VRでモデルルーム見学も“よりリアル”に? 産業分野で花開くVRの可能性とは

» 2017年01月19日 10時00分 公開
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 いま、VR(Virtual Reality、仮想現実)への注目が高まっている。2016年は「VR元年」と呼ばれ、VR対応のゲームが相次いで登場。ゲーム業界を席巻した。だが、VRの用途はそれだけにとどまらず、産業分野でも活用が見込まれている。VR空間では、設計段階でまだ実物がない製品をチェックしたり、医師が手術前にシミュレーションしたり――など、一昔前にSF映画で見た光景が実現しつつあるのだ。

photo 写真はイメージです

 しかし、産業用にVRシステムを本格導入するとなると、コンシューマー向け製品と比べてハードルは高いと考えられがちだ。規模が大きくなる分、解像度の高さや処理速度の早さなど、高性能なシステムが求められる。コストや運用面の負担を考えると、導入は「夢のまた夢……」と見送る企業もあるはずだ。

 これに対し「ここ数年でコストが下がったほか、映像のクオリティーも高まり、産業用VRが普及期に入る感触を得た」――こう話すのは、デルの中島章さん(クライアント・ソリューションズ統括本部ビジネス開発マネージャー)と馬場勇輔さん(クライアント・ソリューションズ統括本部ビジネスディベロップメントマネージャー)。VRシステムをハードウェアの面から支えるデルは、産業用VRについてどう考え、どのように取り組んでいるのか。

産業用VR普及のカギは? 「桁が変わるほど安くなった」

photo デルの中島章さん(クライアント・ソリューションズ統括本部ビジネス開発マネージャー)

 世間一般で「VR元年」と騒がれているのはここ1、2年だが、VRの歴史は意外にも古い。20年以上も前から多くの研究者や企業が、デバイスの形を変えながらも、よりリアルなVRを実現しようと注力し、ユーザーの周囲を大規模なスクリーンで取り囲む「没入型投影ディスプレイ」なども登場してきた。

 ここ十数年の間には、プロジェクターベースのVRシステムを導入する企業が現れたが、市場全体に広く普及することはなかなか難しかった。立体視が可能なシステムを構築するには、数千万円単位のコストがかかり、導入企業が大手メーカーや企業に限られたためだ。また導入できても、プロジェクターが投影する映像は、複数人が別の角度から見ると異なる見え方がするため、没入感を得られるのは画像が追従する1人だけという弱点もあった。

 こうした状況を打破したのが、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display=HMD)の登場だと中島さんは話す。コストを十分の一程度に抑えられる上に、一度に複数人が同じコンテンツを見ているかのような没入感を実現できる。「VRデバイスがプロジェクターベースのものからHMD型になり、産業用VRシステムの構築費用は桁が変わるほど安くなった」(中島さん)。

 PC側の進化、特にグラフィックスカードの進化も、VRの普及を加速させている。「2016年に入ってグラフィックスカードの性能が如実に向上した」と馬場さん。「比較的安く、クオリティーの高いコンテンツを表示できるようになったのは、グラフィックスカードの進化によるところが大きい」(馬場さん)。

「きちんと安定して動く」 産業用VRに求められる“条件”

photo タワー型ワークステーション「Dell Precision」シリーズ(写真は「Tower 7910」)

 とはいえ、VRシステムを支えるグラフィックスカードはハイエンドなものだ。これらを動作させるには、電源容量が大きいプラットフォームであるワークステーション、PCが必要になる。

 そこで、デルが法人向けに薦めるのが、タワー型ワークステーション「Dell Precision」シリーズの「Tower 5810」「Tower 7810」「Tower 7910」だ。

 プロセッサは、業務用サーバなどに使われる高性能の米Intel製Xeon E5-1600/E5-2600を採用。7810と7910はCPUをデュアル構成にすることもでき、高いパフォーマンスが必要なコンテンツ描画も快適に行えるという。グラフィックスカードは、VR対応のNVIDIA Quadro M6000/5000、AMD FirePro W9100などのラインアップから選べる。

 「ワークステーションで重視したいのは、きちんと安定して動くこと」と中島さんは話す。万一システムに不具合が生じると、業務が止まり、ユーザーからの信頼損失につながる恐れもあるからだ。

photo デル独自のソフトウェア「Reliable Memory Technology」を搭載し、メモリ交換によるダウンタイムを軽減

 Dell Precisionは、世界各国のソフトウェアベンダー(ISV)からソフトウェアの安定動作を保証する「ISV認証」を取得している。さらにシステムのダウンタイムを低減する仕組みとして、デル独自のソフトウェア「Reliable Memory Technology」(RMT)を搭載。メモリのエラーを検出・修正する「ECC機能」で防ぎ切れなかったエラーをピックアップし、仮想的に削除することで、ダウンタイムを軽減できるという。

 万一の障害に備え、最短当日対応のオンサイト保守も標準提供。47都道府県に保守拠点とパーツセンターを設置しており、グラフィックスカードやメモリが壊れた場合、当日中か遅くとも翌営業日には顧客のもとに駆け付ける体制を整えている。

 また、製品の提供期間を2〜3年と比較的長くし、新製品と旧製品を両方販売する期間を設けているのもポイントだ。ユーザーはこの期間中、旧製品向けに設計したシステムが新製品でも動作するかをじっくり検証できるようになっている。

工具なしでパーツ交換 ユーザーフレンドリーな設計

photo ドライバーなどの工具を使わずに交換できる電源ユニット

 ハードウェアにもメンテナンスしやすくする工夫を凝らしている。例えば、筐体内のケーブルはマザーボードの裏側に配線され、あまり表面に露出していない。アドインカードを後から追加したり、メンテナンスでカードを入れ替えたりなどの作業をスムーズにする狙いだ。


photo 異常検知を分かりやすくする電源ユニットのランプ

 電源ユニットをはじめ、ドライバーなどの工具を使わずに交換できるパーツを多く採用しているのも特長だ。予備のパーツをストックしておけば、ユーザーが自ら交換でき、サポート担当を待つ必要がなくなりダウンタイムを短縮できる。さらに、異常を検知した場合はランプが点滅するなど、PCの内部に詳しくない人でもすぐに故障部分が分かる設計になっている。

photo 外装デザインに溶け込んだハンドルで持ち運びやすく

 持ち運びやすいように、上部にはアルミ製ハンドルが取り付けられている。馬場さんは「ハンドルはユーザーの要望を受けて付け加えた機能。エレベーターがない建屋で使ったり、場所を移動したりするユーザーに好評だ」と話す。

 「ユーザーの意見を開発にフィードバックするなど、PCメーカーの中でもユーザーフレンドリーな開発体制を整えていると自負している」(馬場さん)

モデルルーム見学も“リアル体験”に? VRで広がる可能性

photo 馬場勇輔さん(クライアント・ソリューションズ統括本部ビジネスディベロップメントマネージャー)

 「VRの活用シーンは今後さらに幅広くなる」と中島さんは話す。「大きな建設機械、輸送機械などは、実物がなくても、設計済みのCADデータがあれば、HMDで操作感をある程度体感できる可能性が広がる」(中島さん)。

 マンションのモデルルーム見学も、VRで“よりリアルな体験”になる可能性がある。「どの階から、どの季節の風景を見るかも自由に調整できるようになる。家具を配置した状態も確認でき、将来的にはモデルルーム内で、一緒に家具の販売ができるかもしれない」(中島さん)。

 馬場さんは、工場内の資材を運ぶときの注意点や、落下すると危ない場所を学ぶ「危険学習」にVRが役立つと話す。「誰かが体験したことにかなり近いものを追体験できると考えている。仕事だけでなく、感動をも分かち合えるものになるのでは」(馬場さん)。

 こうした中で、デルのVR対応製品が果たす役割も大きくなっていくだろう。「VRシステムを実現するには、ハードウェア、ソフトウェアとインテグレーション、コンテンツという3本柱が必要。ハードウェアの柱を担う企業として、他の柱を支えるパートナーとコラボレーションしながら、VRの可能性を提案していきたい」と中島さんは話す。

 いまゲーム業界でブームを巻き起こしているVRが、産業分野で本格的に普及する日はそう遠くはないだろう。Dell Precisionシリーズも年々進化を遂げ、これまで以上に高く安定したパフォーマンスを出せるようになっている。VR導入のハードルが高いと考えていた企業も、このタイミングで“始めの1歩”を踏み出してみてはいかがだろうか。

Windows 10 Pro搭載でビジネス環境をワンランクアップ

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 記事中にも登場したタワー型ワークステーション「Dell Precision Tower」や、モバイルワークステーション「Dell Precison」は、OSにWindows 10 Proを搭載しています。アップデートのタイミングを任意の時間に設定できる「Windows Update for Business」、仮想環境を構築できる「Hyper-V」など、ビジネスパーソンの生産性向上につながる機能を用意しています。

 企業ユーザーにとって重要なセキュリティの機能も充実。指紋認証や顔認証に対応した生体認証機能「Windows Hello」のほか、Windows 10 Proなら「Windows情報保護」「BitLocker」などの機能を利用できます。大規模情報漏えいなどの事件が多発する現在、VR開発などで強固なセキュリティ機能を備えたWindows 10の導入を図ることは、ビジネスの安心・安全を守る上で欠かせない要素です。

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提供:デル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ニュース編集部/掲載内容有効期限:2017年2月18日

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