眼前に迫る120型ディスプレイ! “ながら動画視聴”を快適にするスマートグラスの実力を試してみた

» 2021年03月26日 10時00分 公開
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 ドラマやアニメなどの映像コンテンツを視聴するデバイスとして、スマートフォンやタブレットは身近な端末だ。しかしスマホやタブレットでの動画視聴には、他の作業と並行した“ながら”での利用に危険が伴う可能性がある。

 そこで本記事では、動画視聴を楽しむ新たな選択肢として「スマートグラス」を提案する。スマートグラスとは、レンズ部分にさまざまな情報を表示できるメガネ型デバイスのことだ。

photo スマートグラスを使った映像視聴のイメージ

 製品にもよるがシースルー構造を採用したものが多く、現実の風景に映像などを重ねて表示できる。どんな場所でも動画コンテンツや画像・テキストを「ながら視聴」できることが最大のメリットだ。

スマートグラスでの映像視聴に必要な3つの条件

 しかし一口にスマートグラスといっても、その種類はさまざまだ。ビジネス用であればテキストなどを確認できればいいが、映像視聴にも使うのであれば、いくつかの条件をクリアしている必要がある。

 まずは映像をシースルーで視聴できること。現実世界にある程度注意を払うのであれば、シースルー型であることは必須だ。加えて映像コンテンツを堪能するためには、ある程度のサイズや解像度も必要になる。

 2つ目は、操作しやすいコントローラーを備えていることだ。せっかくシースルーで動画を視聴しているのに、操作のたびにスマートグラスを外してコントローラーを操作しなければいけないのでは、本末転倒だ。

 3つ目は快適な装着感。スマートグラスがあまりに重ければ、長時間にわたって利用することは難しい。重さや着け心地がちょうどよく、使い続けても鼻や耳が痛くならないことも重要なポイントだ。

 以上の条件を満たしていれば、ながら視聴でも快適に映像コンテンツを堪能できる。このニーズに応えるスマートグラスが「MOVERIO BT-40S」と「MOVERIO BT-40」だ。

「MOVERIO BT-40S」と「BT-40」はスマートグラスの決定版

 MOVERIO BT-40SとMOVERIO BT-40は、エプソンが2月8日に発表したスマートグラス。BT-40S(税別10万5000円)がコントローラー付き、BT-40(税別5万9000円、いずれも実売想定価格)がヘッドセットのみのモデルだ。

photo MOVERIO BT-40S

 ヘッドセットの仕様はBT-40SとBT-40で違いはない。どちらもディスプレイ方式はシリコンOLED(有機EL)、解像度はフルHD(1920×1080ドット)。画角は約34度(対角)で、グラス内の仮想画面は2.5m先なら60インチ相当、5m先なら120インチ相当で表示できる。

photo ヘッドセットの本体前面(上)と本体背面(下)
photo ヘッドセットの本体右側面(上)と本体左側面(下)

 インタフェースはUSB Type-C(オルタネートモード)と4極ミニジャックを搭載。USB Type-C(DPオルタネートモード)に対応したAndroidスマホやPCとの接続も可能だ。サイズは約194(幅)×約164(奥行き)×約41(高さ)mm、重量は約95g(シェード、ケーブル除く)と、持ち運びもしやすい。

photo コントローラーの本体前面(左)と本体背面(右)
photo コントローラーの本体上面(上)と本体下面(下)

 専用コントローラー「BO-IC400」はスマホのような見た目で、OSはAndroid 9、SoCは「Qualcomm Snapdragon XR1」、メモリーは4GBを搭載。2.95型ディスプレイ(480×854ドット)を採用しており、操作もスマホと同じ感覚で行える。

 ワイヤレス機能はIEEE802.11 a/b/g/n/acに対応。ストレージは64GBで、microSDXCカードを装着することで最大2TBまで拡張できる。

「MOVERIO BT-40S」を実際に使ってみた

 「MOVERIO BT-40S」を実際に数週間使ってみた感想だが、まず解像感は申し分ない。筆者の目では、ジャギー(画面上のギザギザ)などは気にならなかった。画面の品質も良く、室内であれば見づらさを感じることはない。屋外でも、曇りの日であれば快適に利用できた。

photo 付属のシェード

 付属のシェードを使えば、快晴時の屋外でも太陽を直視しない限りはハッキリと映像を確認できた。室内で使えば、ヘッドセットの映像に現実世界がほとんど透けなくなり、映画やドラマなどを視聴するときの没入感が増した。

photo メガネの上から装着する際のイメージ

 装着感も良好だ。ヘッドセットは一般的なメガネよりは重たいが、鼻パッドの締め付け具合がちょうど良く、数時間装着していても負担を感じることはなかった。また幅が144mmまでのメガネならかけたままでもヘッドセットを装着できるため、メガネを常用している人でも使いやすい。

photo 付属のクリップ

 ただしケーブルが大きく揺れるとヘッドセットがずれることがあったため、気になる場合は付属のクリップで胸ポケットなどに留めておくといいだろう。

photo リビングで使用する際のイメージ

 使ってみて気付いた点として、意外にリビングで使うのも便利だと分かった。例えば家族と一緒にテレビを見ているときでも、自分だけこっそり他の動画を視聴できる。家庭内に個人的な空間が少なかったとしても、大画面で映画やアニメを観賞できるのは大きなメリットだ。

 もちろん、“ながら”で使うのにも適している。例えば筆者はこれまで、部屋に掃除機をかける際はラジオを聞きながら作業をしていた。しかし、BT-40Sなら音声だけでなく映像を楽しめるため、映画やアニメを見ながら掃除ができ、時間を有効に使えるようになった。

地図、読書、ゲーム──ちょっと変わった使い方も試してみよう

 せっかくMOVERIO BT-40Sを数週間借用したので、少し変わった使い方も試してみた。

 まずは地図代わりに使えるかを確認した。BT-40SのコントローラーはGPSを内蔵しており、Android用の地図・ナビアプリを利用できる。ナビをスタートすれば、あとはコントローラーをポケットに入れたまま目的地に向かえるので、スマホのように端末を手に持つ必要がなく気楽だった。

photo スマートグラスをナビに使う際のイメージ

 ただしヘッドセットの映像とは言え、画面を注視しすぎるのは危険だ。周囲の安全に十分配慮し、事故、転倒、歩行者との衝突による怪我には注意が必要だ。行き先の矢印を見るぐらいなら歩きながらでもよいが、到着時間や付近の地図は必ず立ち止まって確認するべきだろう。

 次に試したのは、SNSやメールの確認だ。TwitterやGmailなどのアプリをヘッドセットに表示したままにしておけば、新しい投稿や着信をリアルタイムに確認できる。Googleアシスタントに「メールを開いて」「Twitterを開いて」と話しかければ、指定したアプリを起動してヘッドセット内に表示することも可能だ。ヘッドセットを常に装着していれば、情報をキャッチする速度が今まで以上に早くなるだろう。

photo PCとスマートグラスのデュアルディスプレイ環境が構築できる

 さらに、PCとの併用も試してみた。筆者が確認したところ、ヘッドセットは「MacBook Pro」(16-inch, 2019)と接続しても動作することを確認した。つまり、MacBookとスマートグラスでデュアルディスプレイ環境が構築できるわけだ。

 実際にこの環境で仕事をしてみたが、狭いスペースでもデュアルディスプレイ環境を利用できるのはかなり便利に感じた。飛行機や列車の中、もしくは車の助手席などでも、2画面でPCワークしたい方にはオススメだ。

 続いて、スマートグラスをゲーム用のディスプレイとして活用できるかも確認した。コントローラーはAndroidに対応しているため、もちろんスマホゲームも遊べるが、筆者が試したのはPCやPlayStation 4(PS4)、PlayStation 5(PS5)向けのタイトルを、スマートグラスを使って遊べるかどうかだ。

photo ゲームをリモートプレイできるアプリをインストールしたコントローラー

 手順としては、コントローラーにゲームをリモートプレイできるアプリをインストール。その後PCやゲーム機と接続する。こうすることで、ゲームのプログラムはPCやPS4、PS5で動かし、その映像だけをスマートグラスにストリーミング配信できる。

 実際に試してみた感想としては、PCやPS4、PS5のゲームをスマートグラス内の大画面で遊べるのはすごい迫力だった。操作もコントローラーの画面上に表示されるボタンで行える。ただし、BT-40Sのコントローラーのサイズだと、画面上のボタンはやや操作しづらい。精密な操作がしたい場合は、別途ゲームパッドが必要だろう。

 最後に、電子書籍リーダーをインストールし、読書をする用途でも使ってみた。書籍やタブレット端末を持つ必要がなく、画面の発色も良いため、動物園や植物園に行ったときに電子図鑑を参照するときに重宝すると感じた。

 一方でページめくりの際はコントローラーを使う必要があり、やや面倒に感じた。音声入力でページめくりできるアプリがあれば、さらに使いやすいかもしれない。

 二宮金次郎のように歩きながら読書できるかどうかも試してみたが、これは難しかった。MOVERIO BT-40Sは解像度が高いだけに読書も快適だが、歩きながら小さな文字を熟読するのはやはり危険だ。室内にいるときや、電車などの交通機関に乗っているときに限定するべきだろう。

「ながら視聴」で時間を楽しく、有効に活用しよう

 コロナ禍が長引く中、家にいる時間が長くなり、動画視聴やゲーム、読書の機会が増えた人も多いだろう。MOVERIO BT-40SやBT-40を活用すれば、家事や作業をしながらでもさまざまなエンターテインメントを楽しめる。ぜひ“ながら視聴”で、時間を楽しく、有効に活用してほしい。

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提供:エプソン販売株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2021年4月6日

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