「会社用に03から始まる電話番号が欲しい。スマホで使えるサービスとか知らない?」──元同僚からそんな相談を受けたのは1カ月ほど前のことだ。いわゆる“コンサルティング会社”を立ち上げるらしく、起業に先立って会社の独自ドメインやメールアドレスの取得、クラウド会計ソフトの導入など、アイティメディアの記者として溜め込んだ知識をフル活用しながらIT系のサービスを一通り紹介したのだが、電話番号は盲点だった。
今は080/090や050から始まる電話番号を使う会社もあるが、元同僚は「信頼性が低く感じられてビジネスチャンスを逃しそう」というイメージがどうしても抜けないようだ。しかし、固定電話を引くにはそれなりの費用がかかる。
「固定費はなるべく抑えたい」「オフィスに常駐しているわけではない」「拠点を早々移転する可能性もある」といったスタートアップならではの背景もあり、固定電話を引くことを決めかねていたという。働き方改革が話題ということもあり、「電話を取るためにオフィスに縛られたくない」とも元同僚は言う。
何か解決法はないかと「スマホ 03」といった検索ワードで調べたのだが、「基になる固定回線が必要」というような着信転送サービスばかり。
「スマホにアプリを入れればOK、みたいなサービスがあれば……」
そんな中で見つけたのが、03から始まる電話番号を取得して、スマートフォンから発着信できる法人用通話サービス「ShaMo! by ニフクラ」(シャモ!)だ。固定電話を引くための割高な初期費用や電話工事が不要で、会社の代表電話と社員それぞれの直通電話番号を低コストで持てるという。
ShaMo!の存在を知り、私は「これだ!」と飛びついた。しかし、評判をネットで調べると、「便利だった」というサービス自体のコンセプトを称賛する声もある中で、「通話アプリがうまく動かない」「契約の1年縛りが煩わしい」といった不満を上げている人も少なくなかった。
実際に使ってみて電話がつながらないなんてことになれば、03番号を持つ以前に会社の信用にも関わる重要なこと。元同僚に勧める手前、失敗はできない。そこで、ShaMo!を運営する富士通クラウドテクノロジーズ(旧ニフティ)に、サービスの現状について詳しく聞いてみた。
ShaMo!は、03(東京23区)をはじめとする全国12都道府県の市外局番から始まる電話番号を取得できるサービスとして2016年4月に提供をスタート。1つの代表電話番号を複数人の社員が持つスマートフォンで着信できるほか、社員一人一人にも“03”から始まる固有の電話番号が与えられる。社員同士なら無料で内線通話が可能だ。
専用アプリ(iOS/Android)をインストールするだけで使えることから、社用スマートフォンはもちろん、BYOD(個人端末の業務利用)として個人のスマートフォンでも社用電話と変わりなく使えるのが特長になっている。
スタートアップや個人事業主を中心に、これまで約1000社以上から引き合いがあった一方、サービスに関する不満も少なくなかったという。そこで富士通クラウドテクノロジーズは、集めた意見をもとにサービス改善に乗り出した。
17年9月のリニューアルでは、サービス全体の改良を施した。まずは通話アプリの安定性向上だ。サービス開始当初、iOS版では「着信が分かりづらい」「着信履歴、連絡先が見づらい」といった声が寄せられた。
その理由は次のようなものだ。iPhoneに搭載するOSのバージョンがiOS 9以前の仕様では、着信時に着信音が鳴らず、短い通知音が鳴るだけだったという。iOS 10以降では、OS標準の電話機能をサードパーティーが利用できる「CallKit」に対応し、アプリのUI(ユーザーインタフェース)や安定性が向上した。
その一方、メーカーとデバイスの種類が多く存在するAndroid版は「アプリが安定しない」「動かない」という声があった。こちらは、根本的な解決に至っていないとのこと。メーカーのカスタマイズや、インストールしている他のアプリによっても挙動が細かく変わってしまう場合があり、「基本的にはほとんどの端末で動作する仕様だが、全ての端末が動くと保障ができない」という。そこで同社は、10日間のトライアル期間を新設。期間内に解約した場合は通話料以外の月額料金が発生しないため、ユーザーの環境で使えるかどうか、しっかりと確認できる体制を整えた。
さらに、従来あった1年間の最低利用期間も廃止した。どのタイミングで契約を止めても解約手数料が発生しないため、万が一使わなくなった場合は無駄な支出がない。実際に解約するユーザーが少ないことから実施しているというが、体制が流動的なスタートアップなどには安心できる施策といえるだろう。
編集部でもトライアル期間を使ってアプリの挙動をいろいろ試してみたが、やはりOSの標準機能にアプリが対応している強みか、AppleのiPhoneシリーズは安定して使えた。さらに、Androidを搭載するサムスンの「Galaxy Note8」でも安定して使うことができた。しっかりと自身の使うスマートフォンで試せるのは心強い。
電話アプリならば通話の安定性も見逃せないポイント。実際にShaMo!を使って外から編集部に電話をかけてみたが、相手からは「携帯電話と同じくらいの音質」という評価を受けた。
IP電話に分類されるShaMo!は、音質を3Gの携帯電話並にあえて抑えることで、モバイルネットワーク環境でも通話が途切れにくく、遅延の少ない通話品質を確保。固定電話とまではいかないものの、携帯電話と変わらない安定性と音質を追求している。
ただし、これはLTEモバイルネットワーク環境下での話。Wi-Fi接続時は、無線LANルーターの性能によって品質が落ちてしまうこともあるという。こういった細やかな点もトライアル期間でぜひ試してほしいという。
実際に申し込んでから電話番号が使えるようになるにはどの程度の日数がかかるのか。ShaMo!の場合は、開通までに約10〜15営業日の時間がかかる。通常の固定電話を導入する場合は、申し込みから開通工事などを含めて1カ月近くかかることもあるため、かなりの期間短縮になる。
価格面も見ていこう。ShaMo!は社員1人につき900円(以下、税別)の月額料金が発生する。11人以上で契約する場合は加えて1500円の基本料金が発生するが、いずれも初期費用は0円だ。通話料金は30秒20円で、社員同士の内線通話は無料。営業時間外のアナウンス(800円)や、代表番号追加(1番号1800円)といったオプションも用意されている。
つまり、月額900円で固定電話番号を取得できることになる。会社の電話として本格的に使いたいユーザーはもちろん、「取りあえず信用のために固定電話番号を用意しておきたい」といったライトユーザーにも適しているのだ。
維持費は手軽で、導入ハードルの低さも魅力。とにかく固定費を削減したいスタートアップや個人事業主にとってもうれしいサービスに仕上がった。加えて17年12月に始まった攻めの料金プラン「かけ放題プラン」も大きな魅力だ。
このプランは、1ユーザーにつきプラス月額2700円で国内通話がかけ放題になる。大手携帯電話キャリアのかけ放題サービスに足並みをそろえた料金設定で、月に1時間以上通話をするユーザーは加入したほうが断然お得だ。さらに18年1月から6月末までは、月額2700円が月額900円で提供される特別キャンペーンも行われる。こちらもプランに“縛り”はないので、いつでも従量プランに戻せるという。1カ月で20分以上通話するなら、入って損はないだろう。新規ユーザーだけでなく、現在利用中のShaMo!ユーザーも加入可能だ。
いつでも“03番号”がスマートフォンで使える使い勝手、さらに料金体系でも固定電話の代わりとして導入しやすい環境がそろった。ShaMo!は1000社を超えるスタートアップ企業や個人事業主が利用する実績もある。取りあえず契約して、合わなかったらトライアル期間中に解約もできるので、ビジネスチャンスをうかがっているあなたも、気軽にShaMo!を試してみてはいかがだろうか。
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