「歴史ある企業は変われない」を打ち砕く 既存システムを“変えずに生かす”秘策とは?

» 2019年04月02日 10時00分 公開
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 2010年代は、インターネットを中心とする大激変が起き続けた。モバイル端末の一般化に始まり、SNSの流行、クラウドの普及……それらによって企業のビジネスも大きく様変わりし、今では「ITを活用した柔軟な働き方」「ビジネスのデジタル化」はあらゆる企業にとって避けられないムーブメントとなっている。

 だが、長年積み上げてきた既存のシステムが“足かせ”となり、モダンなIT環境へと変革できていない企業も数多い。ITベンダー各社は既存システムのクラウド移行などを打ち出しているが、コストや手間から足踏みしている担当者も多いはずだ。

 そんな中、全く別のアプローチで既存システムのモダン化を支援し、実際に多くの企業から支持を得ている企業がある。データ連携ソリューションとして約25年の歴史を持つ「HULFT」(ハルフト)を提供している、セゾン情報システムズだ。

 メインフレーム隆盛期に登場したHULFTがなぜ今、企業内システムの再活性化に一役買っているのか。セゾン情報システムズの伊藤堅一さん(HULFT事業部)に聞いた。

photo セゾン情報システムズの伊藤堅一さん(HULFT事業部)

メインフレームからクラウドへ

 HULFTが誕生したのは1993年のこと。メインフレームに加え、UNIXをベースとした独自OS搭載PCが続々と誕生し始めた時期だ。それゆえに当時は、メインフレームからオープンシステムにデータを転送することができなかったり、マシン間で共有したデータを読み込めないといった問題が生じていた。

 それを解決するミドルウェアとして登場したのがHULFTだ。送信側と受信側それぞれのシステムにHULFTを導入することで、OSの違いを気にせずデータを連携させられる。この利点から、徐々にシェアを伸ばしていった。

 Windows 95の登場でインターネットが一般化してからは、別のニーズも生まれた。脆弱なネット回線による転送リセットに悩まされる企業が続出したのだ。HULFTはこの問題に対しても、ファイルを圧縮して効率的に送信し、接続が中断されたところからリスタートする機能を備えることで解決を図った。

 「お客さまが接続したいシステムの変化に合わせて、当社もHULFTを拡張してきました」と伊藤さん。こうしてシェアを伸ばしていったHULFTだが、2010年代後半の今、かつてとは全く異なるニーズが生まれているという。

 その1つが、クラウドサービスとの連携だ。

 「メインフレームなどで運用している既存システムをクラウド化させようとすると、多大なリプレース費用と時間がかかるため、すぐには変えられません。われわれは既存システムはそのままに、メインフレームとクラウドサービス間でHULFT経由でデータを相互連携させることで、お客さまのシステム全体のモダン化を比較的安価に、かつ短期間で実現しています」(伊藤さん)

 例えば、IT機器レンタルなどを手がける横河レンタ・リースは、基幹系システムの1つとしてIBM NotesをAS400で運用していたが、そのデータをクラウド経由でいつでもどこでも見られるようにしたいというニーズを抱えていた。同社はHULFTブランドの周辺サービスである「DataSpider」「Thunderbus」などの活用で、AS400内のデータをクラウドサービス「kintone」でリアルタイムで確認できるようにした。

photo 横河レンタ・リースが導入したシステムの概要図

 このほか、HULFTで扱うデータの種類も変化しつつある。近年ではクラウド間で画像や動画などの大容量データをやりとりしたり、IoT端末などから得たログデータをクラウド上にアップロードするといったニーズも生まれている。HULFTでは一般的なFTPの約6倍の転送速度を実現し、これらの課題に応えているという。

 既存ハードウェアに手を入れることなくクラウド対応を実現した事例もある。就業管理システムなどを手がけるアマノは、自社製品で利用しているタイムレコーダーのデータをクラウド環境にアップロードする仕組みとして「HULFT-WebConnect」を採用。自社でVPNをベースとした独自システムを構築するよりも安価かつ高速に、クラウド対応を実現した。

photo アマノが採用したシステムの概要図

 「HULFTの誕生当初はハードウェア同士を連携させることに主眼を置いていましたが、今ではビジネスのグローバル化に伴い、既存システムのクラウドシステムとの接続が必須になっています」と伊藤さん。HULFTでは異なるシステム間のデータ連携を支える周辺ソリューションを持ち、多くのデータ連携ニーズに対応している。

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「歴史ある企業ほど変われない」を覆す

 「企業の歴史が長ければ長いほど、それだけ多くの既存システムがある」と伊藤さん。「それを“攻めのIT”に変えていかなければならない。いわゆるDX(デジタルトランスフォーメーション)へのニーズは、さまざまなお客さまから相談を受けています」と話す。

 企業のDXに向け、HULFTブランドが提供する価値を、伊藤さんは「オートメーション」「モダナイゼーション」「データインテリジェンス」の3つの言葉で説明する。例えば、OCRで電子化したデータを自動転記したり、レガシーな社内システムをクラウドサービスと連携させて最新のUI(ユーザーインタフェース)で操作したり、収集データを分析・見える化したり――といったことを実現できるというわけだ。

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 昔はマシン同士をつなげることに特化していたことから、HULFTの名称も「Host Unix Linkage File Transfer」の略だった。だが今はグローバル化やクラウド活用のニーズに応えるべく「Harmonious Universal Link File Transfer」と表現し、多くの企業のDXを支えている。

 「歴史ある企業にとっては強みとなる既存のIT資産と新しいITシステムをつなげるニーズはますます増えています。HULFTなら、既存システムをモダンなシステムに対応させられるだけでなく、現在の最新システムがいずれ古くなったとしても、将来の新しい仕組みと連携させられる。HULFTは、システム運用者を不安にさせないことを目指し、これからも進化を続けていきます」(伊藤さん)

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提供:株式会社セゾン情報システムズ
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2019年4月8日