これからの企業に求められるのは“顧客コミュニケーション”――実現に向けたヒントとは?

日立グループで多種多様なITソリューション提供を担う日立ソリューションズ。同社は2012年にCRMソリューション「Microsoft Dynamics CRM」の事業を本格化し、わずか2年でグローバルで屈指の実績を上げている。これほど短期間で大きな成果を上げられたのはなぜか。そして日本企業がグローバル進出を成功させるヒントとは――。日本マイクロソフトでDynamicsビジネス本部長を務める日隈寛和 執行役が、日立ソリューションズの井上雅行 常務執行役員に聞く(以下、敬称略)。

» 2015年02月16日 10時00分 公開
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わずか2年でCRM事業が急成長 その背景には“企業ニーズの変化”が

photo 日立ソリューションズの井上雅行 常務執行役員

日隅 日立ソリューションズには、当社のCRMソリューション「Microsoft Dynamics CRM」の普及に向けて多大な支援をいただいています。2014年にはその販売実績や技術力、顧客満足の高さ、世界30カ国以上・550社超のDynamics導入実績から「Microsoft Partner of the Year 2014 Customer Relationship Management コンピテンシー アワード」や、日本企業として初めて「Global Microsoft Partner of the Year, CRM」を受賞されました。

 今回は、そんな貴社の強さの秘密についてうかがいます。まずは日立ソリューションズの事業概要と、Dynamics CRM事業の位置付けについてお聞かせください。

井上 日立グループは現在「IT×社会インフラ」をキーワードに事業を推進しており、当社はその中核企業の1社として、経営戦略から業務改革、SCM、環境までの多様なITソリューションをさまざまな業種のお客様に対して提供しています。

 当社は2012年に海外のシステムソリューション事業立上げを目的としてDynamics CRMの販売を開始しました。CRM事業に取り組んでいる理由は、情報の可視化や共有という従来からのニーズに加えて、近年“お客様接点”を強化しようとする企業ニーズが急速に高まっているからです。

 市場競争が激しさを増す中、単なる受注増加だけではなく、お客様とのコミュニケーションを通じ、お客様の声を反映させた製品づくりや、お客様満足度アップなどの、お客様に直結するメリットを期待する企業が増えています。こうしたニーズを持つ企業を支援するソリューションを探った結果、Dynamics CRMが機能とコストの両面で最適だと判断いたしました。

photo 日本マイクロソフトでDynamicsビジネス本部長を務める日隈(ひぐま)寛和 執行役

日隅 事業スタートからわずか2年という短期間で成果を上げられたのは貴社ならではだと思います。その背景をお聞かせいただけますか。

井上 当社のDynamics事業は、戦略的に北米・欧州から事業を立上げ、カナダ、インド、中国、日本に事業エリアを拡大して強化を図ってきました。今では、Dynamics専門の技術者をグローバルで1000人以上抱えるまでになっています。グローバルカバレッジ、技術者規模が1つの要因だったと考えています。

 貴社には、マイクロソフトの製品ロードマップに強い影響力を持つ「アーリーアダプションプログラム」に継続的にご招待いただいたり、他社に先駆けてDynamics CRMの最新情報を提供していただくなど、貴社の米国本社を巻き込んでの強力な支援もいただき、おかげさまで、短期間で事業拡大をすることができました。

 日立ソリューションズとしても、他社より優れた提案をするために、海外拠点の拡大や業務に精通した技術者の確保、われわれが得意とするハイブリッドインテグレーション(※)による多様な価値を提供しています。全世界のDynamics事業を統括する組織として米国にGlobal Center of Excellenceを設置するなど、日立ソリューションズグループ全体でDynamics CRM事業の体制強化に取り組んでいます。

 2014年は光栄なことにマイクロソフトのアワードを受賞しました。これをはげみに、今年度も引き続きCRM事業の継続強化を図っていきます。当社は今後、CRM、AXを含めたDynamics事業におけるナンバーワン・グローバルパートナーの地位をめざしたいと考えています。

※ハイブリッドインテグレーション……お客様の業務ライフサイクルを踏まえオンプレミス/クラウド連携をはじめとするサービス・プロダクトを組み合せて最適なソリューションをワンストップで提供するサービス

「ソリューション×ノウハウ」がお客様接点強化のカギに

日隅 日立ソリューションズはDynamics事業に関してすでに国内外で多くの実績を上げられていますが、2014年度の成果をどう捉え、翌年度以降の活動に生かしていくご予定ですか。

井上 日本国内においては、2014年は東名阪全域で大口CRM案件の受注や金融分野の開拓、特に保険分野で受注を獲得できました。また、国内だけでDynamics CRM技術者が100人を突破するなど、次なる飛躍への足掛かりを得ることができました。

 それらの成果を2015年度につなげるためには、前述した“お客様接点強化”ニーズへの一層柔軟な対応が欠かせないと考えています。

 当社のDynamic CRM事業の受注パターンを見ると、顧客管理やコールセンター、案件管理など、何らかの形でお客様とのつながりを維持/強化することを目的とするものが大多数です。特に、金融や保険、製造業、組立加工といった業種でその傾向が強くなっています。こうしたニーズに迅速かつ的確に対応するためにも、来年度はCRM事業チームをさらに増強し、グローバル事業で得た導入ノウハウなどを国内にも展開していく所存です。

 当社のDynamics における日本国内のお客様は現在50社ほどですが、できる限り早く100社まで拡大しようと社内でも発破をかけています。

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日隅 日本企業は国内のみならず、海外に目を向けていくことが求められています。貴社はグローバル事業をどのように展開していきますか。

井上 もちろん、グローバル事業にも積極的に対応してまいります。日本企業にとって、海外進出はいまや経営における現実的な選択肢となっています。こうした背景を踏まえ、当社は日立グループ全体と連携しつつ、日本企業のグローバル展開を力強く支援する体制整備をすでに進めています。

 日本企業が海外進出するに当たり、近年では特に東南アジアが注目されています。日立ソリューションズはこの地域におけるサポート体制の充実や、これまで培ってきたお客様業務に関する豊富な知識やノウハウを持っています。これは当社のグローバル事業にとって大きな強みとなるでしょう。

 あらためて、日本および米国マイクロソフトに感謝申し上げます。引き続き、マイクロソフトの強力な支援をお願いいたします。

日隅 国内外を問わずナンバーワンをめざす貴社の協力は心強い限りです。本日はどうもありがとうございました。

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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ニュース編集部/掲載内容有効期限:2015年3月16日