日本鉄道や警察が遺失物として保管しているICカードを照合したり、遺失物に携わる従業員にアンケートを取ったりした。
西鉄は問題が発生した原因として(1)25年1月の遺失物管理システム導入時、ICカード番号の登録方法といったマニュアルの整備が不十分だった、(2)駅事務室内の防犯カメラに死角があった、(3)コンプライアンス意識の欠如──があったと説明。1月中にマニュアルを改定する他、防犯カメラの設置状況を再精査したり、コンプライアンス教育を実施したりすることで再発防止を目指す。ICカードを着服した3人は、今後社内規定に沿って処分する。
ICカードを紛失した乗客への補償も進めており、すでに申し出があった2人には履歴を確認の上不正利用分を全額返金した。他の乗客についても、不正利用されたカードを持っていることが明らかになった場合は全額を返金する方針だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
日本人の大腸がん、約半数に“腸内細菌の毒素”が関与 40歳以下の発症は7割 東大・阪大が200人を全ゲノム解析
-
2
「コミューン」不正アクセスでLINEヤフー、Sansan、パナソニックでも会員情報漏えいの可能性
-
3
「お前たちのクラウドはわれわれのもの」 IDCFクラウドの管理画面に出た攻撃者のメッセージ 内容に運営元は
-
4
履歴書100通に1通「AIだけが読める文字」 20万件調査でわかった“就活ハック”の手口 米研究
-
5
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
6
JR東日本、「えきねっと」「ビューカード」などで漏えいか メルアドなど最大609万件 IDCFへの不正アクセスで【追記あり】
-
7
「男は狩り、女は採集」はどこまで本当? 約8割で女性も狩り、乳児連れの例も 過去100年の狩猟採集社会を調査
-
8
山中で遭難の16歳少年、登山計画に生成AI「Claude」利用 救助隊は「ルートの妄信」警鐘
-
9
SBI証券、Google・Appleパスキー乗っ取り被害「確認されていない」 注意喚起は他社事案
-
10
IDCFクラウド障害、親会社のソフトバンクが顧客窓口に 調査・復旧も支援
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR