SB C&Sの商品開発力と技術で生まれるコンシューマビジネスの可能性 耳にハートを飾るイヤホン「HeartBuds」が実現できた理由

» 2023年03月02日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]
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 ソフトバンクとそのグループ会社でIT流通事業を担うSB C&Sは、スマートフォンアクセサリーのトータルブランド「SoftBank SELECTION」の商品として、アクセサリー感覚で身に着けられるハート型の完全ワイヤレスイヤホン「HeartBuds」を展開している。

 おしゃれアイテムとしてSNSでも話題になったHeartBudsはどのようなきっかけで商品化されたのか。企画から製造、店頭に並ぶまでの役割分担はどのようなものか。HeartBudsに携わったソフトバンクの芥川直也氏(モバイル事業推進本部 パートナービジネス統括部 パートナービジネス3部 部長)と、SB C&Sの石川純二氏(コンシューマ事業本部 商品本部 副本部長)に話を聞いた。

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ワイヤレスイヤホンの市場が大きく拡大 その背景は

 富士キメラ総研が2022年6月に発表した調査レポートによると、21年における世界のワイヤレスイヤホン/ヘッドフォン生産台数は3億5600万台で、27年には6億3000万台にも達すると予測されている。コロナ禍でリモートワークやオンライン授業が増えたことによる需要の高まりに加え、機能やファッション性を追求した商品が続々と登場するなど、ユーザーの選択肢が増えたことで市場が拡大している。

 特に「TWS」(True Wireless Stereo)とも呼ばれる完全ワイヤレスイヤホンは、比較的高価格帯のミッドレンジ〜ハイエンドモデルを中心に音質の改善やバッテリー性能の向上が進んでおり、今後も市場拡大が続くものと予想される。

 このように完全ワイヤレスイヤホン市場が注目される中、ソフトバンクとSB C&Sは22年6月に「SoftBank SELECTION」ブランドからハート型の完全ワイヤレスイヤホン「HeartBuds」を発売した。

 「かわいいワタシでいたいから、ハートのイヤホン」──そんなキーコンセプトで登場したHeartBudsは、アクセサリー感覚で身に着けられるおしゃれアイテムとして話題となり、発売から半年以上が経過した現在も販売数を伸ばし続けている。

 このユニークなイヤホンは、どのようにして誕生したのか。商品の企画開発を担当したソフトバンクの芥川氏は、もともとはイヤホンやバッテリーなどのモバイル関連商品に何らかの付加価値を持たせたいという思いから企画がスタートしたと説明する。

 「コロナ禍が徐々に収束しつつある中、電車内などでワイヤレスイヤホンを身に着けている人を目にする機会が増えています。そこで気になったのが、メイクやアクセサリー、ファッションに気を遣っているのに、イヤホンだけは機械的、ガジェット的な見た目という違和感でした。イヤホンにもおしゃれ、かわいいという感覚で選べる付加価値があってもいいのではないかと発想したのが、HeartBudsの企画、開発に至った出発点です」(芥川氏)

欲しい人だけに刺さる、明確なターゲットを決めた商品開発はチャレンジングなものに

 ソフトバンクではまず、おしゃれ、かわいいという観点でデザインを考えたイヤホンを複数用意して市場調査を行った。その結果、一目見て欲しくなるという評価が圧倒的に高かったのがハート型だったと芥川氏は話す。

 「私たちはスマートフォンの販売を伸ばすためのGTM(Go To Market)戦略を立案したり、プロモーションを担当したりする部署にいるので、当初は販促物とするのか、商品として開発するのかという部分で迷いながら市場調査を実施しました。複数の選択肢のうち、ハート型のイヤホンだけは多くの回答者から絶大な支持を得たことから『これならいける』と判断し、まずは販促物・商品を問わずに開発を進めました」(芥川氏)

photo ソフトバンクの芥川直也氏(モバイル事業推進本部 パートナービジネス統括部 パートナービジネス3部 部長)

 ソフトバンクが実際に商品開発を持ち掛けたのはSB C&Sだった。SB C&Sはコンシューマ向けの「SoftBank SELECTION」ブランドのスマートフォンアクセサリーを企画、開発するとともに、オーディオブランド「GLIDiC」(グライディック)として既に完全ワイヤレスイヤホンも展開している。何よりも両社ともにソフトバンクグループ企業として、企画、開発にかかわる意思疎通やスピードなどグループシナジーを期待できることが理由だった。

 商品開発の話を持ち掛けられたSB C&Sでは「これまでにないユニークな発想に戸惑いながらも、自社オーディオブランド『GLIDiC』で培ってきたノウハウで必ず実現できると確信し、新商品の共同開発を進めることを決めた」──そう振り返るのは、SB C&Sでコンシューマ事業を担当する石川氏だ。

photo SB C&Sの石川純二氏(コンシューマ事業本部 商品本部 副本部長)

 「SB C&Sではこれまで、ターゲットユーザーを広くとる商品の開発が中心であり、このイヤホンのように欲しい人だけに刺さる、明確なターゲットを決めた商品開発はチャレンジングなものでした。しかし、ソフトバンクのマーケティング能力とSB C&Sが得意とする商品開発・生産能力という両社の得意分野を商品コンセプトに生かせると考え、共同開発に取り組むことにしました」(石川氏)

ハート型のイヤホンを作るために

 新しいイヤホンを共同開発するにあたり、ソフトバンクが提示した「ハート型」というデザインは従来のイヤホンとは異なる設計が必要だった。SB C&Sではこのデザインの中に、完全ワイヤレスイヤホンとして必要な機能を搭載できるように設計。イヤホンの大きさや太さ、同梱するイヤーピースの数や形状などを議論しながら開発を進めた。

 「新しいイヤホンは企画から試作品の完成まで非常に短期間のうちに進めることができました。このようなスピード感は外部に委託した場合には決して得られないものであり、ソフトバンクグループとしてのシナジーが十分に生かされたと考えています」(芥川氏)

 このような開発工程と並行して決まっていったのが、販促物ではなく商品として開発することだった。先ほどの市場調査ではハート型イヤホンだけが1万円を超える高額な価格設定でもユーザーからの反応が良い結果が出ており、これも商品化を後押しした。

 「開発を進める中でファッション性に優れた完成度の高いイヤホンが出来上がりました。スマートフォンと一緒に購入してもらえるようにソフトバンクショップでの販売に加え、生活雑貨専門店のロフト、通信販売のフェリシモからも取り扱いたいという話があり、両社限定の大口取引契約も結びました」(芥川氏)

 実際の商品開発において、最もこだわったのが「色」だ。

 「最初の商品ではレッドとピンクの2色を用意することにしたのですが、同じ割合の塗料を配合しても温度や湿度、光の当たり方によって色味が変わるため、その調整が最も難しく苦労をした部分でした」(石川氏)

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 「色については、さまざまなパターンを出してもらいながら何度もやりとりして決定しました。同じハート型でも、かわいいと感じる形と色は単純ではありません。20代の若手社員やデザイナーの意見も聞きながら徹底的にこだわりました。このような無理をSB C&Sに聞いてもらえたのも、グループシナジーの大きな効果だと実感しています」(芥川氏)

ハート型のイヤホン、男性にも使ってほしい

 こうして22年6月から販売が開始された完全ワイヤレスイヤホンのHeartBudsは、SNS上で「かわいい」「一目ぼれした」といったコメントが数多く投稿されるなど人気を博し、出荷台数も右肩上がりに増え続けている。

 発売して半年後の12月には、ブルーとパープルの2色を新色として追加。有名女性タレントを起用してイヤホンの色に合わせたファッションコーディネートを提案するといったプロモーションも展開した。ちょうどクリスマスシーズンと重なったこともあり、12月はこれまでにない売上を達成した。

 「キーコンセプトでも分かるように、発売当初は若い女性をターゲットにしていましたが、ふたを開けてみると“かわいい”に年齢は関係ないということを思い知らされました。これまでの購買層を見ると10代から60代まで幅広い層にお使いいただいており、プレゼントとして購入する男性のお客さまも少なくありません。女性だけでなく男性にも使ってほしいと考えています」(芥川氏)

 芥川氏によると、今後も新色の追加を予定しているほか、“接続”や“充電切れ”を通知する音声にアイドルや声優を起用するといった新商品も検討している。将来的には海外展開も視野に入れている。

 SB C&Sの石川氏は、今回の経験を新しい商品開発に生かしたいと話す。

 「当社ではこれまでにもユニークな商品を提供してきましたが、今回の商品開発の経験を生かして、生活を豊かにするような商品づくりに継続してチャレンジしていきたいと考えています」(石川氏)

 今回はソフトバンクとSB C&Sの事例となっているが、SB C&Sはソフトバンクグループ企業以外との協業も大歓迎という方針に変わりはない。

 「当社は『SoftBank SELECTION』『GLIDiC』といった自社ブランドのほか、ソフトバンクグループ企業以外の各社プライベートブランド商品の受託開発も行っています。モバイル関連商品を中心に、さまざまなコンシューマ向けデジタル商品の企画、開発、生産を請け負う技術力を有しているだけでなく、商品の流通までを一貫して対応できる支援体制も用意しています」(石川氏)

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 SB C&Sの強みはグループ外にも発揮されるはずだ。コンシューマ向けデジタル商品を世に送り出したいと考えているなら、同社に相談してみてはいかがだろうか。きっと心強い援軍となるはずだ。

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