Webサイト運用は「自分たちの手で」 懸念点は作業コストとセキュリティ Webマーケのプロが明かすポイントは?

» 2023年05月30日 10時00分 公開
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 「SNS全盛期」「時代は動画マーケティング」などといわれるようになり、企業の情報発信の方法が多様化している。しかし、その中核を担うものが「Webサイト」であることは変わっていない。SNSや動画からの遷移先はWebサイトであり、インターネットでの企業活動の基盤や情報の集約点として、顧客やユーザーに情報を届ける役割の重要性は引き続き健在だ。

 新たにWebサイトを立ち上げる機会は少ないかもしれないが、企業ブランドの発信強化やマーケティングの効果アップを狙ってサイトをリニューアルするケースが増えている。もちろん、新会社のWebサイトやキャンペーン用の特設サイトなどを新設する場合もある。

 そんなとき、Webサイトを公開して満足してしまうのはNGだ。Webサイトをビジネスや対顧客コミュニケーションの基盤として活用するには、Webサイトの目的を明確にして継続的に「運営」することが欠かせない。自社の認知拡大なのか製品の購入なのかなど目的を決め、マーケティングやビジネス戦略とひも付いた情報の更新やコンテンツの追加をする運用・管理が効果的だ。

 この視点を意識すると、Webサイトを制作・運用・管理するコンテンツ管理システム(CMS)の利便性が重要だと気付くはずだ。作って終わりではなく、情報の更新から情報セキュリティ対策まで任せられ、自社の目的達成を支えてくれるCMSをどう選べばいいのか。今回、企業のマーケティング戦略やWebサイト構築を手掛けるオロ(東京都目黒区)でWebサイト制作チームのトップを務める城本大地氏に話を聞いた。

photo オロの城本大地氏(マーケティングコミュニケーション事業部WEBソリューショングループ グループ長 チーフWEBディレクター)

Webサイトの運用は「自分たちの手で」 円滑な情報発信で効果UP

 一昔前までWebサイトの制作や運用は、サーバなどITインフラの知識とHTMLやCSSといったプログラミングの知識を必要とした。しかし近年は、クラウドサービスの登場によってITインフラの管理を省略できるようになった。Webサイトの制作面でもCMSの編集機能「ブロックエディタ」などを活用すればノーコードで見栄えが良いWebサイトを作れる。

 「CMSが進化してWebサイトの制作や運用のハードルが下がり、エンジニアではない事業部の担当者でもWebサイトを作れるようになりました。もちろん、私たちプロがWebサイト訪問者に対する適切な導線の構築やUI(ユーザーインタフェース)の最適化など、ビジネス戦略と密接に結び付いた設計で協力できる部分はまだまだ多いと自負しています。そのうえで、企業の担当者が運用できる部分は自分たちの手でできるような仕組みを構築しています」(城本氏)

photo Webサイトの制作や運用について話す城本氏

 例えばニュースリリースのように更新頻度が高いコンテンツの場合、更新する度に社内のIT担当者やWebサイト制作会社に依頼していたのでは時間や費用が掛かってしまう。現場の担当者がワープロソフトを触るように手軽に、なおかつ安全に更新や情報発信できる仕組みがあれば、Webサイトの効果を高められる。

 このように、現場の担当者がWebサイトを適切に運用・管理することでコストを抑え、スムーズに情報発信するためには、CMSの性能や使い勝手が重要になる。

CMS選びが肝心 「選定を間違うと更新が滞る可能性も」

 「Webサイトの管理・運用はCMSがポイントです。当社ではお客さまへのヒアリングを経て、案件ごとに適したCMSを選択しています。CMSの選定を間違うと、継続的な更新が滞ってしまう可能性があります。コンテンツを管理して更新するCMSが役に立たなくなってしまうので、適切に選ぶ必要があります」(城本氏)

 城本氏はWebディレクターとして約13年の経験を持つ。そんな城本氏が長らく信頼を寄せているのが、代表的なCMS製品の一つである「Movable Type」だ。20年超の歴史を持つCMSで、世界中で使われている。提供するシックス・アパートによると、国内では5万超のWebサイトがMovable Typeを使っているという。

 特長の一つが、城本氏が「直感的で極めて使いやすい」と評価するUIだ。コンテンツの編集画面はビジネスアプリのように分かりやすいので、専門知識を必要としない。またブロックエディタ機能を使えば見出しや画像など要素ごとにデザインを調整できる点も強みだ。使い勝手の良さは、Webサイトの管理・運用の負担に直結する。

photo Movable Typeのコンテンツ編集画面。直感的に操作できる点が特長

セキュアな環境構築をサポート Movable Typeの機能とは

 さらに城本氏は、Movable TypeならセキュアなWebサイトを作れる点を最大の特長に挙げた。ポイントは静的ファイルの出力だ。少しかみ砕いて説明しよう。

 一般的なWebサイトは、CMSで作ったコンテンツの情報をWebサーバ経由でインターネット上に公開する。このときWebサーバとCMSを導入したサーバが連携していると、公開前の情報が漏れたり、サイバー攻撃を受けた際にWebサイトの改ざんなどの被害に遭ったりする可能性がある。

 Movable Typeは、WebサーバとCMSサーバを切り離して運用できる。コーポレートサイトやランディングページといった静的サイトの場合、Movable Typeで生成したコンテンツ情報を静的ファイルとしてWebサーバに出力して公開可能だ。Webサイト閲覧者からのアクセスをWebサーバに限定でき、CMSサーバを表に出さないのでセキュアな環境を構築できる。

 さらに、Movable Typeのエンタープライズ向けの上位版ソフトウェアである「Movable Type Advanced」には、その運用を実現するための「サーバー配信機能」が標準で搭載されている。Movable Type Advancedは初期費用が比較的高価になるが、マネージドサービス型の「Movable Typeクラウド版」ではこの機能を全プランで利用できるため、導入のハードルも低い。

photo Movable Typeのクラウド版は「サーバー配信機能」を使うことで、CMSで制作したコンテンツを外部サーバに配信して公開できる。CMSと切り離せるため、セキュリティリスクを低減できる。(クリックで画像拡大)

静的ファイルの出力 セキュリティ対策以外のメリットも

 静的ファイルの出力は、セキュリティ対策以外のメリットもある。ある企業のWebサイト制作時、城本氏らオロはCMSの構築だけを担当し、Webサイトは別の制作会社が手掛ける座組みだった。Movable TypeはWebサーバとCMSサーバを分けられるため、企業の担当者がCMSでコンテンツを作り、その静的ファイルをWebサーバに配信する仕組みを作れた。

 「Webサーバは弊社の担当外だったので触れませんでしたが、連携や構築がスムーズに進んだのは静的ファイル出力の仕組みが功を奏したといえます」(城本氏)

 CSV、XML、JSONといったデータファイルもCMSで管理して静的ファイルとして出力できるので、デジタルサイネージなどWebサイト以外との連携も可能と使い道が広いのも特長だ。

Movable Typeのクラウド版を推す理由 サーバやCMS管理はお任せでOK

 Movable Typeにはいくつか種類がある。自社サーバにインストールして使うソフトウェア版とSaaS型のWebサービス「MovableType.net」、そしてマネージドサービス型の「クラウド版」だ。城本氏は現在、Movable Typeを使う案件ではクラウド版を推奨している。

 「クラウド版は、サーバの用意や管理が不要です。CMSのバージョンアップからサーバのOSやミドルウェアのアップデートまで全てを提供元のシックス・アパートに任せられます。安全なWebサイトの土台を自動的に用意してくれるので、ユーザーはコンテンツ制作に集中できます」(城本氏)

 ソフトウェア版のCMSは、アップデート対応などに時間や人手を割く必要がある。ぜい弱性など緊急時の対応では、1社につき半日〜丸1日を費やすことも珍しくない。オロのように多数の顧客をサポートしている場合には、作業量が膨大になり負担が大きくなる。その一方で、クラウド版ならユーザー側の作業は基本的に不要なため、コスト面でクラウド版の優位性が大きいと城本氏は話す。

 城本氏がクラウド版を推す背景には、あるぜい弱性に対応した経験がある。21年、Movable Typeの遠隔管理機能「XMLRPC API」にぜい弱性が確認された。07年リリースの「Movable Type 4」以降の全バージョンがアップデート対象だったため影響範囲が大きく、城本氏を含むソフトウェア版のユーザーは、アップデート対応に多くのリソースを割いたそうだ。しかしクラウド版はシックス・アパートが対応したため「お客さまの作業はございません」という通知を確認するだけで済んだ。

 この実体験が、クラウド版がいかに便利で有益であるかを教えてくれたという。サーバやCMSのアップデート対応やセキュリティ対策に負担を感じている場合、クラウド版が解決策の一つになるだろう。

2週間の作業を1日で クラウド版でサーバ構築の工程をスキップ

 クラウド版の優位性は、セキュリティ面だけではない。コスト面や可動開始までのリードタイムの部分でも有利だ。

 「サーバ構築の工程をスキップできるので、その分のリードタイムを短縮できます。ソフトウェア版では2週間ほど掛かっていたCMSの構築作業を、クラウド版では翌日までに終えられることも多いです」(城本氏)

 ソフトウェア版の場合はサーバの用意など初期費用が掛かるが、クラウド版なら初期費用がなく利用料だけで済む。また制作するWebサイトの規模に応じて、メモリサイズやストレージ容量などのスペックを29種類のプランから選べる。Webサイトが大規模になったら上位プランに変更できるため、予算に適した柔軟な選択が可能だ。

検証環境を用意 開発者にうれしい「サンドボックス」

 開発者の視点でも、クラウド版のメリットは大きい。オプションサービス「サンドボックス」を使えば、本番環境に影響を及ぼすことなく、運用開始前の検証やWebサイトの更新テストができる。サンドボックスでの検証が終わったら、その内容を本番サーバに移せるため現場の作業工程が減るうえ、検証サーバの準備や構築が不要なのでコスト面でもメリットがあると城本氏は説明する。

 またサンドボックス作成サービス以外にも、コンテンツの配信を管理するCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)や、ぜい弱性を悪用した攻撃からWebサイトを守るWAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)などのオプションサービスが用意されている。突発的なアクセスの急増による負荷にも対応でき、より強固なセキュリティ対策ができる点も強みだ。

クラウド版で「守りのコスト」を「攻めのコスト」に

 「Webサイトの管理を楽にしてほしい。保守やセキュリティ対策に時間を掛けるのではなく、顧客やWebサイト訪問者とのコミュニケーションなどに力を入れてほしい」――これはシックス・アパートの担当者が以前話していた内容だと城本氏は紹介した。

 「まさに同じことを考えており、セキュリティ対策は『守りのコスト』です。そのコストをできるだけ抑え、マーケティング施策など『攻めのコスト』に投資することが重要です。それをできるのが、Movable Typeのクラウド版というわけです」(城本氏)

 いまやWebサイトはビジネスの基盤だ。Webサイトの制作に主眼を置きがちだが、大切なのはWebサイトをどう維持するか、効果を伸ばしていくかだ。そのとき、管理・運用のコストをいかに軽減するかが作業の負担や継続率を大きく左右する。

 セキュアなWebサイトの管理からコンテンツの編集まで手掛けるなら、使い勝手が良いCMSを選ぶのが理想的だ。その選択肢として、Movable Typeのクラウド版は大きな存在感を発揮している。Webサイトの制作やリニューアルを考えている企業の担当者は、一度シックス・アパートに声を掛けてはいかがだろうか。自社の目的にあった提案をしてくれるはずだ。

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提供:シックス・アパート株式会社
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