IT部門が“組織の将来を見据えた仕事”に取り組むためには? 業務の負荷軽減、そのヒントを『情シスの定石』著者に聞く

» 2023年06月29日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]
PR

 DXが重要な経営課題になっている。その基盤となるITやテクノロジーに近しい情報システム部門の役割は年々広がっているが、現場はハイブリッドワークの導入などによって社内のサポート業務に追われるなど、業務負荷が重くのしかかっているケースも多い。

 「IT部門が“未来を見据えた仕事”に取り組めていないという現実があります」──そう説明するのは、ITを中心としたビジネス支援などを手掛けるグロリア(東京都品川区)の代表取締役、そして『情シスの定石 〜失敗事例から学ぶシステム企画・開発・保守・運用のポイント〜』(技術評論社)の著者でもある石黒直樹氏だ。

photo グロリアの代表取締役である石黒直樹氏

 石黒氏は野村総合研究所でSIerとして15年間従事した後、現在のグロリアを創業。大規模プロジェクトの開発や保守、運用に至るまでを手掛け、情報システム関連のさまざまな経験を重ねてきた。こうした立場から、石黒氏の元には事業規模を問わずさまざまな相談が寄せられる。

 数多くのケースを見てきた石黒氏は、経営層がIT部門に大きな期待を寄せている一方で、現場は期待に応えるためのリソースや時間が不足していることが実情だと話す。

現場が追われている……

 「IT部門が抱える問題として、仕事量が多くて忙しすぎるというものがあります。新たな知見を求めて『情報収集のためにフォーラムに行ってみる』『何かを試して自分で作ってみる』『新たなサービスを使ってみる』──といったことは難しい。新しいことに取り組んでみようという余裕が無いのです」(石黒氏)

 特に現在はハイブリッドワーク環境の導入など、新たな働き方を取り入れる企業が増えているため、IT部門における業務負荷も増大しているという課題がある。リモートワーカーへのセキュアなアクセス環境の提供やコラボレーションツールの導入、社外にいる従業員に対するITサポートの対応など、課題は山積みだ。

 企業によってIT部門に与えられているミッションも異なる。システム構築のような新規プロジェクト部隊と運用部隊が分けられていれば余裕もあるが、そもそも部門の人数が少ない規模の企業では、それもかなわない。

 こうした状況においてIT部門の人員を増やすなど、経営層が積極的に取り組んでいるところもある。しかし、ただ人を増やすだけではチームとしてのまとまりも無く、生産性も上がらないケースも多いと石黒氏は指摘する。

 「(経営層の)期待値が上がりすぎて、逆にIT部門に人や資源を突っ込みすぎているところもあります。攻めと守りを考えるなら、攻めの人材を育成しなければいけません。しかし、そうした体制を整えるまでには至っていないケースも多いのです」(石黒氏)

 一例として、日本と米国には次のような差があるという。

 「IT部門の年間予算について新規構築と保守運用で考えた場合、日本は7割強が保守運用に割かれています。そのため、多くの費用が守りに使われているということになります。また、システムエンジニアの勤務先の人口比率として、日本では事業会社のIT部門が2〜3割、開発ベンダーが7〜8割という現状があります。必然的に開発ベンダーに頼らざるを得ず、IT部門内にノウハウが蓄積されません。ノウハウがないので、なかなか攻めにいけないといった状況です。米国での比率はほぼ逆であり、事業会社主導で攻めにいける状況といえるでしょう」

 「こうした状況になる背景の一つとして、雇用へのスタンスがあるといわれています。IT部門が必要とするリソース(人員)は、一定ではありません。大型プロジェクトが稼働すると、多くのリソースが必要となりますが、プロジェクトが終わると不要となります。米国は1つのプロジェクトが終わると解散できるのに対して、日本は終身雇用がまだ強いのでなかなかそういったことはできません。そうしたリソースの調整役を開発ベンダーが果たしているとも言えます」(石黒氏)

改善に向けて取り組むためには

 さまざまな事情が絡み合う中、忙しいIT部門を改善するためには、どのようなアプローチが有効なのか。石黒氏は社内におけるコミュニケーションが必要不可欠であると説明する。

 「経営層はIT部門に10人いれば大丈夫なのか、それとも5人でいいのか、妥当感が分かりません。まずはIT部門の実態を理解してもらうために、社内でしっかりと共有を行う。上層部の理解を促すことが大事です」(石黒氏)

photo

 コミュニケーションに関連して、新たなシステムの導入やシステム更新といったプロジェクトでは“納得感のある方向付け”が大事だとも語る石黒氏。「最初から頭を働かせて、どんな戦略や作戦でプロジェクトを動かしていくのか、立ち止まって考えるべきです。その考えにプロジェクトメンバーが納得していれば、何かトラブルがあっても、その方向を向いていれば乗り切れるはずです」

IT部門の負荷軽減に寄与する「インテル® vPro® プラットフォーム」

 あらためて一度立ち止まり、自分たちがいま今抱えている業務を棚卸しすることが大事──しかし、冒頭で触れた“忙しさ”の前には難しいこともあるだろう。

 その解決策の1つとして提案したいのが「インテル® vPro® プラットフォーム」(以下、vPro®)を採用したビジネスPCの導入だ。vPro®はインテルが提供する企業向けのセキュリティやシステム管理に関する高度な機能がプロセッサレベルで組み込まれているものだ。vPro®を採用したビジネスPCを全社導入することで、IT部門の日常的な業務負荷を軽減できるはずだ。

photo

 石黒氏は「セキュリティに関するインシデントが発生したり、従業員が使うPCがトラブルに見舞われたりしたときには、どんなに忙しくても彼らの業務を止めないために急ぎ対応しなければなりません。そうした負荷を軽減する手法を取り入れることは有効な策です」と評価する。

 社内に存在するデバイスは数多くある。こうしたデバイスで故障やトラブルが起きるのは当然のこと。だからこそ、従業員が使うデバイスはソフトウェアアップデートなどを通じて最新の状態に保つことは重要なポイントだ。

 トラブルをなるべく回避するためには、vPro®に搭載されている「インテル® アクティブ・マネジメント・テクノロジー」(インテル® AMT)というリモート管理機能が有効だ。インテル® AMTを活用すれば、PCの電源がオフになっていたり、ソフトウェアの不具合で通信できない状態になっていたりするPCをリモートで管理可能な状態に復帰させられる他、BIOSや暗号化されたSSDのブート画面を遠隔操作することも可能になる。

 「PCの電源がオンになっていないので、最新のソフトウェアアップデートを適用できない」「ユーザーにBIOSパスワードを伝えなければ、遠隔地でBIOS設定を変更できない」といった状況を回避できる。

photo

 さらにインテルが提供する無償のソフトウェア「インテル® エンドポイント・マネジメント・アシスタント」(インテル® EMA)を利用すれば、大きな追加投資なくインテル® AMTが提供する強力なリモート管理機能をフル活用できる。PCが社内にあっても、従業員の自宅にあっても、有線LAN、Wi-Fiどちらの接続方法でも、管理者はリモートでPCの電源を投入して管理作業を行える。

 つまり、これらを組み合わせることでビジネスPCのセットアップから日常のサポート業務まで、フルリモートでの対応が実現する。IT部門の担当者が持ち回りでオフィスに常駐したり、一台一台を確認したりする手間は必要なくなるだろう。

 vPro®を活用することについて、石黒氏は次のようなメリットもあると解説する。

 「vPro®という標準的なプラットフォームを使って仕組みを構築することで、管理者の属人化を回避するといったことも考えられます。IT部門が独自の方式でシステム運用の環境を構築すると引き継ぎが大変です。しかしvPro®を導入すれば、標準的なプラットフォームであるがゆえに、スキルを持つ人間も探しやすいでしょう。IT部門のメンバーにとっても『vPro®でこれだけの台数を管理していました』と社内外にいえるようになるのは、スキルアップやモチベーションという観点からも強みになるでしょう」(石黒氏)

 vPro®の導入はIT部門にとっても、全社的にもメリットが生まれてくる。「このようなシステムを導入することで、現在の業務が効率的になると考えるだけでなく、IT部門に余力ができて新たなことにチャレンジしてもらえると経営層は考えた方がいいでしょう」(石黒氏)

新しい時代を切り開く、vPro®と一緒に

 「IT部門はいま、面白い時代の中にいます」──石黒氏はそのように語る。それはDXを通じて新しいことにも携われるし、新たなシステムを考案して実際に構築できる環境があるという。そこにはこの数年の社会の変化によってニーズが生まれているからだ。

 「現代の企業はIT部門がいないとほぼ業務が回らないといっても過言ではありません。ある意味、(IT部門は)すごくいいポジションにいます。『すごいことをやっているんだ』という自信を持ってほしいですね」(石黒氏)

photo

 IT部門が組織をリードするために、vPro®は非常に強い味方になる。今から数年後には、Windows 10のサポート終了(2025年10月14日)といった課題も待ち構えている。企業のIT環境を一新して、IT部門が本来注力すべき業務に集中したいと考えているなら、その第一歩としてvPro®が導入されたビジネスPC導入によるシステム構築を検討してみてはいかがだろうか。

「vPro®」に関するアンケート実施中

現在「vPro®」に関するアンケートを実施中です。

アンケートにご回答いただいた方から、抽選で10名様にAmazonギフトカード3000円分をプレゼントいたします。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:インテル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia NEWS編集部/掲載内容有効期限:2023年7月18日

「vPro®」に関するアンケート実施中

「vPro®」に関するアンケートを実施中です。
アンケートにご回答いただいた方の中から、抽選で10名様にAmazonギフトカード(3000円分)をプレゼントいたします。ぜひご回答ください。