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» 2021年03月16日 10時00分 公開

企業の課題を解決する、AI活用支援サービスとは

第3次AIブームを引き起こしたディープラーニングの登場により、企業競争力の強化を目的として、AIをはじめとする先進IT技術への投資が加速している。一方、最先端技術であるAI開発は参入障壁が高いという認識から、なかなか導入に踏み切れない企業も多い。NVIDIAの国内正規代理店としてAI開発を支援するSB C&Sに聞く。

[PR/ITmedia]
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 「AI(Artificial Intelligence:人工知能)」という概念はサイエンス・フィクションの世界ではおなじみのものだが、“実用的なAI”と呼べる技術が広く利用されるようになったのは比較的最近の話だ。昨今急速に開発が加速している自動運転車も、AIの研究開発が進展したからこそ登場した。

 「人間のような判断力を機械に持たせる」という試みは電子計算機が登場した戦前戦後期からスタートしたが、機能が実用レベルに達し、さらに小型の組み込み機器にまで搭載されるようになったのはここ10年ほどのことである。2011年にクイズショーで話題となったIBM Watsonや、2015年にプロ棋士を破ったGoogle AlphaGoなど、それまで機械が苦手とされていた分野へ次々と進出し、実績を打ち立てている。

 そしていま、多くの人々の手にあるスマートフォンでは、これらAIの技術がごく当たり前のように搭載され、日々何らかの形で便利に利用されるようになった。

 AI分野におけるここ10年ほどの急激な進歩は、GPUの積極活用が進んだ点が大きい。画像処理でしか利用されていなかったGPUを、計算リソースとして活用するという使い方を発明し、現在はスーパーコンピュータ「富岳」の開発と運用で知られる理化学研究所計算科学研究センター所長の松岡聡氏が東京工業大学在籍時に、Intel XeonとNVIDIA Teslaの組み合わせで開発した「TSUBAME 2.0」は、2011年のTop500ランキングで世界5番目の処理能力を持つスーパーコンピュータに選ばれている。これはGPUの並列演算時の処理能力と電力効率を生かしたマシンだった。

 後にその処理能力は「深層学習」を意味する「ディープラーニング」の分野で活用が進み、AIの「認知能力向上」において重要な「機械学習」に大いに活用されることになる。AI技術の発展と社会への浸透は、こうした技術的バックグラウンドに加えて、近年メディアで「AI」が頻繁に取り上げられていること、アニメや漫画などで描かれる近未来の風景に子どものころから触れていることも背景にあるのではないかとSB C&Sの小林氏は話す。

SB C&SのICT事業本部 販売推進・技術本部 販売推進統括部 NVIDIA&AI事業推進室の小林宏氏

いかにAIを自社の業務に取り込むか

 このようなAI技術の急速な発展は、ビジネスにおいても活躍の場を広げている。AIによって業務の効率化やサービスの品質強化につなげ、競合他社との優位性を確保し、成長の原動力にしようというわけだ。

 ただ、「AIのような新しいテクノロジーを自社に組み込んでいくのはハードルが高いのでは」という漠然とした不安を抱いている企業もあるだろう。小林氏は「われわれが考える『AI』の定義とは、言葉そのものの『人工知能』という意味ではなく、人の能力を拡張する『AI(Augmented Intelligence:拡張知能)』というものに近い」と話す。つまり、AIとは普段の業務をデジタル化する延長線上にあり、その技術をどのように業務に活用するかという部分が最も重要ということだ。

 「われわれが重視しているのは、AI技術の詳細ではなく、顧客自身が持っているポートフォリオに対して、いかにAIを活用して成果に結び付けられるかという点。こうした視点では既存の事業領域について熟知している人材こそがカギになります。彼らがAIを利活用できる人財になることが重要です」と小林氏は説明する。

 SB C&SではこうしたAI人材内製化支援のための教育サービスも含め、同社が「エンゲージメント」と呼ぶ数十社以上の専門性を持ったパートナーとの協業で、課題解決のためのコンサルティングや開発、教育、そしてクラウドからオンプレミスまでの機器とサービスの提供まで、構築支援周辺のサービスをワンストップで提供できる体制を用意している。

SB C&Sが提供するAIエンゲージメントのサービス

 実際のサービス提供にあたっては、SB C&SはNVIDIA製品を扱うパートナーにおけるディストリビューターの位置付けとなる。メーカーであるNVIDIAとその認定販売代理店(NPN)の間で両社への調整・交渉・支援を行っており、エンドユーザー側からみて販売代理店の後ろに位置し、いわゆる黒子のような立場にある。

 エンゲージメントの一環として、両社と連携する形でセミナーやウェビナーを開催し、製品の紹介や活用事例の情報発信も行っている。その他、検証用にGPUやサーバの貸し出しも行い、導入判断につながる支援策を展開する。

 NVIDIA製品としては、GPUに加え、分析からトレーニング、推論に至るまで、あらゆるAIインフラストラクチャのためのユニバーサル システムであるNVIDIA DGXシステムがある。前述のようにGPUをディープラーニングに使う試みはここ10年ほどで急速に発展した背景には、NVIDIAがハードだけでなく、それを使うソフト環境も整備・提供したことも一因にある。そのため、早期からAI開発に取り組んでいたユーザーはNVIDIA製品ならびに、GPU上で汎用プログラミングを行う開発プラットフォーム「CUDA」に慣れ親しんでいる場合が多い。

 ゆえに、こうしたユーザーはプラットフォームそのものの紹介よりも、既存製品と比較するための詳細な技術情報を求めているという。例えば、最新の「NVIDIA Ampere」アーキテクチャの世代では、1つのGPU上で複数のインスタンスを同時に走らせることが可能な「Multi Instance GPU(MIG)」という機能を備えており、サーバやクラウド上でGPUリソースの共有が容易になっている。最大7ユーザー・ジョブまでの共有が可能で、従来の1ユーザー・ジョブが1GPUを占有していた状態に比べ、さらなる効率利用が可能だ。

 最終的にユーザーのニーズに合わせて自社開発となった場合、DGXシリーズや、NVIDIA GPUを搭載したOEMメーカーのサーバやワークステーションを提案し、導入支援という流れになる。

 また、SB C&Sによれば、こうしたシンプルな導入提案以外にも、ここ1〜2年ほどの間に「AI人材や開発基盤を1からそろえることは難しいので、より簡単な開発や導入方法はないのか」「AI人材育成のための教育プログラムの紹介」「社員のAI、DXリテラシー向上」「自社製品の外観検査効率化のためのAI活用を考えているが、それに適した開発委託先や手段の提供」といった相談が増えているという。

 これらに共通するのは、「AIが目的ではなく、目的達成のための手段」にするという方向性が明確になりつつあるということだ。同社のエンゲージメントのサービスを利用して、業務支援という流れが成立している。

 AI開発環境を新規で導入するケースに限らず、ユーザーが既存のパートナーとの付き合いがあり、すでに取引があるハードウェアをそのまま活用したいというニーズもあるだろう。こうした要望に対しては、NVIDIA GPUを組み込むさまざまなメーカーのプロダクトを一次店として取扱うことで、柔軟にソリューションを用意していると今野氏は話す。

ICT事業本部 MD本部 ハードウェア統括部 サーバー・ストレージマーケティング部 2課の今野一平氏

業務におけるAIとGPUの活用事例

 実際、既存のユーザーはどのようにGPUを用いたAIを業務の中で活用しているのだろうか。丸山氏によれば、AIによる画像分析は医療や製造などの分野で成果を上げつつあると話す。

ICT事業本部 販売推進・技術本部 販売推進統括部 NVIDIA&AI事業推進室の丸山香織氏

 製造業であれば、自動運転支援や不良品検知に加え、工場内で動作するさまざまな製造機械の予兆保全や兆候検知に用いられているという。ネットサービスでいえば、レコメンデーションや自然言語処理などでAIが積極的に活用されている。

 自動運転や無人化というカテゴリーでは、すでにロボティクスにおけるAI活用が本格化している。AIロボットが活躍する分野は多岐にわたり、製造業、ヘルスケア、デリバリー、小売、農業まで、本格的に実稼働しているケースがみられる。これもGPUの業務活用が急速に進んだことが背景にある。

NVIDIAのGPU製品をロボティクスの分野に応用した例(提供:NVIDIA)

 AI開発に限らず、GPUが活躍する場面は増えている。例えば、近年は仮想デスクトップ環境である「VDI(Virtual Desktop Infrastructure)」を活用する企業が増えているが、特に昨今のコロナ禍の影響でリモートワークによる在宅勤務のニーズが急増し、VDIの利用もさらに増加した。

 昨今のビジネスユーザーが使うOA PC端末では、一般的なアプリケーション(Google Chrome、MS 365など)においても、CPUに内蔵されたGPU機能を積極活用するようになっており、その存在は大きい。一方でVDIを動作させるサーバ側のほとんどのプロセッサは内蔵GPU機能がないため、昨今のVDI環境には、より快適な利用環境を求めるユーザーにGPUを活用した構成は必須となりつつある。特にWindows 7の延長サポートの終了に向けて、2019年にWindows 10への移行が急速に進んだタイミングで、こうしたVDIにおけるGPU利用が広まり、このコロナ禍でさらにその利用が加速したと安部氏は説明する。

ICT事業本部 販売推進・技術本部 販売推進統括部 NVIDIA&AI事業推進室の安部圭一氏

 こうしたGPU活用で最も端的な例が「Engineering VDI(CAD on VDI)」の仕組みだ。一般にCADは高性能なワークステーションを必要とするほどの重い処理を行うが、コロナ禍の影響で在宅でもこのCADを利用したいというニーズが増加。そこで、リモートにおいてもCADで必要とされるマシンの処理能力を手元のPCで引き出せる「Engineering VDI」に注目が集まっているそうだ。

 VDIはクラウド上でも実行可能だが、情報漏えいリスクの低減や、仕様上クラウドに上げる事のできない機密性の高いデータを扱う場合にオンプレミス上で管理するケースが多いという。VDIにおけるGPU活用という軸を維持しつつ、ニーズに応じてクラウドとオンプレミスを組み合わせるハイブリッド環境の提案が必要となる。

「Engineering VDI」の仕組み

全てはデジタル化する、その備えを

 世間では「AI」という言葉だけが魔法の杖のように先行している印象もあるが、その本質はデジタル対応と柔軟な利活用にある。コロナ禍のような変化に富む時代の中で、自社のビジネス変革や業務課題の解決に取り組み続けていくことが重要だ。

 「10年ほど前に、当時Facebookの取締役だったマーク・アンドリーセン氏がコラムで『Software is eating the world.』と書いて話題になりましたが、これが意味するのは、『あらゆる産業はデジタル化し、あらゆる企業はデータセントリックなソフトウェア企業になる』ということ。AIやDXの本質もそこにあります。テスラの時価総額がトヨタを超えたように、いままさにその移行期間にあるといえるのかもしれません。

 われわれが提供するサービスやソリューションが、お客さまのビジネスを支援し、さらなる成長につなげられるように、われわれ自身も日々キャッチアップし続けてまいりますので、具体的な課題をお持ちでAIの活用を検討されているお客さまには是非気軽にご相談いただきたいですね」(小林氏)

NVIDIA GPUを活用したAI事業を推進・支援するSB C&S 取材はオンラインで実施した

●お問い合わせ

ICT事業本部 販売推進統括部 NVIDIA&AI事業推進担当

SBBMB-nvidia-ai@g.softbank.co.jp

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提供:SB C&S株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2021年5月15日

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