キャンプの楽しみは何といってもご飯だ。火の扱いに気をつけなければならないが、そうした心配を減らし、キャンプの楽しみ方を広げてくれるポータブル電源がJackery Japan(ジャクリジャパン)から登場した。
キャンプの楽しみは何といってもご飯だ。肉を焼く、鍋を作るといった簡単な料理でも外で食べると格段においしい。もちろん、たき火やガス機器を使うときは火の扱いに気を付けなければならないが、最近はそうした心配を減らし、キャンプの楽しみ方を広げてくれるアイテムがある。
Jackery Japan(ジャクリジャパン)が3月25日に発売したポータブル電源「Ace1500」は、これまでのポータブル電源とは一線を画すスペックが特徴だ。消費電力の大きな家電も実用的なレベルで使える。
目を引くのがAC出力。3つのコンセントで合計1800Wまで使えて、瞬間最大出力は3600W。IHのホットプレートや炊飯ジャーはもちろん、キャンプに持っていくかはともかく電子レンジだって余裕で動かせるだろう。
もう1つの注目はバッテリー容量だ。1488.2Whなので、理論値としては1500Wクラスの家電を1時間動かせる計算になる。一般的なスマートフォンをおよそ150回も満充電にできると書いた方が分かりやすいかもしれない。今回はモニター用のサンプルを借りることができたので、キャンプ場で実際に試した。
キャンプ飯のメニューは“肉”。最大1000W出力のIHクッキングヒーターで調理する。朝晩はまだ肌寒い季節なので最大950W出力のセラミックヒーターも車に積み込んだ。
近所のスーパーで購入した牛の肩ロース400gと共に一路キャンプ場へ。この御時世なのでソロキャンプとしたが、最近はキャンプをテーマにしたアニメの影響か、ソロでも「寂しそう」などと言われなくなったのがうれしい。
テントやタープの設営を終えたらAce1500を運び込む。大きくしっかりしたハンドルは持ちやすい。しかも持ち手の下面にシリコン素材が貼られていて滑りにくく、持ちやすくなっている。重量のある製品だけに、こうした配慮はありがたい。
Jackeryは、2012年に米国で立ち上げられたバッテリーのブランドだ。ポータブル電源をメインに手掛けていたところ、米国に加えて日本での販売が予想外に好調だったため、2019年に日本法人のJackery Japanを設立したという。
日本に拠点があるため、万が一故障したときも日本語でサポートを受けられるし、中国にグループ会社の工場があってユーザーのフィードバックを素早く製品に反映できる点も特徴。保証期間が2年という点も見逃せない。
そんなJackeryは、新製品に「Ace」という新しいシリーズ名を付けた。文字通りブランドを代表する「エース商品」であり、アウトドアや防災など幅広い場所でエース級の活躍をするという自信を示した。
さて、いよいよ肉を焼く。IHクッキングヒーターをAce1500のコンセントにつなぎ、AC側の出力ボタンを押す。電源供給が始まり、しばらくするとジュウジュウという肉の焼ける音がして、極上の香りが漂い始める。この時のバッテリー残量は98%だった。
肉を裏返し、再びジュウジュウ。いい色に仕上がった。焼いていた時間は15分ほどで、焼き終わり時点のバッテリー残量は93%だった。余裕だ。
やはりキャンプ飯は最高だ。雨が降り始め、気温も下がってきたが、タープの下で雨音を聞きながら肉を頬張りビールを飲む時間は何物にも代えがたい。
肉は余裕で焼けたので、キャンプ飯は第2ラウンドに入る。チーズフォンデュだ。
チーズフォンデュもキャンプ好きの間では「王道」とされる人気メニューの1つだ。カマンベールチーズを小さめのダッチオーブンに入れて熱して溶かし、ソーセージ、ブロッコリー、ジャガイモ、ミニトマトなどにからめて食べる。ブロッコリーとジャガイモは自宅でゆでたものを保存容器に入れて持ってきた。
とろりと溶けたチーズにジャガイモを投入。アツアツのチーズがなんともベストマッチだ。ソーセージも燻製の香りがたまらない。やはりキャンプ飯は最高だ。大事なことなので2回書いた。
チーズフォンデュは、手軽に作れて子ども達にも喜ばれる、おすすめキャンプ飯の1つ。火の上にダッチオーブンを置くため子ども達の動きに注意しなければならないが、電気が使えると少し安心だ。子ども達もきっと喜んで調理に参加すると思う。
お腹がふくれ、ソロ宴は終了。再びバッテリー残量を確認すると86%だった。やっぱり余裕だ。大事なことなので2回書いた。
Ace1500のカラーディスプレイは、使用時にサークル表示が常時オレンジ色に点灯し、その中の「%」表示でバッテリー残量を知らせてくれる。またサークル表示の右側には出力(OUTPUT)、つまり家電製品の電力消費と使用できる時間も表示する分かりやすい構成だ。従来製品はモノクロ画面だったからユーザーインタフェースの面でも進化した。
夜も遅くなってきたのでテントに入ることにした。夜はまだ冷える時期なので冬用の封筒型シュラフを持ってきたが、中に入ってもしばらくは寒い。寝るまでの間、セラミックヒーターを動かすことにしよう。
ヒーターの消費電力は950Wと書いてあったが、Ace1500の表示では1000Wを超えるときもあった。このまま使い続けると約1.5時間でヒーターへの給電が止まる計算だが、寝る前に暖をとるだけなので問題はない。
寒い場所ではスマートフォンのバッテリーが減りやすいので、一緒に充電する。Ace1500に限らず、Jackery Japanのポータブル電源はポート類が前面に集中しているので迷うことがない。またType-A出力で2.4A、Type-C出力は3Aなので充電も早い。最近のスマートフォンに合った仕様になっている。
満足して帰宅した後、充電時間を検証した。自宅のコンセントにつなぎ、残量7%から満充電までは5時間23分だった。電力量計による電力使用量は1.73kWh、電気代は30円といったところか。
Jackeryは充電用に太陽電池パネル「Jackery SolarSaga」を用意している。Ace1500は、INPUT(入力)側に2つのコネクターがあり、オプションの並列接続用ケーブル(今後発売予定)を2つ用意すれば、最大4枚のソーラーパネルで同時に充電できるのだ。
充電時に太陽がいつまでも出ているとは限らない。充電時間を大幅に減らせるこの機能は、キャンプのみならず災害時の備えとして重要になるはずだ。
天候に恵まれなかったものの、Ace1500との1泊2日のキャンプはとても楽だった。重量があるのでクルマ移動が前提になるが、運び込んでしまえば普段通りに家電が使える。これは夢が広がる。
例えばプロジェクターとスクリーンを持っていって星空の下で仲間と映画を見る。朝にはドライヤーで髪を整えるなんてことも普通にできるだろう。次はぜひ、ラクな上に楽しいことに挑戦してみたい。
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提供:株式会社Jackery Japan
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2021年4月9日