ビジネスPCにWindows 11は導入すべきか? ハイブリッドワークを見据えた企業ITの将来像

» 2022年03月03日 10時00分 公開
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 2021年10月のWindows 11登場に合わせ、多くのPCベンダーが新モデルを投入している。同時に、既に企業などで導入済みのビジネスPCを新OSにアップグレードするかどうか、情報システム部門では議題に上りつつあるはずだ。

 「Windows 10のままでいいのか、Windows 11に更新するべきか。そして、更新する場合、大量のWindows 10 PCをどのようにしてWindows 11に入れ替えればいいのか」──このような疑問について、日本マイクロソフトの仲西和彦氏(デバイスパートナーソリューション事業本部マーケティング戦略本部部長)は、COVID-19パンデミック以降に重要となっているハイブリッドワークへの対応を考えた場合、その用途に合ったビジネスPCとWindows 11の導入は重要であると説明する。

ビジネスPCはWindows 11の恩恵を受けられるか?

 仲西氏はハイブリッドワークでWindows 11がもたらすメリットについて、生産性とコラボレーション、安全性、そして、運用管理における一貫性を挙げる。

photo 日本マイクロソフトの仲西和彦氏(デバイスパートナーソリューション事業本部マーケティング戦略本部部長)

 スナップレイアウト機能によるウィンドウレイアウトやペン、音声、画面タッチによる操作など、ナチュラルに操作できるユーザーインタフェースを用意することで生産性を向上させ、TeamsのWindows 11への統合やAIによるノイズ抑制、テレビ会議における背景ぼかし機能の導入によりコラボレーションが進化、多要素認証を強固にするセキュリティチップTPM2.0との連携など、Windows 11で実装した機能強化に加えて、運用管理における一貫性のメリットを強調する。

photo ハイブリッドワークのために開発したWindows 11。運用管理の一貫性にメリットがある(クリックで拡大)

 運用管理の一貫性では、Windows 10からWindows 11への移行において「不自然な努力をせずに、いかにしてスムーズに移行できるか」(仲西氏)を目指しているという。その実現で重要となるのがアプリケーションの互換性と移行負荷の軽減だ。

 アプリケーションの互換性問題を解決するツールやサービスとして、仲西氏は「Test Base for Microsoft365」(以下、TBFM365) と「App Assure」を取り上げている。

 TBFM365はMicrosoft365ユーザー向けのクラウドサービスで、ユーザーが開発したアプリケーションをAzure上に展開している仮想Windows 11で動作させることで、検証と動作状況のレポートを出力する。この動作検証で問題が判明した場合、App Assureによる無償支援を受けられる。App AssureはWindows 11以前からOSの移行などに伴う互換性問題を解決する支援サービスで、Microsoft365ユーザーが利用できるFastTrackのサービスとして提供している。App AssureではOS移行だけでなくInternet Explorer 11からEdgeへの移行、仮想マシンサービスへの移行も支援する。

photo ユーザー側で移行計画と検証を実施した後に発生した問題の解決にApp Assureを窓口にしてマイクロソフトの支援を受けられる(クリックで拡大)
photo 日本マイクロソフトではクラウド展開サービスを用意しているが、PCベンダーのサービスと組み合わせることでより使い勝手がよくなると仲西氏は述べている(クリックで拡大)

PCベンダーのWindows 11対応

 レノボ・ジャパンの製品企画部でモダンプラットフォームグループマネージャーを務める元嶋亮太氏は、レノボ・ジャパンの製品がWindows 11への移行にどう対応しているかを解説している。レノボ・ジャパンでは、Windows 11を導入した製品を2021年10月5日以降、順次出荷。また、レノボ・ジャパンで検証したデバイスの互換性情報を公開するなど、総括的にWindows 11への対応を進めている。

photo レノボ・ジャパンの製品企画部でモダンプラットフォームグループマネージャーを務める元嶋亮太氏

 そのような中で、Windows 10を導入している製品については、マイクロソフトの大規模アップデートの新しいサイクルに合わせてWindows 11への移行を検討し始めてほしいとレノボ・ジャパンは考えている。Windowsのサービスオプションが2021年の21H1までの半期チャネル(Semi-Annual Channel: SAC)から1年に一度のサイクルでアップデートする21H2で一般提供チャネル(General Availability Channel: GAC)に変更される。Windows 10を導入している製品では、21H2を適用した後も2022年の22H2までサポート期間が確保できるので、その間にWindows 11の検証作業を進めて、22H2のタイミングでWindows 11へ移行するのが望ましいという。

photo Windows 10ユーザーは21H2の大規模アップデートを適用した後に互換性検証作業に取り掛かり、22H2でWindows 11に移行するのが望ましい(クリックで拡大)

 Windows移行時期の検討で注意したいのがOSのサポート終了(EoS)時期だ。公表されているEoSはWindows 10 21H2で2023年6月13日(HomeとPro)もしくは2024年6月11日(エンタープライズ、教育、IoTエンタープライズ)までとしている。しかし、Windows 10 2004では、EoSが全てのエディションで2021年12月14日と既にサポート期限が終わっている。また、Windows 10そのもののEoSも2025年10月14日とマイクロソフトは予告している。

 元嶋氏は、Windows 10 2004導入製品は速やかにアップデートすることを勧めるとともに、21H2を適用しても2025年に予定されているWindows 10のEoSまでは大規模アップデートが必須であることを考えても、22H2のタイミングでWindows 11に移行するのがいいだろうと説明している。

「Modern IT」への移行が鍵を握る

 元嶋氏は、新しい時代にIT部門が対応していくためには、個別の働き方に合わせた業務環境の提供や働く場所を問わずにセキュリティレベルを整える仕組みを構築する必要がある一方で、以前から進めていたDXの取り組みでは「効率化」が求められていると話す。

 この新しい流れに対処していくため、従来の「Traditional IT」から「Modern IT」への移行が必要だと説く。Traditional ITでは単一のデバイスと社内ネットワークとレガシーなソフトウェアを用いて、IT部門が全てを管理していたが、Modern ITでは働き方に合わせたデバイスを選択し、クラウドベースとSaaSアプリを用いて、出来ることは従業員自身に任せるセルフサービスの管理になっていく。

photo Windows 11ではユーザーに合わせたデバイスの自由な選択やクラウドの活用によってIT管理負荷を軽減することも重要になる(クリックで拡大)

 レノボ・ジャパンの金野勉氏(サービスセールス&マーケティング本部シニア・ソリューション・アーキテクト)は、Windows 11の企業導入をいかにして効率よく進めていくかについて、クラウドサービスを活用するModern ITの概念とともに説明している。

photo レノボ・ジャパンの金野勉氏(サービスセールス&マーケティング本部シニア・ソリューション・アーキテクト)

 従来のデバイスセントリックなTraditional ITにおける新世代Windowsの導入はOSイメージの作成からクローニングの作業によって進めていた。しかし、ユーザーセントリックのModern ITでは、Windows Autopilotのようなゼロタッチデプロイメントやプロビジョニングの活用で進めていくことを目指している。

 PCメーカーであるレノボはPCの初期キッティングを生産工場で迅速かつ効率的に実施できる。さらに、導入した後に必要になるリカバリーや大規模アップデートについても、クラウドからのOSリカバリーや更新のマネジメントサービスを提供することで、Windows 11の導入による作業負荷を軽減し、かつ、リードタイムの短縮や導入コストの削減を可能にしている。

photo クラウドベースのWindows AutopilotでWindows 11を導入すれば、従来キッティングセンターで発生していた作業負荷を軽減できる(クリックで拡大)

 レノボ・ジャパンでは、Lenovo Baseline Autopilotや出荷済み製品登録サービスなどをWindows Autopilotと連動した出荷サービスとして提供。出荷済み製品登録サービスでは、通常工場出荷時でのみ対応できる製品登録作業ついて、レノボの工場から出荷済みの製品に対しても後付けで登録ができるといった、PCメーカーだからこそ可能になるサービスを手掛けている。

 また、同様なサービスとして「Ready to Provision」についても金野氏は説明している。このサービスは企業納入案件で多数準備した出荷製品に対して共通の導入イメージである「マスターイメージ」を用意するサービスだ。

 従来はWindowsイメージとドライバ、そしてクライアントごとに指定してあるアプリケーションをセットにしたカスタムイメージを用意していた。この場合、組み込むデバイスや使用するアプリケーションが変わるたびにイメージを更新する必要があり、その管理に多大な労力がかかっていた。

 Ready to Provisionでは、Windowsとドライバだけをマスターイメージとして用意し、クライアントごとに代わるアプリケーションについてはクラウドからダウンロードして導入する。また、クラウドからダウンロードするイメージが大きくて時間がかかるといった場合、従来はキッティングセンターでクラウドからダウンロードしてイメージを用意していたが、レノボ・ジャパンでは工場出荷段階でクラウドから導入し、その状態で出荷するという新しい「Ready to Provision+」サービスも提供している。

photo クラウドからユーザーごとにアプリケーションのイメージをダウンロードするReady to Provisionに加えて、レノボが工場でダウンロードしてマスターイメージに組み込むReady to Provision+も提供している(クリックで拡大)

 加えて、マスターイメージ作成ではこれまでデバイスごとに静的イメージを用意していたが、これだと導入する機種ごとにマスターイメージを作成する必要があり、IT管理部門に大きな負荷を与えていた。これを、1つのマスターイメージで複数の機種に導入できる動的イメージを用意する「Lenovo Smart Image」を採用することでIT管理部門の負荷を軽減できるという。

 OSのクラウドリカバリーについてもレノボ・ジャパンでは「Lenovo Cloud Recovery」を提供している。BIOSメニューから有線LAN経由でLenovo CloudにHTTPSセッションを確立したうえで、クライアントごとに固有のOSイメージをLenovo Cloudからリカバリーできる。このサービスではOSのリカバリーに限らず、レノボ・ジャパンが定期的にクラウド上のOSイメージをアップデートすることで、大規模アップデートにも対応できる。

photo BIOSからCloud Recoveryを呼び出し、ユーザー認証をクリアするとリカバリーするOSを選択するだけでOSをリカバリーできる(クリックで拡大)

 レノボ・ジャパンではDevice as a Serviceも提供している。このサービスでは、PCをはじめとするハードウェアと保守運用サービスを全てサービス料として月額で支払うことで利用できるだけでなく、専用のサポートプログラムや管理ポータルの提供も予定している。

 金野氏は、レノボ・ジャパンが用意したModern ITへのシフトや社内展開手法の導入、さらには、サブスクリプションプランを含めた新しい仕組みの採用を新しい働き方に対応すべく検討することの価値を訴えている。

 新しい働き方、Windows 11導入、ハイブリッドワークを実現するソフトウェアとハードウェア──企業のビジネスPCで困り事があるなら、まずはレノボ・ジャパンに相談してみてはいかがだろうか。課題の洗い出しから解決策まで、あなたのビジネスをスムーズにする策を提示してくれるはずだ。

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提供:レノボ・ジャパン合同会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2022年3月9日