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» 2020年12月03日 10時00分 公開

“いきなりテレワーク”も一段落 アフターコロナを見据え、企業が目指すべき姿とは

[PR/ITmedia]
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 2020年、新型コロナウイルス感染症という “緊急事態”が日本を襲った。コロナ禍は生活から仕事まで、あらゆるスタイルを一変させたが、変化の中に良い面を見つけ、伸ばしていくことも、アフターコロナにおける前向きな生き方ではないだろうか。

 特にコロナ禍が企業の経営や在り方そのものに大きな爪跡を残したのは間違いないが、その中には良い意味での変化も含まれている。その一つが「テレワーク」のような柔軟な働き方への理解が進んだことだ。

 企業規模や業種を問わず、政府の緊急事態宣言をきっかけにテレワークが半ば強制的に浸透してはや半年。実際にビジネスパーソンの労働環境はどう変わったのか。そして、その変化を企業がより良い方向に進めるためには、今後どうすればいいのか。

 今回はテレワークという働き方を長年追い続けてきた専門家、テレワークマネジメントの田澤由利代表取締役と、鵜澤純子氏(同マネージャー/シニア・テレワークコンサルタント)に話を伺った。テレワークへの理解が進んだ日本の行く末を見通しつつ、私たちがより働きやすい環境を手にするためにできることを考えてみよう。

緊急事態宣言終了後に減ったテレワーク実施企業が、再び増えている!?

photo テレワークマネジメントの田澤由利代表取締役

 コロナ禍以前も、働き方改革の名のもとに一部の企業はテレワークを導入。しかしそれは一時的、局所的なものにとどまっていた。

 しかし、政府が4月に発した緊急事態宣言以降は、事業継続のための応急処置として、全社的なテレワークを実施することが増えた。その後もコロナ禍が長引いていることから、テレワークの体制を恒久化する企業も出てきている。その中で、田澤氏は「経営者、従業員それぞれで、テレワークの効果と課題が浮き彫りになっている」と話す。

 まずは経営者側から見たメリットを振り返ってみよう。TeamsやZoomといったWeb会議ツールの導入で遠方の支社や取引先への出張が無くなったり、従業員の出社率が下がったことで不要になった広いオフィスを縮小・移転したりと、実は経営面でテレワーク導入のメリットは無視できない。

 「これまで当たり前にかかると思っていた出張コストや固定費などが、Web会議を活用することで減らせると実感した経営者が多いです。削れないと思っていたコストがテレワークで減らせるという気付きは、新型コロナウイルス以前から経営者も耳にしていたはずですが、これが自分ごと化されたのが大きな変化です」(田澤氏)

 東京商工リサーチの調査によると、テレワークの実施率は緊急事態宣言の期間に急激な伸びを見せた。解除後いったんは数字が下がったが、3カ月たつと再度テレワークに戻っている企業もあり、効果を実感した企業が本格的なテレワークに舵を切る様子もうかがえる。

photo 東京商工リサーチによる調査では、宣言解除直後下がった実施率が若干ながら上がっていることが分かる

 「通勤費の削減やテレワークに関する補助金なども企業が得られるメリットの一つです。さらに、テレワークの取り組みが評価されれば人材採用面でも武器になります」と田澤氏は述べる。

 「うちにはテレワークは無理だと思っていた企業も、ある意味強制的にテレワークをやらされたというのが今回の緊急事態。しかしやってみたら『意外といいかも』と気が付く人が多かったのです」(田澤氏)

photo テレワークマネジメントの鵜澤純子氏(マネージャー/シニア・テレワークコンサルタント)

 では、従業員側の効果はどうだろうか。鵜澤氏は「Web会議の活用を契機に、仕事のデジタル化が一気に進んだこともメリットの一つです。特にこれまで新しいツールを使う機会がなかったシニア層も当たり前のようにTeamsなどを使いこなしています。“強制的”というのが非常に強かったと思います」と話した。

実施して分かったテレワークの課題

 一方、課題も多い。特に問題視されているのはコミュニケーションの量と質だ。田澤氏は「テレワーク期間が長引くことによって、オフィスの全員が長期的に離れ離れになりました。週に1日テレワークを実施する程度であれば、何か問題があっても『明日会えるからいいや』となり、翌日には不便なくちょっとした会話によるコミュニケーションができました。しかしテレワークが長期化する中で、実はその“ちょっとした会話”が非常に大事だったことに多くの人が気付いたのです」と指摘する。

photo

 オフィスのスペースで雑談をすることが、新しいアイデアや課題の発見などにつながる重要なコミュニケーションだったと感じたという人も多いだろう。

 経営者も、テレワークにおけるマネジメントの難しさに頭を悩ませている。「評価がしにくい、時間管理がしにくい、プロセスがどこまで進んでいるのか見えないなどの課題があります。これは従業員の視点で見ても、どれだけ一生懸命やってもアウトプットしにくい仕事は認められないという課題につながります。認められるために夜遅くまで仕事をしてしまうと、ワークライフバランスがテレワークのせいでゆがんでしまいかねません」(田澤氏)

 これらの課題の解決に向けた製品として、時間管理ツールや、インターネットを介してオフィスのようなコミュニケーションの場を提供する“バーチャルオフィス”なども登場している。従業員が見えないからテレワークを取りやめるか、それとも工夫を施してテレワークを継続するか、企業はそれを選択するフェーズにあるともいえる。

「だからやめよう」ではなく、「だから解決しよう」へ

 テレワークの本格運用を考える上で、他にも気を付けるべきポイントがある。それはサイバーセキュリティ対策だ。さまざまな種類の課題がある分野だが、これまであまり注目されてこなかったような“穴”があるという。それは “後ろからののぞき込み”だ

 「肩越しに画面が見え、そこから情報が漏れてしまう『ショルダーハッキング』の対策は、これまではカフェや新幹線の座席などで仕事をする場合を想定したものでした。家の中で仕事をする場合なら対策は不要に思えるかもしれませんが、家族への情報漏えいにも対策が必要です」と鵜澤氏は指摘する。

 未公開の情報を家族が見てしまい、不用意にSNSでシェアしてしまうといったリスクも考えられる。

 「まずは壁を背にした場所を確保して仕事をするなど、画面を見られないような工夫をするように案内をしていますが、なかなかそういった場所を作ることも難しいのが現状です」(鵜澤氏)

 そこで、これまでは外出時にのみ必要と考えられていたプライバシーフィルターを家庭内でもしっかり活用し、のぞき見対策を行うことが重要だ。自宅でテレワークをやってみて気が付いた人も多いという。

 「緊急事態宣言下、仕事をしているときは家族がそばにいました。解除後は自宅の近くにサテライトオフィスを借りるという人も増えましたが、そうすると周りはみなビジネスパーソンなので、より情報漏えいに気を付けなければなりません。その意味で、ノートPCにプライバシーフィルターを付けることは重要です。これまで以上に“どこでも必要になったアイテム”だと思います」(田澤氏)

 テレワークを推進するには、どうしてもセキュリティ上の懸念が経営者にとって悩みのタネになる。従業員としても“うっかりミスで情報漏えい”という不安を抱えては、本来あるべきパフォーマンスを発揮できないだろう。

 これまでは「境界型」と呼ばれる仕組みで、オフィスそのものを基点に情報セキュリティ対策を講じることが当たり前だった。しかし、テレワークが本格化すると従業員はさまざまな場所で仕事をするようになり、境界型では対応しきれない。システム的な仕組みも重要だが、実は画面に表示される情報を守るプライバシーフィルターも組織の機密情報を守る重要な防御手法だ。

 「セキュリティとは鍵を掛けることです。盗まれてはいけないものに鍵を掛けるため、適切なコストをかけるべきです。ありとあらゆる情報に、顔認証などの高価なシステムを導入できればいいですが、過大な投資は不可能。それで諦めてしまう人も多いです。プライバシーフィルターは鍵の一つとしてコストパフォーマンスがいいです」(田澤氏)

ウィズコロナからアフターコロナへ

 新型コロナウイルスはまだ完全な対策法がなく、今後もしばらくはこの感染症とともに生きていかねばならないというのが現状だ。「もう完全に元に戻るということはないと思う」と田澤氏も述べる。「だからこそ、緊急事態宣言下での経験から、テレワークのメリットと課題を認識した人たちが、メリットを十分に引き出せる環境を実現しなければなりません」(田澤氏)

 「いまは、緊急事態宣言下の“全員が家で働かなければいけない”という状況とは違います。オフィス完全廃止などのニュースもありますが、それはまだまだ少数派でしかありません。出社とテレワークのバランスを調整して、いいとこ取りをする働き方ができればどんな企業でもテレワークを経営上の武器として有効活用できます」(鵜澤氏)

 いま、私たちは働き方改革の中で、まさに分かれ道にいる。従業員の働きをITで見える化し、かつセキュリティを高めていけば、5年後、10年後に振り返ったときに、あのときの選択が正しかったと思えるはずだ。

photo 岐路に立つテレワーク、あなたはどちらに進む?

 田澤氏も「正しい道を行ってほしいです。課題は多いですが、働く側、マネジメントする側が双方にメリットがある、日本の実態に即した『日本型テレワーク』を実現できるはずです」と述べる。その第一歩として、まずはプライバシーフィルターのようなコストパフォーマンスに優れるセキュリティ対策から始めてみるなど、安全で快適な仕事環境を見つめ直してみてはいかがだろうか。

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