政府も推し進める「働き方改革」の波がビジネスの現場に押し寄せている。新年度が始まり、いよいよ多様な働き方を導入すべく具体的な動きに着手しはじめた企業も多いだろう。
遠隔地や在宅勤務など働き方の環境の変化で、オフィスの外で働くビジネスパーソンが増えてくると、コミュニケーションが大きな課題になってくる。常に顔を合わせていると問題にならないささいな事柄でも、リモートではちょっとしたことが意識のずれにつながることも。業務上のミーティングをビデオ会議で行い、「リアルな場で話せばきちんと伝わるのに」ともどかしい思いをしたことがある人もいるだろう。
しかし、ビデオ会議には課題も多い。ビデオ会議システムの環境によっては「声が聞こえづらい」「通信環境が不安定でやりとりにタイムラグが生じる」「ビデオ会議を始めるまでの準備が面倒」といったストレスがあるからだ。社内用会議ならともかく、社外の人とやりとりする際にこういった問題が生じるのは致命的だ。
使いやすいビデオ会議システムを求めるユーザーにお勧めしたいものの1つとして、マイクロソフトのクラウド型オフィス/コラボレーションツール「Microsoft Office 365」と連携できる「Skype for Business」を活用したSkype会議システム(Skype Room System)がある。
ポリコムジャパンが提案するのが、音声の品質や使いやすさを重視した、Skype for Business特化の「Polycom MSR」シリーズだ。MSRシリーズは、マイクロソフトの2-in-1型PC「Surface Pro」に専用ドック、カメラ、マイクスピーカー端末などを組み合わせた製品。1台あればSkype for Business経由で複数人がビデオ会議に参加できる。ポリコムとマイクロソフトは10年以上のパートナーシップを結んでおり、マイクロソフトの認定を受けた製品として、近日中の発売に向け準備を進めている。
会議室の大きさに合わせて、2〜4人の小部屋を想定した「MSR100」から、日本の一般的な会議室に向けた主力製品「MSR300」、10人以上の大会議室に対応した「MSR500」まで5種類の製品を用意する。
Surface Proはタッチパネル操作に適したシンプルな操作画面で、より簡単にWeb会議を行える仕組み「Skype Room System」を使えるのもメリットだ。専用ドックはHDMI出力端子やLANポートを搭載する。Windows 10を採用しており、IT管理者は通常のWindows 10 PCと同じ管理系統で社内管理できるのも魅力といえる。
音声デバイスとビデオデバイスは会議室の大きさに合わせて組み合わせが異なり、コンパクトながら4基のマイクで全方位から集音する「Polycom VoxBox スピーカーフォン」、360度カメラを備える「Polycom CX5100」、三角形のボディーが目立つ音声会議ソリューション「Polycom Trio」シリーズなどを用意する。中〜大会議室向けには、デュアル構成に対応した大型ディスプレイも選択できる。
Skype for Businessに対応したソリューションを展開する上で、ポリコムが強みとして挙げるのが「音声品質」や「マイクロソフトによる認定」だ。音声デバイスについてポリコムジャパンの加藤昭彦マネージャー(パートナー営業部 事業開発)は「会議システムにおける音声品質や集音能力について、多くのお客さまから高い評価を得ている」と強調する。
さらにポリコム製品の多くは、マイクロソフトによる厳しいハードウェア検証をクリアした同社の認定を取得している。「認定の有無でお客さまからの信用度は大きく異なる。お客さまからの提案依頼書で認定を求めている場合も多い」(加藤マネージャー)と明かす。
既に他のビデオ会議システムを使っている企業でも、MSRシリーズを導入したい場合は要望に合わせて柔軟に対応する。「既に投資した既存のインフラでSkype連携をしたいという声もある。予算やお持ちの機器、投資タイミングに合わせてさまざまな提案ができる」(加藤マネージャー)
働き方改革を推進するマイクロソフトは、企業や教育機関版Office 365ユーザー向けチームコラボレーションツール「Microsoft Teams」を強化していく。Teamsでは、Office 365の他のアプリと連携し、Teams内のチャネル(会議室のようなもの)宛にグループチャットしたり、チャネル内にOffice文書を共有したりできる。Polycom MSRシリーズもTeamsに対応していく予定だ。
Teamsで目指すのは、通信サービスの統合を意味する「ユニファイドコミュニケーション」の一歩先にある「インテリジェントコミュニケーション」の世界。日本マイクロソフトの黄瀬隆律氏(Office ビジネス本部シニアビジネスデベロップメントマネージャー)は「世代や人種を超えたコミュニケーションを実現していきたい」と説明する。
「これまでは、伝えたいことをいかに相手に届けるか、という点だけにテクノロジーを活用してきたが、今後はインテリジェンス(AI)の活用でコミュニケーション体験が変革していく。伝えたいことが届かなくてもクラウドリソースで情報補完できれば相手の理解度を高めることができる。会議においては準備から開催、会議後の議事録作成までをライフサイクルとして管理していく。会議参加者に応じた言語変換はもちろん、議事録作成に手間をかける必要もなくなる。」
それらユーザー体験を大きく左右するのがハードウェアだという。「会議では、臨場感や感情など言葉以上に伝わる情報要素が多い。これからは高い言語認識率も要求される。音声の品質や集音性能に定評のあるポリコムは、Skype for Business やMicrosoft Teamsのパフォーマンスを100%出せることを保証できるメーカーだ」(黄瀬氏)
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