JR3社のSuica、ICOCA、TOICAが2008年春から相互利用可能に
JR東のSuica、JR西のICOCA、JR東海のTOICAが、2008年春から相互利用可能になる。また、東海道新幹線と在来線をICカードだけ、あるいはモバイルSuicaだけで乗り換えられるサービスも同時にスタートする。
JR東日本、JR東海、JR西日本の3社は5月16日、3社のIC乗車券「Suica」「TOICA」「ICOCA」の連携・相互利用が可能になる新サービスを2008年春から提供すると発表した。
新サービスは大きく分けて3つある。1つは、在来線の相互利用エリアが増えること。自動改札機の入出場、券売機のチャージなどが、同じように行える。2つ目は、東海道新幹線の「エクスプレス予約ICサービス」、そして3つ目がモバイルSuicaでJR東日本の新幹線にチケットレスで乗れる「モバイルSuica特急券」のサービスだ。
Suica、ICOCA、TOICAの相互利用
JR東日本のSuicaとJR西日本のICOCAはすでに相互利用が行われているが(2004年4月の記事参照)、これに加えてJR東海発行のTOICAも相互利用が可能になる(2006年7月の記事参照)。なお、カードタイプだけでなく、おサイフケータイで利用できるモバイルSuicaも同様に、TOICA・ICOCAエリアで利用できるようになる。
現在Suicaは首都圏、新潟、仙台エリアで、ICOCAは京阪神エリアで、TOICAは名古屋エリアで利用できる。このほか、2007年夏以降はICOCAが岡山・広島エリアに、2008年3月以降はTOICAが静岡エリアにも導入が決まっている。
ただし注意したいのは、あくまでも“相互利用”であり、エリアをまたがっての利用ができるようになるわけではない点だ。たとえばSuicaでJR東日本の駅から在来線(東海道線など)に乗り、JR東海管轄の駅で降りる、といったことはできない。
東海道新幹線「エクスプレス予約ICサービス」
JR東海とJR西日本では、東海道・山陽新幹線(以下東海道新幹線)に安く乗れるようになる会員制ネット予約サービス「エクスプレス予約」を提供している。
新しく提供する「エクスプレス予約ICサービス」は、エクスプレス予約会員向けに「エクスプレスICカード」を発行するもの。エクスプレスICカードは、東海道新幹線のIC乗車券として利用する。Suica/ICOCA/TOICAで乗車した在来線から東海道新幹線へ乗り換える場合に、Suica/ICOCA/TOICAとエクスプレスICカードを2枚重ねて乗り換え改札機にタッチすることにより、スムーズに新幹線へ乗り換えできる。
なおJR東海では、エクスプレスICカードとTOICAを一体型にしたカードも提供予定だ。また、モバイルSuicaユーザーがエクスプレス予約の会員になった場合は、モバイルSuicaのアプリに「東海道新幹線(エクスプレス予約)」というメニューが追加され、モバイルSuica1台で、在来線と東海道新幹線の乗り換えをシームレスに行えるようになる。
モバイルSuica特急券
「モバイルSuica特急券」サービスは、モバイルSuicaでJR東日本の新幹線(東北・秋田・山形・上越・長野新幹線)がチケットレスで利用できるようになるもの。モバイルSuicaのアプリに「モバイルSuica特急券」というメニューが追加され、モバイルSuica1台で在来線とJR東日本管轄の新幹線の乗り換えがシームレスに行えるようになる。
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