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» 2021年10月12日 10時00分 公開

1つのSIMで複数のキャリアが使える「マルチキャリアSIM」の魅力 IoTビジネスの可能性をNTTPCが広げる

[PR/ITmedia]
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 「IoT」(Internet of Things:モノのインターネット)という言葉が登場してから多くの年月が過ぎた。製造業をはじめとして、あらゆる業種でIoTを活用したシステムの導入が進んでおり、その市場規模は2025年に10兆円を超えるとの見方もある。ネットワークに接続されたIoTデバイスの活用は、さまざまな分野で広がり続けている。

 IoT技術の発展にはセンサーなどのIoTデバイスはもちろん、ネットワーク接続におけるモバイル活用も大きな役割を果たしてきた。IoTは「さまざまなモノがインターネットにつながる」ことを前提としており、あらゆる場所や環境に設置されたモノからデータを収集するためには、モバイルネットワークが必要不可欠といえる。

 すでにモバイルネットワークを使ったIoT事例は数多くあるが、IoT活用の拡大と共にデバイスの数も増えつつあり、その結果、設置したデバイスの分だけSIMも必要となる。このため、大量のSIMの開通や廃止、通信量の管理などに多くの手間がかかってしまうなど、運用面での課題も浮き彫りになっている。

 さらにIoT活用の重要性が今後も増していけば、モバイルネットワークに対して「確実に通信できる」ことが求められるようになる。昨今の「DX」のように、設置されているデバイスから得られたデータをもとに重要なビジネス判断をすることも増えているからだ。

 このようなIoTに活用するモバイルネットワークの接続性や通信の信頼性を高める手段として、1つのSIMで複数の通信キャリアに接続できる「マルチキャリアSIM」を活用したサービスが登場している。

 マルチキャリアSIMの提供が始まった理由の1つが、エリアカバレッジの確保だ。現在は4Gネットワークを中心にモバイル網が広範囲に張り巡らされ、「電波が通じない」と感じる場面は少なくなっているだろう。しかし、IoT機器はあらゆる場所に設置されるため、山間部やへき地はもとより、都市部でもちょっとした設置位置の違いでモバイル接続が不安定になることもある。

 その点、複数の通信キャリアが利用できれば、設置場所の利用環境に応じて接続するキャリアを選択できる。

 これはエンドユーザーだけでなく、IoTを活用したビジネスを展開するIoT事業者にとっても恩恵がある。1つのSIMであらゆる場所に対応できるということは、IoTデバイスを設置する現地での電波状況確認の手間を減らし、かつ同じキッティング構成でどこにでも出荷できることになる。マルチキャリアSIMならキャリアごとの契約も不要のため、デバイスとSIMをセットで一元的に管理できることも有利に働くだろう。

photo 国内の場合

 こうしたマルチキャリアで通信できるIoT向けSIMの提供に向け、開発を進めているのが株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ(以下、NTTPC)だ。同社はNTTグループにおいて国内の中堅・中小企業向けICTサービスを手掛けており、その分野はネットワーク事業(IP-VPNの「Master’sONE」、法人向けプロバイダー「InfoSphere」、SD-WAN、モバイルなど)やデータセンター事業に加え、セキュリティ、IoTなど多岐にわたる。

 同社は1枚のSIMでNTTドコモとKDDIの回線を使える「Master’sONE/InfoSphereモバイルマルチキャリアタイプ)」(以下、「マルチキャリアタイプ」の商用サービス化を進めており、現在トライアル用のマルチキャリアSIMも提供中だ。1枚のSIMで設置場所のモバイルネットワーク状況を気にすることなく使えるため、「実際にIoT機器を設置してみたら、つながらなかった」といった事態を回避できる。

 マルチキャリアSIMの活用が見込まれているのは、太陽光設備や工場などの設備監視、警備会社の防犯監視/緊急通報装置、地方自治体の防災/見守りといったインフラや防犯に関わるもの、さらに決済端末を利用する決済事業者や金融機関などが挙げられる。いずれも“信頼性の高いネットワーク環境”を求めている分野での活用が見込まれている。

 マルチキャリアSIMの強みは国内だけにとどまらない。マルチキャリアタイプは、海外の約160か国でローミングサービスを利用できるので、国内と同じキッティング構成のままIoTデバイスを海外に持っていくだけで、現地通信キャリアとの契約や設定などをせずにすぐ使える。しかも国内外問わずインターネットだけでなくVPNも利用できるので、VPNによるセキュアなネットワークの利用が可能だ。

photo NTTPCの斉藤暁子氏(サービスクリエーション本部 第二サービスクリエーション部 サービスクリエーション担当 担当課長)

 NTTPCの斉藤暁子氏(サービスクリエーション本部 第二サービスクリエーション部 サービスクリエーション担当 担当課長)は、マルチキャリアSIMサービスを展開するきっかけを次のように説明する。

 「1枚のSIMで複数のキャリアが使えるというものは、実は海外のローミングではよくあるものでした。しかし、日本国内においてはこれまでマルチキャリアSIMのメリットを分かりやすく訴求するサービスがありませんでした。1枚のSIMで複数のキャリアが使えるというのは、モバイルのエリアカバレッジも広がりますし、通信の信頼性も高まります。今回、開発前に実施したプレセールスでも国内利用、海外利用共にマルチキャリアSIMに対してお客さまニーズが高いことが分かりました。今回マルチキャリアタイプを提供することで、潜在的な需要を掘り起こせるのではないかと期待しています」(斉藤氏)

2つのキャリアを使えるメリット──ユーザーに聞く

 そんなNTTPCの「マルチキャリアタイプ」をPoC(Proof of Concept:概念実証)として検証しているのが、アズビル株式会社(東京都千代田区)だ。計測と制御を中心とし、主にビルや工場向けの制御機器を開発、販売するメーカーで、近年はIoTを活用した製品も取り扱っている。

 実際にNTTPCのマルチキャリアタイプを試しているのは、同社の柴本覚氏(ビルシステムカンパニー ファシリティマネジメント本部 データウェアセンター センター長)だ。柴本氏が担当するサービスでは、中央監視システムと接続した遠隔システムで国内外合わせて約4000棟のビルを管理している。中央監視システムから得られた収集データを元に、システム診断や制御動作点検などの保守サービス、省エネルギー化に向けた運用改善や設備更新を提案している。

photo (アズビル提供)

 そのうちモバイルネットワークを経由して遠隔接続を行っているビルは約2600棟。固定回線をビルごとに用意する必要が無いため、環境構築の利便性は高まったものの、ビルの立地や時間帯によっては接続状況が安定しないなど、設置場所の環境に通信状況が左右されることもある。

 そのような場所の一部で試験的にマルチキャリアタイプを導入したところ、これまで立地の関係で通信品質が安定していなかった場所が劇的に改善された。柴本氏は「マルチキャリアSIMのポテンシャルを感じました」と太鼓判を押している。

photo アズビルの柴本覚氏(ビルシステムカンパニー ファシリティマネジメント本部 データウェアセンター センター長)

 モバイルネットワークの電波状況が悪い場合、マルチキャリアSIMが無かった時にはISDNやADSL、光回線といった代替となる固定回線を構築するしか対処法が無かった。設置のための工事が必要でコストも追加でかかり、接続までの期間も含め、顧客の納得感を得るのは大変だった。

 近年、ビルに設置されている中央監視システムと遠隔接続したクラウドサービスやエネルギー管理の需要は増えている。「これから遠隔接続予定の物件、ISDNやADSL回線終了に伴う回線切替えの物件などはマルチキャリアSIMを積極的に推進していこうと思います。コスト面でも通信量が少ない現場は今までより安くなる場合があります」(柴本氏)

海外での活用も

 アズビルは海外向けにもIoT機器を出荷している。しかし、現地で通信回線をどのように確保し保守/管理していくかという課題もあった。

 「日本との遠隔接続を構築する際、従来はお客さまに都度海外のキャリアと契約していただく必要がありました。そのため手続きは煩雑で、機器の設置も大変です。しかしマルチキャリアタイプであればローミングが活用できますし、国内でわれわれがキッティングして送ればいいので簡単に使えます。ルーターを使用したネットワークの構築もできるので、海外に向けた環境構築の工程は大幅に改善されます」(柴本氏)

 柴本氏はマルチキャリアSIMについて「現在は、各種センサーや制御機器とコントローラー間は配線でつながれて多くの情報をやりとりしていますが、モバイルネットワークが安心して使えるようになると配線レスのシステム構築が可能となり得るのは大きな魅力です。今後はチップSIMなどが搭載された安価で小型のデバイスを用いて、通信の信頼性や安定性が向上するサービスを作れたりすると、もっとビジネスが拡大するのではないかと期待しています」と語った。

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固定回線の代替に効くマルチキャリアSIM

 柴本氏が語ったように、マルチキャリアSIMが活躍する場は今後も増えていきそうだ。例えば、2024年1月に終了が予定されているISDNサービス「INSネット ディジタル通信モード」の代替手段としても有効だろう。

 ISDN回線のリプレース需要としては、お店の決済端末用回線をリプレースするなどの需要も出てきている。そうした場所でもキャリア冗長とエリアカバレッジが求められている。こうした現場においてはマルチキャリアSIMが有効だ。

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 「ISDNが使われてきた現場では、やりとりするデータ通信量は少ないが、“必ず通信できなくてはいけない”といった要件が求められてきました。こういった場所では設置場所の電波環境が変わっても継続して安定した通信ができるマルチキャリアSIMが活躍できるのではないかと考えています」(斉藤氏)

 NTTPCでは、マルチキャリアタイプについて、取り外し可能な通常のカード型SIMに加え、将来的には組み込み用のチップSIMの提供も予定している。カード型SIMに比べて振動耐性や衝撃耐性に優れるため、活用の幅はもっと広がるだろう。

NTTPCのマルチキャリアSIMの可能性

 幅広い活用が期待されるマルチキャリアSIMだが、NTTPCを選ぶメリットはどこにあるのだろうか。同社が提供するマルチキャリアタイプの強みとして、SIM管理など運用管理のしやすさが挙げられる。

 NTTPCが提供するマルチキャリアタイプでは、Web上の管理画面「カスタマーコンソール」から、SIMの発注・解約処理、SIMの通信量確認などを一括して管理できるサービスが提供される。従来のシングルキャリアSIM「スタンダードタイプ」も同じコンソールUIから管理できるため、マルチキャリアタイプとの併用の際も簡単に管理できる。

加えて、海外利用のSIMも国内利用のSIMと同じコンソールで管理できるので、海外現地キャリアごとの支払もせず、一元的に国内外のSIMを管理できる。国ごとに発生するSIM管理や支払の手間がなくなり、運用稼働の削減が図れるのも強みだ。

 同社はマルチキャリアSIMを始めとするモバイルネットワークの部分をしっかり担うことで、お客さまが本業に集中できる環境を提供していく考えだ。今後もカスタマーコンソールの機能向上やAPI連携、チップSIMのような新たなサービス拡充も予定しており、より多様な顧客ニーズにも応えていく。

 特にマルチキャリアSIMは活用できる適応領域が広く、現在NTTPCでは無料トライアルも実施しているので、気軽に試せる環境が用意されている。

 IoTのモバイルネットワークに課題をお持ちであれば、NTTPCに相談してみてはいかがだろうか。

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提供:株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2021年12月11日