「TVドラマ演出家」は4Kディスプレイ/ワークステーションをこう使う――3週間使ってみた感想は?

» 2014年11月25日 10時00分 公開
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本格的なモバイルワークステーションや4Kディスプレイ――「いつか使ってみたい」という憧れを抱きつつも、「さすがになかなか手が出ない」「それを使うとどう変わるの?」と感じるクリエイターも多いだろう。

そこでITmedia ニュースではこのほど、デルの最新モバイルワークステーション「Precision M3800」(30万円相当)と4Kディスプレイ「UP3214Q」(20万円相当)のモニター募集キャンペーンを行った

100件をゆうに超える応募の中から、厳正なる抽選と選考のもとで選ばれた対象者への取材を通じ、クリエイターが最新の制作環境に感じた「生の声」をお届けしよう。


ドラマ演出家は最新クリエイティブ環境をどう使う?

 今回モニターに選ばれたのは、民放キー局のフジテレビでドラマ演出家として働く成田岳(がく)さん。山下智久さんや長澤まさみさんなどが出演した「プロポーズ大作戦」(2007年)などでチーフ演出を務めたほか、現在に至るまで多数のTVドラマや舞台で演出を手掛けている“その道のプロ”だ。

 TV番組の演出家というとクリエイター向け最新機器を使いこなしているイメージもあるが、「実は意外とアナログなんですよ」と成田さんは笑う。「ちょっと前まではテープで映像をやり取りしていたぐらいなので、TVドラマ関係者はいまだに“アナログ派”の人も多いのではと思います」

 そんな成田さんは今回、どんな目的で最新ワークステーション/4Kディスプレイのモニターキャンペーンに応募し、どのような作品を作ろうとしているのか。実際に製品を約3週間使ってもらった上で、その感想とともに狙いを聞いてみた。


ドラマ演出家が自ら4K映像制作に挑戦する理由とは?

――今回、モニター企画に応募した理由をお聞かせください。

成田さん 理由は大きく2つあります。1つは、これからTV業界全体が直面する「4K化」の波を、いち早く体感しておきたいと考えたからです。

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 実はドラマ制作現場の視点で言うと、4K化は必ずしも「美しくて素晴らしい」だけではない部分もあります。例えば、女優さんの毛穴やうぶ毛、ちょっとした肌荒れまではっきり見えてしまう可能性もある中で、どうすれば視聴者に「きれい」だと思ってもらえる映像を作れるか。また、大容量の映像ファイルをスタッフ間でどのように共有・管理するかなど、従来とは全く違った制作ワークフローを用意する必要もあります。

 とはいえ一般的に、ドラマ制作において私のような演出家自身が編集まで行うケースは少ないのが実情です。しかし、TVドラマもいつ4K化されるか分からない中で、1人の演出家として4K映像の制作フローを前もって体験し、準備しておきたいと思ったのです。

 もう1つの理由は、映像制作における「プロとアマチュアの差」が縮む中、自分が個人としてどんな映像を作れるかチャレンジしてみたいと思ったからです。

 例えば十数年前なら、美しい映像を作りたければ数百万円もする業務用カメラなどを買いそろえる必要がありましたが、今では個人でも手が届きやすい機材で4K映像を制作し、YouTubeやVimeoなどのWebサービスを通じて世界に発信することができます。

 そんな時代において、自分は“映像のプロ”としてどんな映像を制作・発信できるだろうか――そう考えたのも、今回のモニターキャンペーンに応募した1つの理由です。

――実際に2つの製品を使い始めてみて、感じたことはありますか?

成田さん 受け取ってからまずセットアップを行いましたが、その作業自体は通常のPCとディスプレイと同じようにスムーズに行えました。ただ、私はもともと職場での一部業務を除いてMacを使っていたので、最初のうちはWindows 8.1の使い勝手に少しとまどいましたね。

 一方、特にPrecision M3800のハードウェアスペックに関しては非常に満足しています。早速AdobeのCreative Cloudをインストールし、さまざまな作業を試してみていますが、どれもストレスなく快適に動作するのには驚いています。

 また実は、今回いただいた4KディスプレイのUP3214Qについてはもともと「この値段でこのスペックのものが購入できるのか」と気になっていました。手元に届いてから試しに一般公開されている4K映像を見てみたところ、「こんなに美しいのか」というのが率直な感想でしたね。これが約20万円で買えるのだからびっくりするばかりです。

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Dell Precision M3800モバイルワークステーション」(左)は、1.88キロの軽量ボディーに高解像度15.6インチディスプレイ(3200×1800ピクセル)と第4世代インテル® Core™ i7-4702HQプロセッサ(6Mバイトキャッシュ、最大3.20GHz)を搭載。16Gバイトメモリや256GバイトSSDストレージを備え、さまざまな制作活動をサポートする。

Dell UP3214Q デジタルハイエンドシリーズ31.5インチワイドモニタ」(右)は、4K解像度(3840×2160ピクセル)を誇る31.5インチの外付けディスプレイ。4Kならではの広い作業領域により視認性やマルチタスクの作業効率アップが見込めるほか、Adobe RGBは99%、sRGBは100%というカバー率も実現している。


――試用を始めてからからまだ3週間程度ですが、これらの製品を使ってすでに何か作り始めているものはありますか?

成田さん まだ完成にまでこぎつけた映像作品はないのですが、いろいろと簡単な編集作業を試しながら「こんなこともできるんだ」と日々実感しているところです。Creative Cloudで手持ちの映像を編集するのもまったくストレスがないので、非常に助かっていますね。

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 今後は、4Kならではの高精細さを生かし、日本を世界にアピールできるような美しい映像を制作・発信していきたいと考えています。

 私は海外生活が長いからか常々感じているのですが、日本は国外に対するアピールという点で遅れていると思います。むしろ、日本に訪れた外国人が作った映像のほうが、ネットを介して世界から注目されることも多いと感じています。

 それ自体は決して悪いことではありませんが、日本人ならではの視点で「日本には他にもいいところがあるんだよ」という映像を制作したいですね。個人でも手に入れやすい機材が多数登場し、映像制作のハードルが下がった今だからこそ、プロとしての視点を生かした映像を作ってネットで世界に発信していきたいと考えています。


 テレビ業界に“4K”という新潮流が押し寄せる一方、ネットで活躍の場を得た新世代の映像クリエイターも多数登場している。そんな中、成田さんはドラマ演出家としての立場にとどまらない新たなチャレンジをしていきたいと話す。

 数々の人気TVドラマを手掛けてきた成田さんから見ても充分なパフォーマンスを備える「Precision M3800」「UP3214Q」は、その挑戦を後押しする大きな武器になるはずだ。

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提供:デル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ニュース編集部/掲載内容有効期限:2014年12月24日

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