その分析、本当に正しい? データに踊らされない基本スキルが身に付く新資格 専門家が解説

» 2022年11月07日 10時00分 公開
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 ビッグデータという言葉を私たちが耳にするようになって10年以上が経過した。スマホやPCなどを多くの人が持つ現在、企業が収集できるデータの種類や量も確実に増えている。

 総務省が2020年に発表した「令和2年版情報通信白書」では、企業が活用しているデータのうち、POS、EC、顧客の動画視聴といった幅広いデータの活用が5年前と比べて広がっていることが分かった。

photo 総務省「令和2年版情報通信白書」より。5年前と比べ、さまざまなデータの活用が広がっている

 しかし海外に目を向けると、日本企業のデータ活用は依然として後れを取っている。日々蓄積していくデータを企業がより積極的に活用するためには、データの価値を理解し、分析できる人材の存在が不可欠だ。

 データを適切に扱うスキルを向上させるには、ひたすら実務経験を積んだり、独学で学んだりといった方法があるが、IT資格の取得も一策になるだろう。データアナリスト向けの資格はさまざまな種類があるが、その中でおすすめの一つがグローバルで活動するIT業界団体「CompTIA」が提供する「CompTIA Data+」(コンプティアデータプラス、以下、Data+)だ。

 Data+は一体どのような資格なのだろうか。他の資格とどのような違いがあるのか。同団体でチーフテクノロジーエバンジェリストを務めるジェームズ・スタンガー氏に聞いた。

業種を問わず役立つデータ分析の“入門”資格

 Data+は22年2月に英語版、8月に日本語版の提供が始まった新しい認定資格だ。数字や文字の羅列にしか見えないデータから洞察を導き、企業がデータに基づいた意思決定をできるようなレポートを分析結果から作成する――という課題に受験者が対応できるかを問う。

 18〜24カ月程のデータ分析の実務経験を目安に設計した認定資格だ。スタンガー氏が「これからデータ分野に進む方やアナリストを目指す方向けの認定資格です」と説明する通り、業種を問わずデータを扱う人が最初に受験する“入門”としてぴったりの資格だ。

 試験は「データの概念と環境」「データマイニング」「データアナリシス」「ビジュアライゼーション」「データガバナンス、データ品質と管理」という分野から出題する。例えば「データアナリシス」ではあらかじめ設定したシナリオに対し、受験者が適切な統計手法を用い、基本的な分析を行えるかなどを評価する。

 「ビジュアライゼーション」では、シナリオに基づいたレポート作成や分析結果をグラフや表などに可視化できるか、「データガバナンス、品質と管理」ではデータガバナンスの概念の要約やデータを適切に管理できるかなどを問う。

photo データアナリストの“入門”として、基本的な知識やスキルが身に付く

 Data+を持っていれば、データのライフサイクル(データを収集、蓄積、そしてアウトプットするまでの一連の流れ)に対応するスキルがあると証明できる。業務でデータを取り扱っている人の中には得意な分野もあるだろうが、「データのライフサイクル全てのスキル」という観点では、不足スキルも多いかもしれない。Data+の取得により、基本的なデータを扱える“即戦力”となるスキルを過不足なく習得している証となるだろう。

 Data+は日本国内に限らず、海外で通用する認定資格である点も特徴だ。もし海外勤務やグローバルと連携しながら働く機会があれば、基本的なデータ分析の知識やスキルを保有していると一目で明らかにできる。

 加えて、汎用性が高い点もData+のポイントだ。Data+はデータ分析の“入門”としておすすめの資格だが、中には特定の分析ツールを扱うスキルを証明する資格を取得したいと考える人もいるだろう。そうした資格もデータベースの概念などの知識は身に付くので有用であることは間違いないが、初めてのIT資格ならちょっと待ってほしい。

 なぜなら初めにData+に合格すれば、データを扱うための汎用性の高い知識を身に付けられるからだ。フィルタリングやソート、日付関数、論理関数、集約関数、システム機能、パラメータ化、インデックスの作成、サブセットといったデータの操作方法に加え、なぜこうした処理が必要なのかも分かるようになる。

 Data+で得た知識は、業務でどのような分析ツールを利用することになっても役に立つ。ツールの使い方は知っていても、なぜその操作が必要なのかという理由は知らないでいると、分析ミスにつながってしまうこともあるだろう。そして利用するツールが変わったら、元のツールの知識も使えなくなってしまうかもしない。

 Data+なら業務でどのような種類のツールを使うことになっても、ローデータを分析して洞察を導き、経営方針を決定する際に裏付けとなるレポートを作成する知識とスキルが身に付く。

データの民主化に伴う人材不足の露呈

photo データアナリストの“入門”として、基本的な知識やスキルが身に付く「CompTIA」でチーフテクノロジーエバンジェリストを務めるジェームズ・スタンガー氏

 これまでもCompTIAはデータアナリスト向けのIT資格を運用してきたが、なぜData+という新しい資格を開発したのだろうか。

 「背景にはデータの民主化があります」とスタンガー氏は語る。これまで一部の大企業のみが利用していた膨大なデータを、規模の小さな組織でもビジネスに活用していこうという機運が高まったことを意味する。

 しかしデータを「活用できるようになった」だけであり、「適切に活用できる」とは別の話で、データを扱えるアナリストは不足しているのが現状だ。

 「企業のマーケティング、リサーチャー、顧客担当など多くのビジネスパーソンにとってデータは必要不可欠なものになりました。しかしデータがどこにでもあるからといって、その扱い方を知っている人材がいるわけではありません。収集した膨大なデータから正確な分析を行う人材が求められています」(スタンガー氏)

 そこでCompTIAはデータを日常的に扱う数千を超える専門家に、データアナリストにはどんな知識やスキルが必要かを尋ねるヒアリングを行った。そこで得た結果をもとに、データから戦略的な情報を見つけ、レポートを作成するまでの一連の流れをData+の出題範囲に反映している。

 Data+の取得は、営業、マーケティング、人事などデータ活用に取り組む業務の一助になる。「Data+は従業員の付加価値を高めるものにもなります」とスタンガー氏がいう通り、職務横断的なスキルは、変化が激しく先行き不透明な今の時代にまさに求められている資格だろう。

 「データを扱うのはあくまで人であり、ツールではありません」とスタンガー氏がいうように、AIなどでデータライフサイクルの自動管理が進んでも、人による適切なデータガバナンスは重要だ。

 データを適切に扱い、分析し、それをもとにコミュニケーションが取れるようになる――このようなデータリテラシーが部門や全社的に向上すれば、企業のデータ活用は一層進むだろう。

 データそのものは何も生まないが、分析し洞察を見いだし、誰の目にも分かるようにレポーティングすることで、新しい価値を生み出すものとなる。それは革新的なサービスの開発や、カスタマーエクスペリエンスの向上につながる。また経営者の主観に頼らず、第三者の目に明らかな形でデータドリブンな意思決定ができるようにもなる。

 データに真の価値を見いだすには、高いデータリテラシーを持った人材が必要だ。Data+の取得はゴールではなく、データ分析の業務を始めるスタートラインに立つためのものだ。日々データを扱う業務に就いていたり、データ活用の重要性を感じていたりするなら、Data+の受験をぜひ検討してみてはいかがだろうか。

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提供:CompTIA
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2022年11月20日